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「蝶の食べる葉っぱの種類が違う」「小学校受験では消しゴムを使わない」知られざる小学校お受験の常識【著者対談】

  • 2026.9.9

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「小受」。就学前の子どもたちが、名門小学校への入学を目指す小学校受験のことだ。未就学児たちの進学塾とも言える幼児教室の送迎や、親子揃っての面接など、保護者がかかわるタスクの多い小受は、家族全員にとっての戦いでもある。しかし、中学受験や高校受験に比べると受験者は少ないため、小受とはどんなものなのか詳しく知る人は多くないだろう。

『君の背中に見た夢は』(外山薫:原作、たちばな豊可:漫画/KADOKAWA)は、そんな小学校受験に挑む家族の物語である。「子どもの将来の選択肢を増やせるのは自分だけ」という責任を感じながら、仕事との両立や夫との関係で葛藤する母親・茜の姿は共感必至だ。

原作小説の著者であり、慶應義塾大学出身という経歴を生かして教育分野での発信を続ける作家の外山薫さんと、3人の子どもを育てながら漫画家として活躍するコミカライズ版の著者・たちばな豊可さんのふたりに、本作に込めた想いや制作の裏話について伺った。

※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。ご了承の上お読みください。

——『君の背中に見た夢は』は、小説版にもコミカライズ版にも幼児教室での出来事が詳しく書かれているため、お受験に興味がある人の参考になりそうだと感じました。

たちばな豊可さん(以下、たちばな):外山先生に「取材されたときの写真はありませんか?」とお尋ねしたら、とくになくて…とおっしゃっていましたよね。

外山薫さん(以下、外山):幼児教室では写真が撮れないんですよ。表に出ることをよしとしないクローズドな世界なので。

たちばな:そうなんですよね。幼児教室に通ったことがある友人から話が聞けたので相当助かったものの、写真はそんなになくて。そのため、作画のときにはいろんなお教室のホームページなどを参考にしました。幼児教室は、マンションの一室だとか、あまり大きくない場所でやっていることが多い印象でしたね。

漫画内の教室に置いてあるものなどは、友人の体験談をベースに、お教室のホームページなどからイメージを補填して描いています。ペーパーテストの中身は、私立小学校のホームページや、書店に売っている過去問を参考にしました。

実際に幼児教室を経験した方から「これは違う」って言われたら心配だなと思っていましたが、反応を見るとそんなに間違ってなかったかな、と。ただひとつ、「小受のペーパーテストでは消しゴムを使わない」というご指摘はありました。

外山:消しゴムを使わないことも含め、子どもの集中力を途切れにくくするルールがあるみたいでしたね。原作のほうでは「蝶の食べる葉っぱの種類が違う」というご指摘があって。

たちばな:アゲハチョウの食草が違っていた、っていうところですよね。

外山:蝶を育てる学習は小学校時代の鉄板ですけど、小受ではみんなが当たり前に知っていることのようで。小説を読んだ方から「蝶が食べる葉っぱの種類はアゲハチョウとモンシロチョウで違うんだよ」というツッコミが結構ありましたね。これには恥ずかしながらまったく気づきませんでした。

取材・文=吉田あき

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