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「30万円、半年後には返すから」親戚を信じて貸した私。半年後、見てしまった旅行の写真に言葉を失った

  • 2026.9.12
「30万円、半年後には返すから」親戚を信じて貸した私。半年後、見てしまった旅行の写真に言葉を失った

封筒を手渡した夜

親戚から電話がかかってきたのは、数年前の夏の夜でした。いつもなら明るい声で話す人なのに、その日はなかなか本題に入りません。

「あのさ…ちょっと頼みにくいことなんだけど」

「どうしたの?」

少し間があってから、相手は声を落としました。

「急な出費が重なっちゃって。今、生活がちょっと厳しいんだ」

嫌な予感がしました。

「それで…いくら必要なの?」

「30万円。もちろん、ずっと借りるつもりじゃないよ。半年後くらいには返せると思う」

30万円は、簡単に貸せる金額ではありません。ただ、子どものころから盆や正月には顔を合わせてきた親戚です。

「本当に返せるんだよね?」

「うん。そこはちゃんとする。本当に困ってて…助けてもらえないかな」

借用書を作ったほうがいいのではないか。そんな考えも頭をよぎりました。それでも、身内を疑っているようで言い出せませんでした。

三日後、私は銀行で用意した30万円を封筒に入れ、直接手渡しました。

相手は封筒を受け取ると、ほっとしたように息を吐きました。

「ほんとにありがとう。助かった…」

「無理しろとは言わないけど、約束だけは忘れないでね」

「分かってる。ちゃんと返すから」

その言葉を、私は信じました。

半年後に見せてもらった一枚

それから半年近くたっても、返済についての連絡はありませんでした。

そろそろこちらから聞いたほうがいいのだろうか。そう思い始めていたころ、共通の知り合いと会う機会がありました。

近況を話していると、知り合いがスマートフォンを取り出します。

「そうそう、この前みんなで旅行に行ったらしいよ。見て、楽しそうじゃない?」

画面に映っていたのは、海辺の店で笑っている、あの親戚でした。

テーブルには料理が並び、本人もずいぶん楽しそうです。

私は思わず聞きました。

「これ、いつの写真?」

「先月だって。何人かで行ったみたい」

胸の奥がざわつきました。

もちろん、旅行に行ったからといって生活に余裕があるとは限りません。

それでも、「生活が苦しい」と頼まれて渡した30万円が一円も戻っていない状況では、何も感じないわけにはいきませんでした。

その日の夜、私は親戚に電話をかけました。

「ちょっと聞きたいんだけど、返済のこと、どうなってる?」

一瞬、向こうが黙りました。

「ああ…ごめん。まだちょっと厳しくて」

「半年くらいって言ってたよね」

「そうなんだけどさ。予定どおりにいかなくて。もう少し待ってもらえない?」

私は迷ってから、できるだけ穏やかに伝えました。

「全部を一度に返してって言ってるわけじゃないよ。少しずつでもいいから、毎月返してほしい」

すると、相手の声が少し硬くなりました。

「親戚なんだから、そんなに細かく言わなくてもいいじゃないか」

その言葉には、さすがに返事に詰まりました。

「細かいとかじゃなくて…30万円だよ。何も言わずに待ってるこっちの気持ちも考えてよ」

「分かったよ。余裕ができたらちゃんとするから」

そう言われ、電話は終わりました。

それから数年がたちますが、今も30万円は返ってきていません。

法事で顔を合わせても、相手からお金の話が出ることはありません。去年の暮れも、帰り際にこちらを見て軽く手を上げました。

「じゃあ、またそのうち連絡するよ」

「……うん」

それだけでした。

先に駐車場へ歩いていく背中を見ながら、私はあのとき借用書を作れなかった自分のことを思い出していました。

身内だからこそ、曖昧にしないほうがよかったのかもしれません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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