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魚嫌いの英国少女が明治の新潟で出会ったのは、ぶっきらぼうな料理人の青年。「美味しい」が人々を繋ぐ異文化交流グルメ漫画『りゅうとあまがみ』に2巻が登場【書評】

  • 2026.10.6

【漫画】本編を読む

『りゅうとあまがみ』(角丸柴朗/KADOKAWA)は、明治時代の新潟を舞台に、英国からやってきた少女と日本人の青年料理人が、「美味しい」を通して互いの文化や価値観を知っていくグルメ漫画である。生まれ育った国も、言葉も、食文化も違うふたり。最初は反発し合いながらも、土地のものを一緒に味わうことで、少しずつ心の距離を縮めていく。

主人公・ウィルは、父親の仕事の都合で英国から港町・新潟へやってきた少女。しかし、慣れない土地での暮らしに不安と苛立ちを募らせ、そして魚の生臭さも苦手なため、日本へ来てからまともに食事ができなかった。そんな彼女が出会ったのが、ぶっきらぼうな青年・流作だ。和食の料理人である彼は、魚の悪口を言うウィルに反発し、彼女をうならせる料理を作ることになる。

文化の違いから衝突するふたりをつないでいくのが「食」だ。知らない食材や見慣れない料理も、実際に口へ運んでみると想像していたものとは違う味がする。流作が作る料理を食べるうちに、ウィルはそれまで苦手と思っていた日本の食文化に触れ、新潟という土地や、そこに暮らす人々にも少しずつ目を向けるようになっていく。

第2巻では、そんなふたりの世界がさらに広がっていく。流作のもとへ通い、和食を楽しむようになったウィルだが、「鯉こく」を盗み食いしたことが流作の雇用主にバレてしまい、彼とともに物置へ閉じ込められることに。雨の夜をふたりで過ごすなか、ウィルは華やかに見える「夜の街」の裏側を知る。そして、笹団子やクッキーなど、ふたりは互いの「美味しい」を共有しながら、それぞれが知る世界の境界を越えていくのだった。

異国からやってきた少女が、その土地のものを食べ、人と出会い、少しずつ新潟のことを知っていく。そして流作もまた、ウィルとの出会いによって自分とは違う文化に触れていく。郷土料理や旬の食材など、その土地ならではの味を楽しみながら、ふたりが心を通わせていく姿に心が温かくなるだろう。明治時代の港町で繰り広げられる「美味しい」を通じた異文化交流をぜひ味わっていただきたい。

文=ソルティ・タムラ

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