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『結論から話す』はもう古い?→ 意見が通る人は無意識にやっている…真っ先に伝えるべき“たった1つのポイント”とは?【プロが解説】

  • 2025.7.17
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

「結論から話す」「ポイントはこれ」といったビジネスの定番フレーズを使っても、なぜか自分の意見が通りにくい…そんな経験はありませんか?

実は、一流と呼ばれる人たちは、会議の切り出し方にある“ある工夫”をしているのです。それは単なる結論先出しや要点明示ではなく、聞き手の興味や理解を一瞬で引き込む“話の入り口”の作り方に秘密があります。こ

の記事では、なぜか意見が通る人が使う“本物の切り出し方”とは何かわかりやすく解説します。

意見が通りやすい人の“話し始め”が特別な理由とは?

会議での意見の通りやすさは「内容の良し悪し」だけで決まるわけではありません。

コミュニケーションでは、話し手が最初の数秒間でいかに聞き手の関心を掴めるかが、その後の評価や合意形成に大きな影響を与えます。多くの人は「結論」や「ポイント」から話し始めようとしますが、相手の注意が切迫していたり会議の緊張感が高いと、それだけでは「ふんわり」としか届かず、説得力に欠けがちです。

そこで活用されるのが“共感や具体的な状況提示”から入る切り出し方。

例えば、自分の意見を語る前に「〇〇という状況下でみんなが困っていることはありませんか?」といった共通認識の共有をはさむことで、参加者の感情や関心が自然と引き寄せられ、意見に対する受け入れ態勢が整います。これによりシンプルに“結論+ポイント”を言うよりも、相手の心に届きやすくなるのです。

具体例で見る“一流の切り出し方”とその効果

例えば、ある営業チームの会議で「今期の売上が目標に届かないリスクがあります」という意見を単に「結論先出し」で伝えたとしましょう。これでも充分な情報ですが、参加者の反応が鈍いことも珍しくありません。一方、意見が通りやすい人はこう始めます。

「最近、お客様からの問い合わせが急に増えていることに気づいていますか?これに対応しきれないと、今期の売上に大きな影響が出る可能性があります。」

こうした切り出しでは、まず「具体的な顧客の動き」という状況を示し、参加者の共感や興味を引き出します。そこから売上不振のリスクに自然に話をつなげるため、ただ結論を告げるよりも説得力が格段に増すわけです。

この手法は心理学でいう「ストーリーテリングの入り口」にも似ています。具体的な状況が描かれると、聞き手は話の背景をイメージしやすく、意見の意味や意図を明確に理解しやすくなるのです。

さらに、こうした切り出しは参加者の心理的安全性を高める効果もあります。いきなり自分の結論を押し付けるのではなく、「一緒に問題を共有し解決策を考えましょう」という姿勢が伝わるため、会議の雰囲気も良くなりやすいのです。

結論よりも先に“共感の入口”を意識しよう

結局、「なぜか意見が通る人」が実践している切り出し方のポイントは、結論から話すことよりも<共感や状況の共有から入る>ところにあります。ここに、心理学的にも効果を裏付ける理由があるのです。

会議の場では、聞き手は多様な思考や感情を持っています。単なる論理展開だけでなく、まず共感や関心を引き起こすことで、相手の心の“扉”を開けることが結果的に意見の伝わりやすさを格段に高めます。最初に相手が「なるほど」と思える状況説明や共通の問題意識を提示することで、その後の結論や提案が“聞く価値がある”と評価されやすくなるからです。

つまり、会議で先に言うべきは「結論」や「ポイント」ではなく、「相手が共感しやすい切り出し」こそが、一流の切り出し方と言えます。ぜひ次回の会議から意識してみてはいかがでしょうか?


監修者:川谷潤太(かわたに じゅんた)(株式会社脳レボ 代表)

兵庫県の大手学習塾において、当時最年少で校長に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾に発展させ、講師研修や入試特番テレビのコメンテーターなども務める。

その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革とスポーツメンタル指導を担当。史上最速、創設1年、全員1年生で甲子園に出場した硬式野球部では3季連続甲子園出場を果たし、6名のプロ野球選手が誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部では日本一や世界一の選手も輩出した。

2019年に株式会社 脳レボを創設し、オリンピック選手やプロ野球選手など、アスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども・保護者・教員向けの教育講演、企業の人材育成マネジメントや研修などを手がけ、講演回数は8年間で1,500回以上、受講者は12万名を突破。脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした、具体的かつ実践的な手法により、多くの方の願望目標達成をサポートしている。