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夫「留守の間だけだから」3連休に防犯ライトを付けて旅行へ→帰るとポストに隣家のメモ…内容に青ざめたワケ

  • 2026.10.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「3連休から帰ると、ポストに隣の家からのメモが。『お宅のライトが夜中に何度も点いて、眠れませんでした』と書いてあって…」

そう話すのは、3年前に郊外の分譲地に地元の工務店で注文住宅(4LDK・延床約105㎡/土地約140㎡、約4,600万円)を建てたHさん(30代女性・会社員、夫と子ども1人の3人暮らし)です。結婚7年目の共働きで、子どもは小学1年生です。

10月の3連休、家族3人で2泊3日の旅行に出ることになり、夫は出発の前日、北側の勝手口の上に乾電池式のセンサーライト(3,980円)を取り付けました。留守中の防犯のためです。センサーは、隣家との境界沿いにある幅1.5mの通路に向けました。

取扱説明書には「隣家の窓や道路に光が向かないように取り付けてください」と書かれていましたが、夫は通路を明るくすることだけを考えていました。Hさんが「お隣の窓に近いけど、大丈夫?」と聞いても、夫は「留守の間だけだから」と取り合いません。通路を挟んだ隣家の寝室の窓までは、ライトから約2.5mです。

センサーライトは、猫にも風にも反応する

センサーライトの人感センサーは、熱を持つものが動くと反応します。人だけでなく、猫や小動物、車のヘッドライト、風で揺れる植木、エアコンの室外機の温風でも点くことがあります。検知の範囲は5〜8m、角度は100度を超える製品が多く、狭い通路に向けると、隣家の庭や窓まで範囲に入ります。

明るさは白熱電球60〜100W分の製品が多く、深夜の住宅地では、その光が隣の寝室に差し込めば、カーテン越しでも部屋の中が一瞬で明るくなります。夜中に点いて消えるたびに、眠りは途切れます。

環境省の光害対策ガイドラインでは、住居の中など照らすべきでない場所を外から照らす光を「侵入光」と呼び、照明の目的を明確にすること、必要な範囲だけを照らすこと、必要な時だけ点けること、必要以上に明るくしないこと、電球色の照明を選ぶことを原則としています。郊外の住宅地では、夜遅い時間に隣の窓面へ届く光は1ルクス以下が目安です。満月の夜の明るさが0.2〜0.3ルクスほどなので、センサーライトの光が窓に届けば、目安を大きく超えます。

ガイドラインは法律ではなく強制力もありませんが、この目安を超える光が深夜に隣家の窓へ届き続ければ、近隣トラブルに発展するおそれがあります。日没が早くなる10月は、ライトが働く夜の時間も長くなります。

留守の3晩、隣は一晩に10回以上

隣家の寝室は、通路に面した北側の部屋です。メモには「一晩に10回以上、寝室が明るくなった」と書かれていました。連休中、通路を通る猫や、風に揺れる植木にセンサーが反応していたようです。

Hさん夫婦は留守で、隣家の人は連絡先も知らず、伝える相手がいませんでした。3晩続いたあとの連休明け、ポストにメモが入っていたのです。

「だから、大丈夫か聞いたのに」とHさんがこぼすと、夫は「防犯のためだったのに」と言いかけて、その夜、通路を歩いてみることにしました。ライトが点くと、隣家の寝室の窓が真っ白に照らされます。

「隣の窓を見ずに付けて、失敗しました」と夫は言い、翌朝、二人で隣家に謝りに行きました。

向きと範囲を変えて、隣に見てもらう

ライトは、勝手口の上から、人の腰の高さに付け替えました。通路は門扉の内側なので、低い位置でも問題ありません。照らす向きは足元へ下げ、センサーの検知範囲は、付属のマスク(センサーの一部を覆う部品)で自宅の通路の中だけに狭めています。点灯時間は最短の10秒にし、明るさも一段弱くしました。

その夜、隣家の人に寝室の窓から見てもらいながら、Hさんが通路を歩いて点灯を確かめました。光は足元に落ち、窓には届きませんでした。防犯の目的は、近づいた人の足元を照らして気づかせることなので、低い位置からでも役目は果たします。費用はかからず、付け替えは1時間で済みました。

防犯の光は、隣の窓から見て決める

センサーライトは、数千円で取り付けられ、留守中の家の周りを明るくしてくれる手軽な防犯設備です。足元だけを照らす向きにすれば、隣家に迷惑をかけずに使えます。

一方で、光は敷地の境界を越えます。だからこそ、取り付けたら夜に一度、隣の家の窓の側から自分の家を見て、光がどこまで届いているかを確かめることが欠かせません。

・人感センサーは猫や植木の揺れ、車のライトにも反応する。検知範囲は自宅の敷地の中に収める
・照明は目的を明確にし、必要な範囲だけ、必要な時だけ、必要以上に明るくしない(環境省の光害対策ガイドライン)。隣の窓に光を向けない
・取り付けの高さは低く、向きは足元へ。点灯時間は短く、明るさは必要な分だけにする

センサーライトを付けたら、夜に一度、隣の家の側から自分の家を見てみてください。

参考:
光害対策ガイドライン(令和3年3月改訂版)(環境省)
光害ガイドライン、パンフレット等(環境省)
【エクステリア照明】センサ付き屋外用照明器具の誤動作の原因となる、取り付け場所の例を知りたい。(パナソニック)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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