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「このうさぎ可愛くない?」に14回返信なしの彼→私の送るスタンプは、そんなに迷惑だったの?

  • 2026.11.8
ハウコレ

用事があると言っていた日、彼は商店街の小さな文具店へ入っていきました。ガラス越しに見えたのは、店の奥の棚の前でしゃがみこむ彼の背中でした。

画面に並んだうさぎのスタンプを、上から数えてみました。全部で14個、そのどれにも、彼からの返事はありませんでした。既読の表示だけが、律儀にひとつずつついていました。

始まりは一匹のうさぎ

彼とは付き合って5か月になります。文具や雑貨が好きな私は、好きなブランドが配っていたうさぎのスタンプを見つけました。白いうさぎが首をかしげている、ぽってりした絵柄です。

「このうさぎ可愛くない?」

そう添えて送ると、既読はすぐにつきました。でも、彼からの返事はありません。

次の日も、その次の日も、ことあるごとにうさぎを送りました。「おはよう」のうさぎ、「おつかれさま」のうさぎ。

普段のメッセージには普通に返事が来るのに、うさぎにだけは何も返ってこないのです。

14回目の既読

数えてみると、14回になっていました。

しつこいと思われているのかもしれない。子どもっぽいと引かれているのかもしれない。そう考えると、15回目を送る勇気は出ませんでした。

友人に相談すると、「好みじゃないだけでしょ」と軽く言われました。それなら一言そう言ってくれればいいのに。うさぎを送らなくなった私に、彼は何も聞いてきませんでした。

週末に誘うと、「その日は用事がある」と返ってきました。その週末、買い物に出た商店街で、私は見覚えのある後ろ姿を見つけたのです。

文具店に入っていく背中

彼でした。用事があると言っていた陸が、一人で商店街を歩いていました。

声をかけようか迷っているうちに、彼は小さな文具店に入っていきました。文具に興味があるなんて、聞いたこともありません。

ガラス越しにのぞくと、陸は店の奥の棚の前にしゃがみこみ、何かを手に取っては戻していました。丸めた背中が、一つずつ確かめるように動いていました。

私の知らない彼が、そこにいる気がしました。私は店の外から、メッセージを送りました。

「今なにしてる?」

ガラスの向こうで、陸がポケットからスマホを取り出すのが見えました。

そして...

彼はスマホをポケットに戻し、棚に向き直りました。
15回目の既読スルーです。私はガラス戸を開けました。
立ち上がった彼に、画面を突き出します。
「これで15回目なんだけど」
彼の手には、表紙に白いうさぎのいる1冊がありました。
14回も返事をくれなかった彼が、なぜ同じうさぎを探していたのでしょうか。

(20代女性・雑貨店スタッフ)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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