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「最近、精液が赤いんだ…」30代夫から“突然の告白”を受けた妻→泌尿器科を受診したところ…医師に告げられた“意外な病名”とは?

  • 2026.10.25
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。泌尿器科専門医の小内友紀子です。

「血が出ている」——自分や家族の体にそんな変化があったら、誰でも慌ててしまいますよね。特に、人には相談しにくい場所となると、なおさらです。病院に行くべきか、様子を見てよいのか、迷う方は少なくありません。

今回は、ご主人の「精液が赤い」という一言に驚いた女性のエピソードをご紹介します。

※本エピソードは複数の患者さんの経験をもとに再構成した架空のものです。特定の個人を指すものではありません。

夫の突然の告白

Eさん(35歳・女性)がご主人(37歳)からその話を聞いたのは、ある夜のことでした。

「ちょっと言いにくいんだけど……最近、精液が赤いんだ」

ご主人によると、最初は鮮やかな赤い血が混じっていて、その後はだんだんと黒っぽい色に変わってきているとのこと。痛みや熱はなく、体調もいつもと変わりません。

「痛くないなら大丈夫なのかな。でも、もし悪い病気だったら……」

ネットで調べれば調べるほど、不安は大きくなるばかり。ご主人も「しばらく様子を見ようかな」と迷っていましたが、Eさんの「一度ちゃんと診てもらおうよ」という言葉に背中を押され、近くの泌尿器科を受診されました。

検査の結果は「血精液症」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

泌尿器科では、まず尿検査と超音波検査(エコー)を行いました。

検査を終えた医師は、穏やかにこう説明しました。

「超音波検査では、特に異常は見当たりませんね。『血精液症(けつせいえきしょう)』といって、精液に血が混じる状態です。50歳以上の方にはMRI検査をおすすめすることもありますが、今回はお若い方なので、このまま出血がおさまれば様子をみましょう」

Eさんも、ご主人も、ひとまず胸をなでおろしました。

血精液症とは

血精液症とは、精液に血液が混じる状態のことです。精液は、精巣でつくられた精子に、前立腺(ぜんりつせん)や精嚢(せいのう)という器官から出る液体が合わさってできています。これらの器官のどこかで、細い血管が切れたり炎症が起きたりすると、精液に血が混じることがあります。

血の色が赤から茶色、黒っぽい色へと変わっていくのは、出血してから時間がたった古い血液が混じっているため。出血が少しずつおさまっていくなかで、よく見られる変化です。色が黒っぽくなるとかえって不安になるかもしれませんが——むしろ新しい出血が止まりつつあるサインであることも多いのです。

若い方の血精液症は、検査をしてもはっきりとした原因が見つからないことが多く、ほとんどは自然におさまります。ただし、前立腺や精嚢の炎症、性感染症などが原因になっていることもあります。また、年齢が高くなるにつれて、前立腺がんなどの病気が隠れている可能性も出てくるため、血液検査(PSA検査)やMRI検査などで詳しく調べることがあります。

治療は必要?

原因となる病気が見つからない場合は、特別な治療をせずに経過をみることが一般的です。感染が疑われる場合には、抗菌薬で治療を行うこともあります。なお、性感染症が原因でなければ、精液に混じった血液がパートナーの体に影響することは、まずありません。

血精液症は、数週間から数か月かけて少しずつおさまっていくことが多いとされています。ご主人も、受診から1か月ほどで、精液の色はもとに戻ったそうです。

「最初は本当にびっくりしましたけど、夫ひとりで悩ませずに、一緒に病院へ行ってよかったです」とEさん。ご主人も「言い出すのは勇気がいったけど、話してよかった」とおっしゃっていました。

こんなときは早めに泌尿器科へ

精液に血が混じっても、若い方で一時的なものであれば、心配のいらないことがほとんどです。それでも、自己判断せずに一度は泌尿器科で診てもらうと安心です。

特に、尿にも血が混じる、排尿時や射精時に痛む、熱がある、何度もくり返す、1か月以上続く——そんなときや、40〜50代以上の方は、早めに受診してください。

言いにくい体の変化ほど、ひとりで抱えこまないこと。家族のひと声が、受診のきっかけになることもあります。

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