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次はだれが“欺く”のか ヒット確定の日曜劇場『VIVANT』続編、未だ明かされていない謎と伏線

  • 2025.6.19

日曜劇場『VIVANT』の続編制作が発表された。

2023年7月〜9月に放送された『VIVANT』だが、その大ヒットぶりは社会現象になったと言ってもいいほど。

放送前の時点では、内容は多くは明かされず、それでいて豪華なキャストポスター…。大作の予感を感じつつも、いやいや、キャストは豪華でも中身は分からないぞ、と穿った見方をした人もいたのではないだろうか。しかし、蓋を開けてみれば……

そして、2026年にTBS日曜劇場枠にて続編の放送が決定した『VIVANT』

本記事では、改めて『VIVANT』の魅力と、続編についての期待を語ってみたい。

壮大なスケールに日本ドラマへの希望を観た。

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(C)SANKEI

『VIVANT』は堺雅人演じる主人公の乃木憂助が自衛隊の非公式組織である「別班」のメンバーとして、テロ組織「テント」のリーダーを追うという物語だ。ハラハラとする展開も多い中で親子愛、仲間たちの絆、恋と言った人間味あふれるシーンもあり、さまざまな要素が絡み合い、作品の重厚感を作っていた。

ドラマスタート前に物語の内容が明かされていないこともあり、第1話で度肝を抜かれたのではないだろうか。モンゴルで撮影が行われたという映像は迫力満点。アクションも映画を思わせるスケールの大きさ。豪快なもので視聴者を圧倒した。

こんな作品が今の日本のドラマで観られるのか、という驚きを持った人もいただろう。

もちろん、制作費も桁違いだとか。資金があると創れるものが変わってくるのは否めない…ということも実感した作品だった。

張り巡らせられた伏線

考察ブームと言われて久しいが、『VIVANT』も考察のしがいがある作品だった。

謎が謎を呼び、登場人物たちがどんどん怪しく見えてくる。乃木さえも、本当は嘘しか話していないのではないか、と個人的にはドラマ終盤になって疑ってしまっていた。伏線も多く、毎話引っ掛かりが作られていく。

最終話でおおよその伏線が回収されたが、まだまだ気になるポイントは多い。

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(C)SANKEI

まずひとつはヒロイン・柚木薫(二階堂ふみ)が何者か、ということだ。薫は世界医療機構の医師で、乃木とは思いを通じ合わせる役どころだ。意味深なシーンは散りばめられているものの、薫に関する過去は明かされていない。あれだけの存在感を放っていて、裏のことは何も知らない、乃木に愛を与える健気なヒロイン、ということはありえるだろうか。

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(C)SANKEI

存在感を放っているという点では小日向文世演じる長野利彦専務だ。長野は乃木が勤めている丸菱商事の上司。物語前半で誤送金事件の容疑者というポジションだったが、それ以来、言及はナシ。長野は防衛大卒業後には2年間の空白があり、その後、大学院に進学。その2年間で何か極秘任務に取り組んでいたのではないか、と考察する人も。そもそも、小日向文世をキャスティングしてあのまま終わり、ということはないと思うのだが……。

薫にも長野にも言えることだが、このキャスティングで役割がこれだけということがあるだろうか?と思ってしまうのだが、それは穿った見方をしすぎだろうか。

伏線というよりは、「あの件、どうなった?」という点も多い。丸菱が誤送金した一億ドルはどうなったのか、ジャミーンがなぜ奇跡の子だったのか。また、人の善悪が見抜けるジャミーンは乃木の仲間とも言える野崎(阿部寛)に心を開かない。これ故に終盤まで野崎を疑う層が一定数いたのではないだろうか。

さらにテントモニターだと発覚した新庄(竜星涼)はどういった経緯でモニターとなり、今はどこにいるのか。続編ではキーマンとなってくるのか。挙げ始めれば本当にキリがないが、だからこそ、続編への期待が高まってくる。

舞台はどこか、乃木に与えられる新たなミッションとは

別班として働き続ける乃木の次のミッションが、物語の主題になることは間違いない。では、そこにどのような要素が絡み合ってくるのか……。

薫が実は…という可能性が非常に高いと個人的には思っているのだが、これまで大切なものを多く失ってきた乃木の幸せがもう少し長く続くといいのだが…と願わずにいられないのも正直な気持ちである。


※記事は執筆時点の情報です。