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「指でぎゅっと押して、そのまま戻してて」昼休みのコンビニ。だが、客の思わぬ行動に買うのをやめた瞬間

  • 2026.9.10

昼どきの棚の前から、その人は動かなかった

昼休みに入ってすぐ、会社の近くのコンビニへ入りました。おにぎりとサンドイッチの棚の前には、グレーの上着を着た男性が一人立っています。

棚をじっと見たまま動かないので、どれを買うか迷っているのだろうと思い、私は先に飲み物を選びに行きました。

お茶を一本取って戻ると、男性はまだ同じ場所にいました。

私もおにぎりを選ぼうと少し離れたところに立つと、今度はその手元が見えました。

男性は鮭のおにぎりを一つ手に取ると、フィルムの上から親指で真ん中あたりを押しました。

少しへこむくらいまで押したあと、そのまま棚へ戻します。

次に取ったのはツナのおにぎりでした。それも同じように押して、また棚へ。

最初は、硬さでも確かめているのかなと思いました。

けれど男性は買う様子もなく、次々と別のおにぎりに手を伸ばしていきます。

「え……ちょっと、何してるの…」

思わず声が漏れました。

男性はこちらを一度見ましたが、特に何も言わず、また棚へ手を伸ばしました。

その様子を見て、ぞっとしました。

商品を取りに来たほかのお客さんも、その人を避けるようにしながら棚を見ています。

見間違いではないと思いながらしばらく見ていると、私が確認できただけでも10個くらいのおにぎりを押していました。

レジまで行って、店員に声をかけた

もう黙って見ているのは無理だと思い、私は棚を離れてレジへ向かいました。

ちょうど会計の列が少し途切れたところで、店員に小さな声で話しかけました。

「あの…すみません。ちょっといいですか」

「はい。どうされました?」

「あそこにいる男の人なんですけど……おにぎりを、ずっと指で押してるんです」

「押してる、ですか?」

店員は少し驚いた顔で、棚のほうを見ました。

「はい。ぎゅっと押して、そのまま戻してて。私が見てただけでも、もう10個くらい…」

「えっ、そんなにですか」

「はい。最初、私も何してるのか分からなかったんですけど…ずっと同じことしてます」

「分かりました。教えてくださってありがとうございます」

店員は表情を引き締めて店の奥へ目を向け、ほかのスタッフに連絡する様子を見せました。

私はもう食べる気になれず、持っていたお茶も棚へ戻しました。

空のかごを入口の重ねかごに返し、そのまま店を出ました。

午後になっても、指で押す光景が頭から離れなかった

午後、給湯室で同僚と一緒になったとき、昼の出来事を話しました。

「ねえ、今日のお昼、ちょっと気持ち悪いもの見ちゃってさ…」

「え、何?どうしたの」

「コンビニで、男の人がおにぎりを一個ずつ押してたの」

「押すって…触ってたってこと?」

「ううん。ちょっと触るとかじゃなくて、指でぎゅって押して、それを棚に戻してた」

「うわ…それ嫌だね」

「でしょ?しかも一個じゃないの。私が見てただけでも10個くらい」

「10個も?何それ…」

「私も見間違いかと思った。でもずっとやってて。さすがに店員さんには言ったよ」

「それは言うよ。私でも言うと思う」

「もう見ちゃったら無理でさ。結局、何も買えなかった」

「ああ…それはしばらく気になるかも」

同僚はそう言いながら、自分の手元のサンドイッチをちらりと見ました。

「今これ食べてる私まで、ちょっと気になってきたんだけど」

「ごめん、今話すんじゃなかったね」

「いや、でも聞いたら気にするって、それ」

二人で苦い顔をしました。

それ以来、別の店へ行っても、おにぎりの棚の前に立つとあの日の光景を思い出します。

手に取ったあと、フィルムに不自然なへこみがないか確認してしまうこともあります。サンドイッチのような手に取って選ぶ商品まで、以前より気になるようになりました。

たった一度見ただけの出来事なのに、買い物の仕方まで変わってしまうとは思いませんでした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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