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医師「必ず受診して」 検便の『陽性』放置しないで…検便からみえる“大腸がん”との関係性とは

  • 2025.11.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康診断で検便を受けた際、結果が「陽性」と出ることがあります。多くの人がこの結果を聞くと「何か悪いものがあるのか」と不安になる一方で、「単なる便秘や痔かもしれない」と軽く考え、そのまま放置してしまうケースも少なくありません。実は、この陽性の背景には大腸がんのリスクを示唆している可能性も。

今回は、検便陽性の意味や見落としがちなリスクについてわかりやすく解説します。

検便で何がわかるの?

検便とは文字通り「便を調べる」検査のこと。便のサンプルを渡し、その中に含まれるさまざまな成分や微生物の状態を調べます。具体的には、感染症の検査、食べ物の消化・吸収の状況、さらには大腸の健康状態のスクリーニングなど、さまざまな情報を調べます。

例えば、細菌やウイルスによる腸の感染症が疑われる場合、便中の病原菌・ウイルスを調べて原因を特定したり、寄生虫の有無を調べたりすることができます。また、血便の有無を確認することで、消化管出血の可能性を探ることが可能です。そのほか、便潜血検査は大腸のがんなどの兆候を早めに検出する際にも使われています。

そのため、定期的に便潜血検査を受けている中で、陽性反応が続く場合や、初めて陽性だった場合は特に注意を払う必要があります。一概には言えませんが、大腸がんの早期発見のチャンスとなる可能性があります。

なぜ放置すると心配なのか?検便陽性が示す大腸がんリスクの背景

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

日本では大腸がんは男性、女性ともに増加傾向にあり、若年層での発症も目立っています。そのため、早期発見・早期治療が大切とされています。大腸がんは初期にはほとんど自覚症状がないため、検便(便潜血反応検査)を使ったスクリーニング検査が広く行われています。検便陽性が示した場合、詳しい検査を行わないと、大腸がんなどの兆候を見逃してしまう可能性が指摘されています。

具体的には、陽性の検便結果を放置すると、がんが進行し症状が出るまでに時間がかかるため、早期に見つけて対処するチャンスを逃してしまいます。

このような背景から、検便で陽性と判断された場合は、その後の大腸カメラ検査での確認が推奨されています。もちろん、すべてががんというわけではなく、良性の疾患も多いですが、放置することでリスクが高まる可能性があります。

さらに近年の調査では、大腸がんの増加には生活習慣の変化も関係していると考えられており、食事の偏りや運動不足、肥満などが関与すると示唆されています。こうした要素も含めて定期的な検診で早めに異常をキャッチすることが重要とされています。

そのため、検査とは別に、次のような生活習慣の見直しも大切です。

  • 食物繊維を多めに摂る
  • バランスの良い食事を心がける
  • 適度な運動を続ける
  • 肥満を防ぎ、体重管理に努める
  • 喫煙や過剰な飲酒を控える

これらは大腸がんのリスク軽減に関与するとされる生活要素で、検査結果にかかわらず意識しておくことが推奨されます。

体からのサインを見逃さないで

検便陽性の結果は必ずしも悪い知らせとは限りませんが、その意味を正しく理解し、検査やその後の治療を受けることが大切です。大腸がんは早期に発見することが大切。検便はその手がかりとして重要な役割を果たします。検便で陽性となった場合には、必ず消化器内科、胃腸内科へ受診してください。

普段から健康チェックを怠らず、異常があれば医療機関での相談を検討することで、自分の健康をより自信を持って管理できるでしょう。特に40歳を過ぎた頃からは、定期的な検査を生活の一部として取り入れていくことが、将来の安心につながると考えられています。ぜひ、自分の体からのサインに目を向けてみてはいかがでしょうか。


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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東京女子医科大学消化器内科に入局後、複数の医療機関で胃・大腸内視鏡を中心とした臨床経験を積み、同大学病院助教を経て2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及をミッションに掲げ、健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療、内視鏡検査と幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性をわかりやすく発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

都内トップクラスの内視鏡設備を完備し、土日診療対応、胃・大腸カメラ同日検査、専門医による鎮静下内視鏡、女性医師による検査体制など、患者さんの苦痛を抑えたきめ細かな検査環境を提供。今後も一人でも多くの患者様が安心して内視鏡検査を受けられるよう、質の高い医療サービスを追求し続ける。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com