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朝の満員電車でひげを剃り始めた男性。「ここで剃るんだ」誰も注意しない中、周囲に起きた変化とは

  • 2026.9.9
朝の満員電車でひげを剃り始めた男性。「ここで剃るんだ」誰も注意しない中、周囲に起きた変化とは

最初は、電車の機械音だと思っていた

通勤で使っていた電車は、朝になるといつも混んでいました。その日も私はつり革につかまり、立ったまま揺られていました。

車内では、多くの人が携帯電話を見ています。話し声はほとんどなく、聞こえるのは電車が走る音くらいでした。

そこへ突然、「ウィーン」という低い音が混ざりました。

最初は、ドアの近くにある何かの機械が動いているのだと思いました。

ところが、少しすると音が止まり、しばらくしてまた同じ音が聞こえてきます。

気になって音のするほうを見ると、乗降ドアのそばに一人の男性が立っていました。

片手をドアの横について体を支え、もう片方の手には小さな電気シェーバーを持っています。

男性は電車に揺られながら、普通にひげを剃っていたのです。

「ここで剃るんだ…」

思わず二度見しました。

音はまた止まり、少しして三度目の「ウィーン」が響きました。

男性は周囲を気にしている様子もなく、鏡を見るように顔へシェーバーを当て続けています。

混んでいるのに、その人の周りだけ少し空いた

しばらくすると、男性のすぐ近くに立っていた人が半歩ほど後ろへ下がりました。

その動きにつられるように、隣にいた人も少し位置を変えます。

朝の混んだ車内なのに、男性の周りだけ、わずかに空間ができていました。

誰かが注意したわけではありません。大きな声を出す人もいませんでした。

ただ、近くにいた人たちが、それぞれ少しずつ距離を取っていたのです。

男性はそんな周囲の変化には気づいていないようで、そのままひげを剃り続けていました。

私は次の駅で降りました。

ホームへ出てから車内を振り返ると、男性はまだドアのそばに立っていました。その周囲には、人ひとり分ほどのわずかな隙間が残っています。

電車の中で身だしなみを整える人を見かけることはあります。それでも、混雑した車内で電気シェーバーを使う人を見たのは、あれが初めてでした。

今でも朝の電車で「ウィーン」という音を耳にすると、一瞬だけあの日の光景を思い出します。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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