『年金生活でも貯金が増える人』が密かに実践している…収入が増える“３つの工夫”【FPが監修】

2025.8.22

年金だけの収入でやりくりしていると、なかなか貯金が増えなくて不安に感じる、または年金の金額と必要な支出を考え、将来の支出に頭を悩ませる人も多いでしょう。生活費の節約だけでは限界があるし、老後の安心を考えるともっと収入を増やしたい…

実は、年金生活でも賢く収入アップを実現し、着実に貯金を増やしている人たちがいます。大掛かりな投資や特別なスキルがなくてもできる、誰にでも真似できる3つの工夫が存在するのです。今回はその実践的な方法をわかりやすくご紹介します。

資金に余裕をもたらす！年金生活でもできる収入アップの3つの工夫

まず、年金受給者が収入を増やすうえで最も大事なのは「無理なく続けられること」。体力や時間、知識に大きな負担をかける方法は長続きしません。そこで注目されているのが、「副業」「スキル活用」「資産運用」の3つの軸です。

1、副業でゆるやかにプラス収入を得る
近年、シニア向けに柔軟な働き方を提案するサービスが増えています。たとえば、週数時間の軽作業やオンラインでの相談役など、体の負担が少なく、自宅でできる仕事が人気です。これなら無理なく続けつつ、年金以外の収入源が確保できます。

2、自分の経験や趣味を活かしたスキル収入
長年培った趣味や専門分野の知識を活かし、教室を開いたり執筆、アドバイザーとして活動する方法もあります。シニア世代ならではの経験は企業にとってもプラスになり、需要も増えているため安定した収入につながることが多いのです。

3、無理のない範囲での資産運用
貯金を守りながら増やすために注目されているのが、安全性の高い金融商品や少額から始められる投資信託です。リスクを抑えつつ、銀行預金以上のリターンを目指すことで、家計にゆとりを生み出せます。ただし、投資信託などは元本が保証されているわけではなく、価格が変動するリスクがありますのでくれぐれも余裕資金で行なうことが大事です。また、中には注意が必要な商品やハイリスクな資産運用もあるため、信頼できる金融機関や中立的な立場から家計のアドバイスを行なう独立系FPに相談しながら進めるのもポイントです。

なぜこれらの工夫が大切なのか？

では、これら3つの工夫が注目されているのか、もう少し詳しく見ていきましょう。背景には高齢化社会の進展と年金制度の変化があります。年金受給額の伸び悩みや近年の物価上昇により、2024（令和6）年度における最新の厚生労働省のデータでも、年金収入だけでは生活が厳しい高齢者は約56.6％と半数以上を占めているのが実情です。こうした中で、多くのシニアが「自分でもできる収入アップ方法」を求めています。

重要なのは、自らのライフスタイルや健康状態、興味に合った方法を選び、継続しやすい工夫を取り入れること。そして、信頼できる情報を集めたり、相談窓口を活用することです。

年金生活でも現実的な収入アップを！賢く貯金を増やすために知っておきたいこと

年金生活だからといって収入増を諦めるのはもったいない話です。今回ご紹介した3つの工夫は、コツコツと積み重ねれば確実に蓄えを増やすことができます。

重要なのは、「無理をせず、自分のペースで続けること」。また、情報収集を怠らず、周囲の意見や専門家のアドバイスを活用しながら、着実に進めていきましょう。そうすれば年金生活でも心に余裕が生まれ、ゆとりある毎日を送ることができます。ぜひ今日から始められる工夫を取り入れてみてください。

監修者：有限会社バード商会代表取締役鳥谷威（https://financialplanertk2021.com/）

得意分野は、家計管理(とくに光熱費)と資産形成。福岡の大学を卒業後、大手ガス会社にて家庭の光熱費削減や新電力の業務に約4年間従事。クレカ請求業務も経験。
現役世代の人の家計が『今より豊かになるように』という想いのもと、約3年かけてCFP（R)資格を取得。
現在は、各種金融メディアでの執筆・監修・日本FP協会の支部相談員としても活動中。
20・30代の人に、早いうちから家計の見直しや資産形成の大切さを伝えたく日々奮闘中。