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ジンギスカンもほぼ外国産…北海道のマチで始まった「羊の国」づくりが描くおいしい循環

  • 2026.9.16

北海道のソウルフードといえば、ジンギスカン!
…ですが、多くが『外国産』に頼っているのが現状です。

今回は、後志の黒松内町を『羊の国』にしようとする取り組みを紹介します。

環境を再生する農業

黒松内町で、あるプロジェクトが始まりました。

北海道大学の大学院農学研究院の准教授・内田義崇(うちだ・よしたか)さんの専門は「環境再生型農業」。環境を良くする農業です。

「同じ肉を作るにしても、羊はより環境負荷の少ない形でできる可能性がある」と話します。

内田准教授のゼミのテーマは「栄養素循環を考える未来の農業」。

「研究するだけじゃなく、それをどう社会に還元するか」を考えます。

2026年に150周年を迎えた北海道大学。
これから目指すのは、壊れかけている環境の『再生』。
食料を持続的に生産し、分配するシステムの構築です。

持続可能な『循環型』農業

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使われなくなった放牧地に、羊を放牧します。
すると、羊は自然に生える草を食べて成長し、繁殖します。

そのお肉をいただくことで、私たちの自給率がアップし、『持続可能な循環型の農業』となる仕組みです。

内田義崇准教授は「勝手に生えているものは全部使った方がいい」と話します。

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「日本は世界的に見ても雨が多く、土も肥沃。特に北海道は、春になると雑草のようなものが猛烈な勢いで生える。それを人間は直接食べることができないが、一旦羊や牛をかますことで食べられるものにできる」

目指すは『北のニュージーランド』!

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牧草地では、円盤がついた機械を使います。

「プレートメーターといって、牧草の量に応じて持ち上がる。何キロの牧草があるから何日飼える…とかを考える」

羊が食べる前と食べた後の草を複数箇所で測り、羊がどれだけ草を食べたかを把握します。

さらに、羊を飼うことは、環境を守ることにもつながります。

「牧草地にして羊や牛を飼うことで、きっちりと土の表面を草で覆う。それによって、雨が降っても川の中に土が流れにくくなるような管理はできると言われている」

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人口の約5倍もの数の羊がいるニュージーランドで8年間留学をしていた内田さん。
羊は、身近な動物です。

黒松内町で目指すのは、『北のニュージーランド』です。

羊も、人も、育てるファームに

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2026年7月10日。
環境再生型プロジェクトの放牧場がオープンしました。
『人や栄養がめぐる』という意味を込めて、名前は『めぐさとファーム』です。

牧場長の内田准教授は、「この牧場は羊を飼うだけの牧場になってほしくない」と話します。

「環境を再生しながら地域産業をしっかりと育てていく、そして新しい人材をこのマチに呼び込んで、次の世代でこの豊かな自然を残していくのが我々のミッション」

今牧場にいるのは、道内各地から購入した羊です。
ここでは羊のみならず、人も育てます。

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内田准教授のゼミの生徒は「最初は2頭から始まり、今は14頭。これからもっと増えていくので本当に楽しみ。まずは3桁から」と意気込みます。

また、地域おこし協力隊の石田翔也さんも「黒松内町の新たな産業として羊産業を新しく作りたい。まずは協力隊任期の3年以内で200、300の規模を目指していって、起業するのかどうか」と展望を語ります。

「マチのあちこちで羊を見られるように」

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めぐさとファームのオープンの日は、空知の沼田町でトマトを食べて育った『トマト羊』がふるまわれました。

参加者も、今回始まったプロジェクトに期待を寄せています。

「羊は黒松内に合っているかも。早くいっぱい食べられるようになりたい」

「安定して食べられたらうれしい、期待している。特産品になったらいい」

北海道大学の西邑隆徳副学長は「我々が知恵を出しながら新しい技術・食料生産システムを考えないといけない。次の次の世代の人たちが、ちゃんと生きる町にできるかということをやっていく」と話します。

放牧長の内田准教授が目指すのは「ドライブをしているとあちこちで羊を見られるような場所」。

「羊の頭数は、4桁ぐらいはいけると思う。いま羊肉の自給率は1パーセント以下なので、100倍ぐらいにはしないと」と夢を膨らませます。

小さなマチで動き出した農業プロジェクト。
次の世代に、何を遺すのでしょうか。

取材・文:HBC報道部
編集:Sitakke読者編集部ぬまぬま

※掲載の内容は、HBC「今日ドキッ!」放送時(2026年7月17日)の情報に基づきます。

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