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医師「なるべく食べて」→実は『乾燥肌』に効果的な“食材”とは?

  • 2025.11.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

寒い季節やエアコンの効いた室内に長くいると、気になるのが「乾燥肌」。化粧品や保湿剤に頼りがちですが、じつは食べ物の選び方も肌の状態に影響を与える可能性があると言われています。医師も「なるべく食べてほしい」と話す食材があります。今回は、乾燥肌にアプローチすると期待される栄養素や食材に注目しつつ、どんなものを意識すると良いのかをわかりやすくお伝えします。

乾燥肌の仕組みと『マグネシウム』の関係性

まずは乾燥肌の仕組みから見てみましょう。肌は表皮の一番外側にある角質層が水分を保持してバリア機能を担っており、このバリアが弱まると乾燥しやすくなります。加齢や環境条件、生活習慣も関係しますが、肌の保湿やバリアの形成に関わる栄養素が十分でない場合も乾燥につながることがあります。

マグネシウムは体内で約60%が骨に存在しますが、細胞の代謝や酵素の働きを支える役割も知られています。実はこのマグネシウムが身体の水分調節や炎症反応に関与しているのです。肌のターンオーバーに必要な酵素の働きを助けることや、紫外線による炎症を和らげること、体内での水分保持機能に影響を及ぼす可能性があることが報告されています。

そのため、マグネシウムが不足しがちな場合、肌のバリア機能の低下や乾燥の1つの要因になると言われています。もちろん、乾燥肌の症状は多様で、食事だけでなくスキンケアや環境調整などの総合的なケアも大切ですが、マグネシウムを適切に摂取することは肌の健康を支える要素のひとつとして注目されています。

食事で意識したいマグネシウムの摂り方と身近な食品

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どうやって食生活にマグネシウムを取り入れればよいのでしょうか?マグネシウムは特に加工食品やファストフードに偏る食事だと摂取量が減りやすい栄養素とされています。またストレスやアルコールの過剰摂取でも体内のマグネシウムが減る可能性があるため、バランスのよい食生活を意識することが重要です。

マグネシウムが豊富に含まれている食材は次のようなものがあります。

  • ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)
  • 豆類(大豆、インゲン豆など)
  • 海藻類(わかめ、ひじきなど)
  • 魚介類(イワシ、サバなど)
  • 玄米や雑穀などの全粒穀物

これらの食品は普段の食事に取り入れやすく、ほかのビタミンやミネラルも同時に摂れるので、乾燥肌へのアプローチに役立つ可能性があります。たとえばサラダにナッツをトッピングしたり、味噌汁にわかめを入れたり、玄米ご飯を取り入れたりといった工夫が考えられます。

肌トラブルの原因は複数あり、マグネシウムがすべてを解決するわけではありませんが、栄養面からのサポートとして取り入れてみるのも良いでしょう。

乾燥肌対策にマグネシウムを摂り入れてみて

乾燥肌は単に外部からのケアだけでなく、体の内側の状態との関係も深いとされています。マグネシウムは体の様々な機能サポートにかかわるミネラルであり、肌のバリア機能や水分保持に関わる仕組みに良い影響を与える可能性があります。

日頃から緑黄色野菜やナッツ、海藻や魚介類などマグネシウムを含む食品を意識的に食べること、そして健康的な生活習慣を心がけることで、肌の乾燥が気になる時期の対策のひとつとして役立つかもしれません。乾燥が気になる方は、自分の生活の中で無理なく取り入れられる範囲から試してみるとよいでしょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。