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帰宅したはずの子どもが駐車場にポツン!?→現役保育士が語る、保護者の“思わぬ勘違い”に「今でも背筋が凍ります」

  • 2025.11.3
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出典:photoAC(写真はイメージです)

こんにちは。幼稚園教諭、保育士として働き今年で13年目になります、現役保育士のめじです。

今回は、私が4年目の時に体験した「思わず冷や汗が出る大事件」をご紹介します。あの時本当に何もなくて良かったと、自分が親になってから改めて保護者の気持ちを実感した出来事です。

駐車場にポツンと見える小さな影

無事に1日が終わり、保育士も保護者もホッと気が緩む時間帯。当時勤めていた園では、最後の子どもを見送ったあとは片付けや施錠を分担して行っていました。

その日も私はいつものように子どもたちを見送り園内の見回りへ。

最後に園庭に出ている玩具を片付けようと確認していると、ふと駐車場に小さな影が…。

「……あれ?」

見間違いかな?と思いつつ慌てて近づくと、そこにはついさっき保護者と帰った園児の姿が!

「どうしたの!?1人?」と声をかけると、

「ママ帰っちゃった」

と一言。

当時4歳の園児は、泣くこともなくきょとんとした表情で立っており、その姿を見て私の心臓が一気に早鐘を打ち始めました。

すぐに周りの職員に声をかけ、職員室は大パニック!

すぐに保護者の携帯に連絡をすると、驚きの返答が返ってきました。

「乗せたつもり」で気づいていなかった保護者

「え?乗せましたよ?あれ!?……あ!いない!」

電話口の保護者は、車を端に寄せてくれたようでした。

娘が乗っていないことには全く気付いていなかったようで、驚きと動揺の様子が声から伝わりました。

話を聞くと、どうやら荷物を乗せてそのままドアを閉めて出発してしまったとのこと。普段から帰りは疲れてあまり喋らずに帰宅するため、寝ているのだろうと思い今まで気付かなかったのだそう。

慌てて戻ってきた保護者は涙ながらに「何もなくて良かった。すみませんでした。」と謝罪していました。後ろを振り返って誰もいないことに気付いた時の気持ちを考えると、本当にぞっとしたことと思います。

怪我もなく、元気な我が子を迎えて安心する姿を見て、私もホッと胸を撫で下ろしたのを覚えています。

"小さな思い込み"が"大きな事件"に

この出来事以降、夕方は定期的に園内を見回ることにしました。

また、園だよりなどでも園庭では遊ばずまっすぐ帰宅する事、帰る前に一度子どもの姿を確認するよう、頻繁に呼びかけを行いました。

あの時私が園庭に出ていなければ、誰か知らない人に話しかけられていたら……!

そう考えると今でも背筋が凍ります。

さらに、この件は決して特別な話ではありません。

忙しい毎日の中で、誰もがふとした拍子に“うっかり”してしまう可能性があります。子どもとの帰り道が当たり前になると、「今日も一緒にいるはず」という思い込みが生まれがちです。でも、その「当たり前」こそが一番危険な落とし穴なのだと、この出来事を通して痛感しました。大切なのは「今日も大丈夫」と思い込まず、毎回確認する習慣をつけることです。

経験から学んだことを活かして

毎日仕事をして疲れて迎えに来る。本当にパパとママは大変だと思います。

家に帰っても家事や育児が待っている。そう考えると一刻も早く帰りたい!と気持ちも焦りますよね。

でも帰る前に一度、可愛い我が子の顔を見てあげてください。

怪我はないかな?顔色は良いかな?疲れてないかな?

数秒でも、顔を見て確認することで子どもも自分も一息ついて帰れるはずです。

帰り道も、少し声をかけて話をする。

そういった小さな確認で今回のような出来事も防ぐ事ができます。

私自身もこの経験から、小さな油断、思い込みが大きな危険に繋がることを胸に留めながら、今日も一人ひとりの子どもたちとしっかりと向き合って過ごしていきます。



ライター:めじ

幼稚園、保育園と保育経験を重ね、今年で13年目に突入しました。保育の仕事の中で感じた思いや子どもたちとのやりとり、育児と仕事の両立の事など経験をもとに言葉にしています。


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