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「患者さんがいません!」ICUに響く看護師の絶叫。ベッドには“抜かれた点滴”が…→その後、驚きの発見場所に絶句…

  • 2025.11.5
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こんにちは!看護師×webライターとして活動しているsaoriです。

あるはずのものがない…そんな出来事が起こると嫌になりますよね。

今回は、ICUで勤務していた時に起きた、とある入院患者さんとのトラブルをご紹介したいと思います。

ICUで入院していたAさん

私がICU(集中治療室)で勤務していた時の話です。

ICUにAさんという患者さんが入院していました。身体に入っているのは点滴のみで、点滴スタンドを押しながら、自分で歩ける程度には回復していました。

その日、日勤で出勤した私の受け持ち患者さんは2人。Aさんと、そのお隣のベッドに入院していたBさんです。 2人とも心臓疾患で、心臓外科の患者さんでした。 ちょうどBさんに新しい点滴が指示されたため、私は準備のために少しだけAさんのもとを離れることにしました。

点滴を準備して戻ると…

少し離れた点滴台で準備を終え、Bさんのもとに戻ったとき、ふと横のAさんの方に視線を向けました。

姿がありません。

「リハビリかな?」——そう思ったのも束の間、視界に入った光景に凍りつきました。 Aさんのベッドはもぬけの殻。それだけではありません。 点滴は乱暴に抜かれた状態で、ルート(管)が力なく床に落ちていたのです。

「離院しました!」スタッフへ大声で報告

血の気が引きました。 「Aさんがいません!離院しました!」 私はICU中に響き渡る声で叫びました。その声でただ事ではないと察したスタッフが集まり、一斉に手分けして探すことになったのです。

リーダーともう1人の先輩にはICUに残ってもらい、主治医にもすぐに報告。 私は病院内の他の部署を中心に、同僚は院外へと、必死に捜索範囲を広げました。

Aさん発見!見つかった場所とは?

「担当は私なのに。Aさんに何かあったらどうしよう…」 不安で胸が張り裂けそうになりながら院内を探し回っていると、同僚のスタッフが私のもとに駆け寄ってきました。

「Aさん見つかったよ!」

その声にどれほど安堵したか分かりません。 結局、Aさんが発見されたのは、なんと病院から約200mも離れた道路の上だったそうです。

Aさんは目の届く範囲の場所へ

ICUへと戻ってきたAさん。 二度と同じようなことが起きないよう、看護師が常駐するナースステーションのパソコン前へとベッドごと移動してもらうことになりました。

これからは常に誰かの目が行き届く、ほとんど監視下のような状況で過ごしてもらうしかありません。

担当が少なくても気を抜かないことが大事

私自身、「受け持ちは2人だけ」「まさかICUという場所で離院なんてありえないだろう」

——そんな気の緩みがあったことを、深く反省しました。 集中治療室という緊迫した現場であっても決して気を抜かず、患者さんから目を離さないことの重要性を改めて実感した出来事です。



ライター:saori

2011年に正看護師を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉で人を救いたい!」と心に響くような発信を意識している。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。


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