1. トップ
  2. エピソード
  3. 「またか」僕の駐輪区画に4度現れた知らない自転車。数日後、管理会社が貼った番号札で分かった勘違い

「またか」僕の駐輪区画に4度現れた知らない自転車。数日後、管理会社が貼った番号札で分かった勘違い

  • 2026.10.1

決められた場所に、見覚えのない自転車

休みの日に自転車で遠くまで走るのが、五十代になった今も一番の楽しみです。

高い部品を使ったロードバイクは部屋に置き、買い物に使うマウンテンバイクはマンションの共用駐輪場に止めています。

共用といっても、部屋ごとに止める区画は決まっています。

ところがある晩、仕事から帰ると、僕の区画に見覚えのない銀色の自転車が止まっていました。

仕方なくその自転車を通路の端に寄せ、自分のマウンテンバイクを止め直しました。

ところが、同じことが何度も続きました。

「またか…」

4度目の晩、僕は思わずつぶやきました。

止めている人と会えれば声をかけようと、何度か駐輪場をのぞいたこともあります。

しかし、そういう日に限って僕の区画には何も止まっていませんでした。

相談したあと、柱についた番号札

週末、僕は管理会社に電話をしました。翌日、駐輪場を確認しに来てくれたのは、三十代くらいの女性の担当者でした。

「どのくらい続いていますか?」

「同じ銀色の自転車が、これで4回目です」

担当者は僕の話を聞きながら、区画を一つずつ確認していきました。床の白い線はところどころかすれ、境目が分かりにくくなっています。

「これだと、自分の場所を間違える人がいてもおかしくないですね。番号をつけましょう」

数日後、すべての区画の柱に番号札が貼られ、各部屋には割り当てられた番号と同じシールが届きました。僕もマウンテンバイクの泥よけにシールを貼りました。

駐輪場の入口には、「自転車はシールと同じ番号の区画にお止めください」と書かれた案内も出されました。

ところが次の週の朝、僕の区画にはまたあの銀色の自転車がありました。見ると、まだシールは貼られていません。

担当者に伝えると、「改めて入居者のみなさんに案内します」と返事がありました。

その日の夕方、駐輪場へ降りると、銀色の自転車のそばに二十代くらいの男性が立っていました。手には、管理会社から配られた封筒があります。

僕の姿に気づくと、男性は少し気まずそうに頭をかきました。

「すみません。自分の区画をちゃんと確認していなくて…」

「いえ。僕も、番号がついて分かりやすくなりましたから」

男性は「本当にすみません」ともう一度頭を下げると、自転車にシールを貼り、奥にある自分の番号の区画まで押していきました。

ちょうど通りかかった上の階の年配の男性も、柱の番号札を見上げて笑いました。

「これは分かりやすくていいね」

それ以来、僕の区画に別の自転車が止まることはなくなりました。

週末の朝、マウンテンバイクを引き出していると、奥の区画から自転車を出してきた男性が先に声をかけてきます。

「おはようございます。今日も走りに行くんですか?」

あの番号札のおかげで、駐輪場は以前よりずっと使いやすくなりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ