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常連客の元気がないと気づいた店員。「今日はお疲れですか?」疲れた顔を見た店員が、会計中にかけた一言

  • 2026.9.9

先に声をかけてくれるのは、いつもその方だった

以前、小さな店で働いていたころのことです。

レジには釣り銭用の浅い受け皿があり、硬貨を置くたびに乾いた音がしていました。

その店には、何度も来てくださるお客さまがいました。最初のうちは注文を受けて品物を渡すだけでしたが、何度か顔を合わせるうちに、向こうから声をかけてくださるようになりました。

忙しい日に、私が慌ただしくレジを打っていると、

「今日は忙しそうだね」

と笑われたことがあります。

別の日には、品物を渡しただけなのに、

「いつもありがとう」

と言ってくださいました。

特別なサービスをしていたわけではありません。それでも、その方は会計の短い時間の中で、よくこちらを気にかけてくれました。

私は「ありがとうございます」と返すくらいで、自分から何かを聞くことはほとんどありませんでした。

その日だけ、いつもと様子が違って見えた

ある日、その方がいつものように店へ来ました。

注文の仕方も会計も普段と変わりません。ただ、いつもより口数が少なく、目のあたりに疲れが残っているように見えました。

気のせいかもしれないと思いました。接客中に個人的なことを聞くのも、余計なお世話かもしれません。

それでも会計をしながら顔を見ていると、少し気になりました。

私は釣り銭を受け皿に置きながら、一度だけ聞きました。

「今日はお疲れですか?」

その方は少し驚いたようにこちらを見てから、

「ああ、うん。ちょっと仕事でね」

と答えました。

「そうでしたか」

私が返したのは、それだけです。

こちらから詳しく聞いたわけではありませんが、その方はそのまま二言三言、仕事で嫌なことがあったと話してくれました。

私はレジの内側で聞いていました。何か気の利いた助言をしたわけでもありません。

会計を終えたあと、その方は少し表情を緩めて、

「話を聞いてもらったら、ちょっと楽になったよ」

と言いました。

「それならよかったです」

そう返すと、その方は「じゃあ、また」と店を出ていきました。

いつももらっていた言葉を、少し返しただけだった

その後、その方と特別に親しくなったわけではありません。店で顔を合わせれば、以前と同じように短く言葉を交わすくらいでした。

それでも、あの日のことはよく覚えています。

私が急に気の利く店員になったわけではありません。普段、その方が私の様子を見て「忙しそうだね」と声をかけてくれていたから、その日はこちらも少し顔を見ることができたのだと思います。

ほんの一言でも、声をかけてもらうとうれしいことがあります。

それ以来、忙しいときでも、できる範囲で相手の顔を見るようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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