1. トップ
  2. 『老後も生活レベルを落とさない人』は退職前にやっていた…誰でもできる“3つの資産防衛策”【FPが解説】

『老後も生活レベルを落とさない人』は退職前にやっていた…誰でもできる“3つの資産防衛策”【FPが解説】

  • 2025.8.23
undefined

「老後の生活は豊かでいたい」「退職後もこれまでと同じ水準の暮らしを続けたい」――そんな願いは多くの人に共通しています。でも、年金だけでは十分ではないと言われる今、具体的にどんな準備をすればいいのでしょうか?

実は、老後も生活レベルを落とさない人たちは、退職前に「これは絶対にやっておいたほうがいい」と言われる3つの資産防衛策をしっかり実践しているのです。この記事では、その秘訣をわかりやすく解説します。

なぜ資産防衛が必要?老後の経済環境と課題を理解しよう

退職後、収入は大きく減るのが一般的です。多くの人は、企業年金や公的年金の受給開始を待ちつつ、その支給額だけで生活しなければなりません。しかし近年は、少子高齢化による年金財政の厳しさやインフレ懸念など、老後の生活資金に不安を抱える理由が増加しています。さらに医療費や介護費用の増加も考慮すると、退職後には収入の減少と支出の増加が同時に起きる可能性が高いのです。

こうした状況を踏まえると、老後も今までと同じ生活レベルを維持するためには、退職前から計画的に資産を守りつつ、継続的に増やすことが欠かせません。資産防衛とは「資産を減らさないこと」にとどまらず、インフレなどのリスクに備えつつ安定的に資産を維持・増加させることを意味します。つまり、「守り」と「攻め」の戦略をバランス良く実践する必要があるのです。

実践すべき3つの資産防衛策:これが老後の安心を支える柱!

undefined
出典元:石坂貴史

では、具体的にどのような資産防衛策を行えばよいのでしょうか?多くの専門家が推奨するのは、以下の3つです。

  1. 退職金や貯蓄の計画的な分散運用
  2. 長期的な目線での積立投資やiDeCoの活用
  3. ライフプランに合わせた不動産や保険の見直し

それぞれをもう少し詳しく見てみましょう。

1、 退職金や貯蓄の計画的な分散運用
退職金を一括で受け取る場合、一気に使い切ってしまうリスクがあります。そこで、金融商品や預貯金、国債や投資信託など異なる資産に分散しておくことでリスクを軽減し、これによって資産が減るのを防ぎます。特に、元本割れのリスクが低い商品と適度にリスクをとる商品を組み合わせることがポイントです。

2、長期的な目線での積立投資やiDeCoの活用
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、節税効果が高いことが知られており、老後資金づくりに有効な制度です。毎月少額ずつ積み立てることで市場の変動リスクが平均化され、運用益が非課税になるといったメリットがあります。退職までの時間があればあるほど効果が期待できるので、早めの開始が理想的です。

3、ライフプランに合わせた不動産や保険の見直し
持ち家の有無やローンの残高、医療保険や介護保険の内容を見直すことも重要です。例えば、賃貸から持ち家に切り替えることで住宅費を抑えるケースや、不要な保障を削減して保険料を節約するケースもあります。老後の住まいの固定費を見直すことで、毎月の支出を減らし資産の流出を防ぐことができます。

資産防衛の成功には「早めの準備」と「情報収集」がカギ

資産防衛策は決して難しいことばかりではありません。成功するには「退職前から始めること」が最大のポイントです。

状況に応じて専門家の助言を得たり、金融商品や制度の最新情報を継続的にチェックしたりすることも大切です。例えば、国の年金制度や税制は変動するため、定期的な見直しが必要になります。また投資に関しても、過度にリスクを取らず自分に合った方法を選ぶことが肝心です。

老後の生活を豊かにする準備は“退職直前”よりも“長期的な計画”が重要です。早めに行動をすることで、心にも経済的にも余裕のある毎日を送れるでしょう。


監修者:石坂貴史

undefined

証券会社IFA、2級FP技能士、AFP、マネーシップス運営代表者。1,000件以上の金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。金融、経済、不動産、保険、相続分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。

【運営サイト】https://moneyships.biz/