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「うちの子、友だちがいない?」小学校で“ぼっち読書”の日々。3年後、あまりに幸せな未来が待っていた

  • 2026.5.8

牧場の中の小さな幼稚園で動物と育った筆者の息子。都会の小学校へ入学した後は、休み時間のたびに、たったひとりで本を読み続けていました。「友達の輪に入れないのではないか」という不安を抱えながらも見守り続けた3年間。子どもは自分のペースで、しっかりと花を咲かせてくれました。

画像: 「うちの子、友だちがいない?」小学校で“ぼっち読書”の日々。3年後、あまりに幸せな未来が待っていた

世界のすべてだった「牧場」での日々

ニワトリと「鬼ごっこ」をして、野良猫と「だるまさんがころんだ」をしながら、息子は育ちました。2歳から年長まで通っていたのは、園児がほんの数人しかいない、牧場の中にある小さな幼稚園でした。

虫を捕まえて、泥だらけになって、動物たちに囲まれて過ごした日々。
大勢の子どもと賑やかに遊ぶより、いきものと過ごす時間のほうがずっと長かったのです。
それが息子にとっての、ごく自然な「日常」でした。

1年生、休み時間にひとりで本ばかり

離婚を機に引っ越し、1年生で都会の小学校へ。

環境はがらりと変わりました。クラスには何十人もの子どもがいて、休み時間になると校庭は一気に賑やかになります。

そんな中、息子はひとりで本を読んでいました。担任の先生との面談でも「本ばかり読んでいて心配です」と言われ、母親として心がざわつきました。

「たくさんのお友達と遊ぶ」という経験が明らかに少ない息子は、輪への入り方そのものがわからないのではないか……。ぽつんと座る息子の背中を想像しては、胸が締め付けられる思いでした。

逃げ道を用意することが、私にできる支え

しかし、母親にできることは限られています。友達を作ってあげることも、無理やり輪の中に入れてあげることもできません。結局は息子自身の問題なのです。

だからこそ私は、「もし本当に馴染めなかったら、あの田舎に戻ろう」と心に決めていました。そしてその覚悟を、息子にも正直に伝えていました。

「逃げ道がある、他の道もある」

そう伝えることが、慣れない環境で踏ん張る息子に対して、私が見せられる精一杯の支えだと思ったからです。

1年生280冊、2年生355冊。すっかり本の虫

1年生で280冊、2年生で355冊。

息子の読書量は加速するばかりで、「これが息子の世界なのかもしれない」と思い始めていました。

友達がいないわけではないけれど、誰かと群れるより、本の世界に没頭するほうが心地いいのかもしれない。それはそれで、息子らしいのではないか。そんなふうに、少しずつ受け入れていきました。

3年生で冊数が激減。その理由に、胸が熱くなった

ところが、3年生になって読書数が116冊へと激減したのです。その理由は、親友と呼べるほど大好きな友達ができたことでした。

本を読む時間が、友達と過ごす時間へと変わっていました。息子は彼自身のタイミングで、ちゃんと心の扉を開いていたのです。

自分のペースで、自分らしく根を張っていた

今は本も読み、友達とも遊びます。自分のペースで、好きなことを存分に楽しんでいる息子の姿があります。毎日動物とばかり遊んでいたあの子は、都会の小学校でも、自分らしくしっかりと根を張っていました。

子どものペースを信じて待つこと、そして万が一のための「逃げ道」を用意しておくこと。それが結果として、親子ともに「心の余裕」を生み出してくれるのだと、今なら身をもって確信しています。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:森奈津子
海外生活や離婚、社会人での大学再入学など、多彩な経歴を持つライター。現在は幼稚園教諭として保護者の悩みに寄り添うほか、日々の人付き合いの中から生まれるリアルな本音に耳を傾け、多様な価値観に触れてきた独自の視点でそれらを記事にしている。

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