1. トップ
  2. 「私は何も持っていない」病気で存在を否定…絶望を生きる患者と寄り添う看護師の記録

「私は何も持っていない」病気で存在を否定…絶望を生きる患者と寄り添う看護師の記録

  • 2026.9.23
統合失調症を患うYさんに明るく話しかける看護師 01 画像提供:ナース専科
統合失調症を患うYさんに明るく話しかける看護師 01 画像提供:ナース専科

幼少期から絵を描くことが大好きで、漫画家として活動中のアヤ(@aokitaji)さん。現在は看護師・看護学生向けの総合Webメディア「ナース専科」にて、実際に看護師から募集したエピソードを基にした漫画を連載している。2023年3月に公開された「私は何も持っていない…目も、耳も、体も“持っていない”ある患者さんの話」は、病気によって自分の存在を否定し、絶望の人生を生きる患者のエピソードだ。本作を描いたきっかけや裏話などについて、アヤさんに話を聞いた。

最初は反応がなかった患者のYさんだが、少しずつ反応が返ってくるように… 02 画像提供:ナース専科
最初は反応がなかった患者のYさんだが、少しずつ反応が返ってくるように… 02 画像提供:ナース専科
03 画像提供:ナース専科
03 画像提供:ナース専科

※本作は著者の闘病体験を描いたコミックエッセイです。紹介している病状や治療の経過には個人差があり、医学的な見解を代弁するものではありません。気がかりな症状がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。

読者の共感を生む工夫と、未知の病気への思い

本作に登場する患者は、自分はすでに死んでいる、あるいは体の一部が存在しないと思い込む「コタール症候群」の可能性があるという。漫画を描くにあたり、アヤさんは「読者の方々が、看護師さん側、患者さん側、双方の気持ちに共感できるような漫画に仕上げることができるよう意識しています」と語る。

この病気についてアヤさんは「あくまで私の個人的な考えですが、誰にでも心の中にこの感情は潜んでいて、分かち合ったり、癒やし合える仲間が周囲にいるかいないかで、発症するかしないかが変わるのではないかなと思いました」と明かす。「20代の頃から苦しまれている患者さんを思うと切ない気持ちでいっぱいになると同時に、少しでも乾いた心を潤してくれる何かに救われることを願わずにはいられません」と思いを寄せた。

過酷な現場で命と向き合う看護師たちへ

日々たくさんの命を救い、傷を癒やす看護師という職業について、「毎日のように救うことができなかった命や苦しむ姿に向き合う重圧は想像を超えるものだと思います。それでも毎日立ち上がり、手を差し伸べ続けてくださる看護師の方々には頭が上がりません。心から尊敬しております」と感謝を口にするアヤさん。自身も次男を出産した際、テキパキと対応してくれた助産師や寄り添ってくれた研修生に救われたことが、今でもよい思い出になっているという。

最後に「私の漫画を通して、少しでも何か心に響くものがあったり感動を与えることができれば幸いです」と読者へメッセージを送った。「ナース専科」での連載をはじめ、そのほかの作品もぜひ読んでみてほしい。

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ