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シャネルが支援する「間人プレイス」が京都・京丹後に誕生 フランスと日本の職人の手仕事を次世代につなぐ

  • 2026.10.22
CHANEL

「手仕事・アート・食」を通して地球や文化、そして人との関係を再生することを目的とする、持続的に文化を体験する場を提供するNPO法人「TOMORROW」が手がけるプロジェクト「あしたの畑」。その一環としてスタートした「間人(たいざ)プレイス」。日本海を一望する高台に位置し、京丹後の中で最も古い集落とされる間人は、5、6世紀に渡来人の玄関口として栄え、古代文化の名残を感じさせる土地です。NPO法人TOMORROWの理事長の徳田佳世さんがこれまでの経験の中から、より自然と暮らしに根付いた営みとしてのアートを探求するなかで、2020年に間人の大成古墳群に運命を感じたことを契機に、この集落でのプロジェクト“あしたの畑”がスタート。

職人やクリエイターが滞在しながら、制作や交流を深める場を作り出し、地域に根づく手仕事や、受け継がれてきた知恵と技術を次世代へとつなぐとともに、さまざまな分野の担い手との協働を通じて、新たなものづくりを生み出し、自分たちが耕した「畑」を次世代へとつないでいくものだそう。

その理念に共鳴したシャネルが、様々な支援を通じ、取り組みを支えている。ひとつの契機となったのが、2025 年に東京で開催された、シャネルとle19Mによる展覧会「la Galerie du 19M Tokyo(ラ ギャルリー デュ ディズヌフエム トーキョー)」です。

同展内の企画展「Beyond Our Horizons」の展示作品や資材の一部が、パリでの巡回を経て「あしたの畑 2026 REFLECTION|秋期公開」でお目見え。日本のアーティストや職人と、le19M に集うフランスの職人やアトリエとの類稀なる協働に、ふたたび出合うことができる新しいアートとの共存を実現した機会となるのです。一度きりの展示ではなく、新たに形を変えて新しい場所で継続的に展示し、建築や空間つくりに再活用する。これはまさに、一つの作品の可能性を広げているという取り組みが、今の時代に求められてきているものだということを示しています。

この度公開された4つの施設を巡りました。

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間人プレイス

「間人プレイス」はワークショップを開催するなど、手仕事を通して創造を生み出す工房として誕生。木桶職人の中川周士さんとの構想によるもの。丹後ちりめん産業の衰退により40年以上使われていなかった元織物工場を改修。建物正面の「循環棟」に施された「へぎ板」は、この地になじみ、懐かしい気持ちを感じさせ、室内は「Beyond Our Horizons」で使用、展示された一部の作品や資材が生かされています。

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京都の老舗「髙室畳工業所」と、ツイードのアトリエ「ルサージュ」によるコラボレーションから生まれた畳。また、「藤森工務店」による網代張りや、プリーツを専門とする「アトリエ ロニオン」と織物工房「デザイン橡(とち)」のコラボレーションで生まれた織物の壁も、間人の地で新たな役割を担っています。異なる土地で育まれた技術が交わり、建築や空間の一部として生かされています。

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「循環棟」と呼ばれる棟には、木製のシャワールームとあわせ、同工房の制作過程で生じるかんなくずを活用したバイオトイレを設置する予定であるなど、木桶職人が考えるゼロ・ウェイトの実現を視野に入れた、サステナビリティを制作と活動の基盤に備えた点も、新しい時代の気配を実現している現場を体感することができます。

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SEI TAIZA

丹後ちりめんの織物工場を改修した「SEI TAIZA」は、間人で初のアートギャラリーとして2024年に開設。作品と人、地域をつなぐ場として、東京の企画展で発表されたフルー(シルクオーガンジー)の仕立てを専門とするアトリエ「パロマ」と漫画家の五十嵐大介さんによる協働作品と、花細工のアトリエ「ルマリエ」と唐紙工房「かみ添」の協働作品2点を公開しています。同時に、京丹後と韓国でのリサーチを通して出合った植物を題材とした浅野友理子さんによる新作や、中川周士さんの「舟と櫓」も展示されています。

展示されている作品の一部は購入できるので、感性に触れた作品を手に入れることができる機会も。

間人スタジオ

築約100年あまりの海に面する丹後地域に見られる焼杉板に囲われた2階建ての家を、木工・陶磁器・ガラス・唐紙・左官職人たちと4年をかけて修繕、今とこれからの居住空間を作り上げている実験的な家屋が間人スタジオです。

2Fのベッドルームは天井まで届くサイズの木桶の中で眠るという斬新なアイディアも。建物と暮らしが一体化した空間の心地よさを体感できます。さまざまな食に関するイベントや工芸のワークショップ、アートの展覧会などが今後も開催される予定です。

宮ティーハウス

ドイツの建築家でUNESCOのサステナブル建築の教授を務めるアンナ・へリンガー、オーストリアの陶磁器作家マーティン・ラオホ、京都の左官職人・中須仁隆、ワークショップ参加者、そしてTOMORROWによる共同制作によって進められているコラボレーション作品です。60代にわたり宮司職が受け継がれ、天照大神を祭る竹野(たかの)神社の参道に位置し、古くから日本の参道にお茶屋さんがあったことから着想を得て、植物由来のお茶を楽しむ空間として「宮ティーハウス」が誕生しました。

世代や国境を超え、土と向き合う制作過程を共有するワークショップで意識と技術を伝授する機会を提供し、地域の土や砂利を固めて作る古代からの伝統技法“版築”による地域の集会所となるティーハウスづくりに挑んでいます。建物周りには韓国のONJIUMと共同開発しているお茶やお菓子の材料となる植物を栽培するなどこれからのさらなる進化も待ち遠しいです。

今回の公開期間には、少人数制のティープログラム「宮ティーハウス:ティーエクスペリエンス」も開催予定。土地に育つ植物を通して、自然と人の営みに触れる試みです。神社のお参りの際に、心身を休め、土地の恵みを味わいながら、この地の自然や歴史、人々の営みに想いを巡らせるお茶会の体験も。

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すべてのプロジェクトにおいて、土地の記憶が織り込まれた空間に身を置き、京丹後の自然の恵みを通してアート作品を味わうひととき。会場を巡る中でよりこの地を感じられる瞬間を体感して。

【あしたの畑 2026 REFLECTION|秋期公開】

会期/2026年10月12日(月・祝)~11月8日(日)

10:00-17:00 最終入場 15:30 水曜休館

会場/間人:間人スタジオ・SEI TAIZA・間人プレイス、宮:宮のあしたの畑(Field of Stars・宮ティーハウス)
※鑑賞は事前予約制のガイドツアー形式(間人スタジオに集合)
※別途プライベートツアーもあり
※中川木工芸によるワークショップも開催

詳細はこちら

※この記事は2026年10月22日時点の内容です。

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