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ウィリアム・モリスも魅了された美しき世界「花のある暮らしボタニカルアートとデザイン」【府中市美術館で開催】

  • 2026.10.9

植物の姿を美しく、緻密に描き出すボタニカルアート。
18世紀後半のイギリスで広がった植物へのまなざしは、やがて食器や壁紙、テキスタイルへと花開いていきました。暮らしを彩ってきた、植物とデザインの物語をたどります。

ボタニカルアートは、植物学の研究から生まれた植物画のことです。
手軽な画材で始められる習い事としても人気で、カルチャーセンターでも定番の講座になっています。
難しそうに思えますが、画面の中心に植物だけを描くので、コツをつかめば初心者でも案外、上手に描けるのだそうです。

実は、18世紀後半のイギリスでも、ボタニカルアートは上流階級の人々に人気の習い事でした。

当時のイギリスは、空前の植物ブーム。外国の珍しい植物を集めた植物園が作られ、多くの人が園芸に夢中になりました。
美しい挿絵の植物図鑑も相次いで出版され、ボタニカルアートを自分でも描いてみたいという人が大勢現れたのです。

さらに、植物図鑑の挿絵を額に入れて、一枚の絵のように飾ったり、食器の図柄にしたりと、ボタニカルアートは「花のある暮らし」の一部となっていきます。

そして19世紀には、ウィリアム・モリスがデザインした壁紙やテキスタイルが大流行します。

「人が幸せに暮らすために必要なものは自然だ」という信念を持ったモリスは、「花のある暮らし」をさらに深めていったのです。

展覧会では、ボタニカルアートの代表作『フローラの神殿』、さらにダービーやウェッジウッドの食器、ウィリアム・モリスの壁紙やテキスタイルなどおよそ150点をご覧いただきます。

どれも今日の日本でも愛され続けているものです。それは、イギリスの人々が追い求めた「花のある暮らし」が、古くから草花に親しんできた私たち日本人にとっても欠かせないものだからかもしれません。

トップ掲載作品:ジョセフ・ダルトン・フッカー、ウォルター・フッド・フィッチ マグノリア・カンベリィ(モクレン科)(『ヒマラヤ紀行』より)1855年 Photo ©Brain Trust Inc.

ダービー 平皿[ 左:グラディオルス・プニケウム(アヤメ科) 右:ホンカンゾウ(マンシュウカンゾウ)(ススキノキ科)]1795 年頃
Photo ©Brain Trust Inc.

『花のある暮らし ボタニカルアートとデザイン』

Place : 府中市美術館
Date : 2026年9月19日(土)~11月29日(日)
Open : 10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
Closed : 月曜日(10月12日、11月23日を除く)、10月13日、11月24日
050-5541-8600(ハローダイヤル)

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『生誕140 年記念 染織家 山鹿清華 ―宙翔ぶイマジネーション』

活版印刷業を営む家に生まれ、10代で西陣織の図案と日本画を学び始めた山鹿清華。
近代琳派の神坂雪佳に学び、図案から糸選び、織りまでをひとりで手がけるつづれ織「手織錦」を生み出しました。天女や雲龍といった伝統的な図柄から、ロケットや東京タワーまで、そのモチーフは驚くほど多彩。
伝統を受け継ぎながら、新しい表現を追求した山鹿の仕事を約40年ぶりの回顧展でたどります。

京都市京セラ美術館本館 南回廊1階(京都府)
開催中~12月20日(日)

text: Hanae Kudo

大人のおしゃれ手帖2026年10月号より抜粋
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大人のおしゃれ手帖編集部

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