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シャネルが支援する、京丹後の「創造と学びの場」へ

  • 2026.10.26
PHOTO BY CHANEL

シャネルのメティエダールの中心を担うle19M(ル ディズヌフエム)。パリ19区に隣接するこの複合施設には、11のメゾンダールと約700人の職人たちが集う。2025年、le19Mが日本とフランスのクリエイターとの対話を通じ、互いの伝統の豊かさ、そして職人たちの技術を「la Galerie du 19M Tokyo(ラ ギャルリー デュ ディズヌフエム トーキョー)」と題し、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで展示したことは記憶に新しい。

未来へとつながる新たなクリエイションを提示した展示から1年。そこで生まれた出合いが今、 京都府京丹後市の間人(たいざ)という漁村へと舞台を移し、新たな対話をスタートしている。

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京都市から車で北上すること約3時間。京丹後市の間人(たいざ)は、古き良き街並みが残る小さな漁村。立岩を見下ろす高台にあるのは大成古墳群。そこから美しい日本海を望むことができる。 PHOTO BY CHANEL
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間人のシンボルのひとつである巨岩「立岩」。周囲約1km、高さ約20mもある安山岩で、波の高い夜などは鬼たちの号泣する声が響くという言い伝えがある。 PHOTO BY TOMORROW / Naoya Hatakeyama “Tateiwa” 2022

キュレーターの徳田佳世が代表を務めるNPO法人TOMORROWが、この間人で根付かせてきた“あしたの畑”プロジェクト。徳田は「la Galerie du 19M Tokyo」においてle19Mと日本のアーティストや職人との懸け橋となる役を担った人物だ。“あしたの畑”プロジェクトでは間人を舞台に、アートや手仕事を通じて、地域の自然や文化、人とのつながりを未来へつなぐ芸術活動および集落を目指している。

「巨大建築の美術館を建てるのではなく、集落の中で、街並みに溶け込む形でアートを循環させたかった。こういった文化芸術活動によって、過疎化が進む土地に、若い人たちが訪れるきっかけになるかもしれない。今はその願いを少しずつ形にしていっている」と徳田は話す。

このプロジェクトにシャネルが賛同する形で今年10月、新たな創造と学びの拠点「間人プレイス」を設立。一般公開をスタートした。

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今年10月に一般公開がスタートした「間人プレイス」。不要なかんなくずを活用したバイオトイレ、木桶を用いたコンポストやプランターなどを用いて、サステナブルな循環を目指している。 PHOTO BY CHANEL

「間人プレイス」では将来的なゼロ・ウェイストの実現も視野に入れ、バイオトイレや木桶のコンポストやプランターを設置。自給自足の暮らしを視野に入れた循環システムを実践している。また、昨年の「la Galerie du 19M Tokyo」の展示で使用された作品と資材を活用しているのが特徴。ツイードのアトリエ「ルサージュ」と髙室畳工業所の対話から生まれた畳のほか、プリーツのアトリエ「アトリエ ロニオン」とデザイン橡(とち)がコラボレーションして生まれた作品なども見ることができる。

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「間人プレイス」の奥の板戸には、昨年の「la Galerie du 19M Tokyo」にも参加した漫画家の五十嵐大介が、この地方に伝わる羽衣伝説と浦島太郎伝説に着想を得た作品「乙姫と天女」を描いた。 PHOTOBY CHANEL
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昨年「la Galerie du 19M Tokyo」で発表されたツイードのアトリエ「ルサージュ」と髙室畳工業所がコラボレーションした畳を採用している。 PHOTO BY CHANEL
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「間人プレイス」の壁の一部には、「la Galerie du 19M Tokyo」でプリーツのアトリエ「アトリエ ロニオン」とデザイン橡(とち)が協業したファブリックが。 PHOTO BY CHANEL

「わくわくするようなことがしたいし、次世代につなげていってもらうに値するものづくりをどう実現していくかが課題です」と徳田が話すとおり、今後は職人やクリエイターが集い、この地に滞在しながら制作と交流を行う場を目指していくという。その新しい対話によって、未来につながるものづくりが生まれていくことに期待がかかる。

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「間人プレイス」に隣接する2004年開設のアートギャラリー「SEI TAIZA」。ここでは「la Galerie du 19M Tokyo」でお披露目された、漫画家の五十嵐大介とフルーのアトリエ「パロマ」によるコラボレーション作品を現在公開している。 PHOTO BY CHANEL
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同じく「la Galerie du 19M Tokyo」を彩ったコラボレーションのひとつ「花衝立」。花細工のアトリエ「ルマリエ」によるデザインを、唐紙の「かみ添」、版木の「金沢 木制作所」、表装の「藤田雅装堂」が作品へと昇華させた。 PHOTO BY CHANEL

「間人プレイス」に先駆けて一般公開されていた「SEI TAIZA」をはじめ、日本海に面したこの地では、新しい対話の場が続々と生まれている。次世代のアーティストへ、そして未来のアーティストたちへと、新たな創造と学びが、継承していく。

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