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【塩野瑛久さんも見惚れた!】京都国立博物館・特別展「源氏物語王朝のかがやき」で光る君に出逢う/【こちらも注目!】京都文化博物館・特別展「寛永太平がはぐくむ美」

  • 2026.10.10

《源氏物語図扇面貼交屛風》(広島・浄土寺蔵)の前にて *特別展「源氏物語 王朝のかがやき」会場写真(京都)

こんにちは、奈良在住の編集者・ふなつあさこです。

芸術の秋には、各地で注目展が次々とスタートし、ミュージアムめぐりにいそしんでいる方も多いのでは。京都では、まさしく”THE 京都“な特別展「源氏物語 王朝のかがやき」が話題を呼んでいます。

平安時代、京の都を舞台に生まれ、1000年以上愛され続けてきた“光る君”、光源氏をめぐる永遠のラブストーリー『源氏物語』をテーマとする大規模展が京都で開催されるのは、意外にも半世紀ぶり。その絢爛豪華&雅やかな世界を秋の京都で体感して。

そして開催中の魅力的な展覧会のなかから、京都文化博物館で開催中の特別展「寛永 太平がはぐくむ美」もピックアップしてご紹介。京都市内のミュージアム巡りのご参考に!

「源氏物語」を取り上げた展覧会の決定版!

《宇治の宮の姫君たち》(兵庫・姫路市立美術館蔵)を鑑賞する、本展の音声ガイドナビゲーター・塩野瑛久さん(俳優) *特別展「源氏物語 王朝のかがやき」会場写真(京都)

今回の源氏物語展は、とにかく見どころだらけ。

絶世の美男子・光源氏の恋多き生涯とその後日譚を描いた全54帖からなる『源氏物語』ですが、残念ながら作者である紫式部の直筆本は現存していません。ではどうやって今に伝えられてきたかというと、筆で書き写されることで受け継がれてきたんです。

なかでも、歌人であり文学研究の第一人者でもあった藤原定家が校訂したとされる鎌倉時代の写本「定家本」は、54帖のうち5帖だけが現存を確認されている貴重なもの。2019年に発見された「若紫」の帖も出品されています。

源氏物語展は東京国立博物館でも開催されますが、この5帖が史上初めて一堂に会するのは京都会場のみ。11/3(火)~15(日)の約2週間限定です!

《紫式部像》土佐光起筆 江戸時代・17世紀 滋賀・石山寺蔵[前期展示]

紫式部の肖像画として、広く親しまれているのがこちらの作品。『源氏物語』は、世界最古の長編小説とも言われる文学作品。しかも、それを書いたのは女性。紫式部さんご本人は、どんな姿をしていたんでしょう。

国宝《源氏物語絵巻 柏木一》平安時代・12世紀 愛知・徳川美術館蔵[10/6〜18展示]

物語の本文「詞書(ことばがき)」とそのシーンを情感豊かに描いた絵が交互に繰り返される国宝「源氏物語絵巻」は、『源氏物語』を描いた現存最古の絵巻。2週間ごとに場面を替えて展示されるそう。

重要文化財《源氏物語画帖 若紫》土佐光吉・長次郎筆 安土桃山~江戸時代・17世紀 京都国立博物館蔵 [通期展示、帖替あり<この場面は前期展示>] *京都会場のみ出品

京都会場のみに出品される作品も多数。こちらもそのひとつ。『源氏物語』は、平安貴族たちの間で愛読されただけでなく、それ以後の時代にも数々の写本や絵巻物が制作されています。それだけこの物語が、人々の心を惹きつけてきたということ。

重要文化財《能面 泥眼》金春家伝来 「天下一河内」焼印 江戸時代・17世紀 東京国立博物館[通期展示] *京都会場のみ出品

『源氏物語』は平安時代以降のさまざまなジャンルのアートにも影響を与えます。室町時代に「猿楽」として、観阿弥・世阿弥らによって大成された能でも、『源氏物語』の貴人は「幽花(ゆうか)の種」として尊ばれ、〈葵上〉や〈野宮〉、〈夕顔〉、〈浮舟〉といった演目が生み出されました。

こちらの面は、〈葵上〉で光源氏を恋慕うあまりに生霊となってしまう六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)役の前半で使われる面。美しい女性の面ですが、白目に金泥が施されていて、わかりやすくいえばちょっと“イっちゃってる”状態が表現されています。

能〈葵上〉の復原能装束が展示されているコーナーのみ、写真撮影が可能です!

音声ガイドナビゲーターの俳優・塩野瑛久さんが印象に残った作品として挙げていたのが、徳川美術館所蔵の国宝「初音の調度」。江戸幕府三代将軍・徳川家光の長女・千代姫の婚礼調度の品々です。

“嫁入り道具”というにはあまりにも美しすぎる調度品には、『源氏物語』「初音」の帖をモチーフに、光源氏が造営した「六条院」の情景が絢爛豪華にあしらわれています。

さて、ここで写真でご紹介できないのが残念ですが、私が一番心惹かれた作品について触れておきます。それは、アメリカ・ハーバード大学美術館/アーサー・M・サックラー美術館から里帰りした「源氏物語画帖」。室町時代・永正7年(1510)に土佐光信によって描かれたもので、全54帖が揃っています。

デザイン的にとても優れていて、古いものだなんてとても思えません。必見です!

話題沸騰の「源氏物語展」限定グッズが素敵♪

煌びやかな平安時代の宮廷文化を落とし込んだ、源氏物語展の限定グッズのなかでも会期前から注目を集めていたのが、こちらの青山デカーボ 源氏物語缶(アーモンドチュイール 4個入り、2,800円・税込)。

缶には登場人物がさまざまな花になぞらえられている『源氏物語』から着想を得て、16種類の花々がガラス絵で描かれています。かわいい缶ってどうしてこんなに惹かれるんでしょう〜♡

人気ティーブランドLUPICIA(ルピシア)のオリジナルブレンドティー。「和柑橘」は京都会場限定フレーバー(1,700円・税込)。

鍵善良房、俵屋吉冨といった京都の老舗の限定パッケージの和菓子も。

変わったところでは、こちらの「甘葛(あまづら)シロップ」。幻の古代甘味料「甘葛煎(あまづらせん)」を再現したもの。平安時代にはきっと、甘いものって高貴な方々しか口にできなかったんだろうな〜

バッグやソックスといったアパレル雑貨も充実。写真中央「若紫」のタオルハンカチのうち、ベースカラーがパープルのバージョンは京都会場限定。

十二単をまとったハローキティとのコラボアイテムもありました。

この作品をアクリルキーホルダーに……!? というアイテムが見つかるのも、ミュージアムショップならでは。

学芸員資格もお持ちで、国内外の美術作品の魅力を発信している人気VTuber、儒烏風亭(じゅうふうてい)らでんさんとのコラボアイテムも。

※購入制限が設けられている場合があります
※在庫状況は取材日時点。欠品・完売している場合があります
※取り置き、予約は不可
※会場内特設ショップのみの利用は不可。利用の際には観覧券が必要です

京都国立博物館
京都市東山区茶屋町527

▶︎特別展「源氏物語 王朝のかがやき」公式サイト
https://genjiten.jp
※東京会場(東京国立博物館):2027年1月19日(火)〜3月14日(日)

この秋の京都はミュージアムをハシゴしなきゃ損!

この秋の京都市内では注目の展覧会が目白押し。とくに“今年ならでは”という展覧会が、京都文化博物館で開催中(〜11/15・日)の寛永行幸四百年祭開催記念 特別展「寛永 太平がはぐくむ美」。

《参内図屏風》京都文化博物館[通期展示]

寛永行幸とは、江戸幕府三代将軍・徳川家光が二代将軍だった大御所・秀忠とともに、後水尾(ごみずのお)天皇を二条城に招いた当時の一大イベントのこと。5日間にわたって、絢爛豪華なしつらいのなか、贅沢な料理とさまざまな芸能によって、最上のもてなしが繰り広げられたそう。今年は、寛永行幸から400年にあたる節目の年にあたります。

こちらの屏風には、二条城から御所へ進む牛車の行列が描かれています。

重要文化財 大広間四の間《松鷹図》(部分) 狩野山楽 京都市(元離宮二条城事務所)[後期展示:10/20〜11/15]

大胆な構図で描かれた襖絵。豊臣家が滅亡した「大坂夏の陣」から11年後に催された寛永行幸は、朝廷と幕府の融和と平和の到来を象徴的にあらわす、政治儀礼でした。だからこそ、もてなしの空間には善美が尽くされました。

《源氏物語和歌色紙貼交屏風》 (右隻) 近衞信尹 陽明文庫[後期展示:10/20〜11/15]

そんな大イベントが開催されたにも関わらず、公武の関係は悪化……。その一方、漢詩や和歌、書、立花、茶の湯などさまざまな文芸に長じた後水尾天皇は自らも文化の担い手となりました。

政治的な権力から遠ざかっていった江戸時代のお公家さんたちにとって、『源氏物語』が書かれた平安時代はどう見えていたのでしょう。

《松鶴文様小袖》京都府(京都文化博物館管理)[通期展示]

吉祥文様が織り込まれた美しい小袖には、幸せへの祈りが込められているよう。寛永はまた、さまざまな身分の人々の中から文化人が登場した時代。第15代まで長く続く、江戸幕府の太平の世を予感させる芽吹きのときでもありました。

タイムトラベル気分で、千年の都・京都のミュージアムをハシゴしてみてくださいね!

京都文化博物館
京都市中京区高倉通り三条上る東片町623-1

▶︎特別展「寛永 太平がはぐくむ美」公式ページ
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/20260919-1115

この記事を書いた人

編集者 ふなつあさこ

ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就き『LOVE! 京都』はじめ関西ブランドのムックなどを手がける。2022年、結婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来しながら働きつつ、ほんのり梵妻業もこなす日々。

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