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注文時にデザート分の値引きを求めた客。「デザートはいらないから50円引きにしてよ」横で聞いていた私が感じた本音

  • 2026.9.7

静かな店だと思っていた

母と二人で、前から気になっていたカフェに入った。

木の椅子が並ぶ落ち着いた店で、昼どきだったが、大きな声で話す人もほとんどいなかった。

お目当ては、ワンプレートのランチだった。注文を待っていると、少し離れた卓に白い皿が運ばれていく。

ごはんとおかず、それに小さなデザートまで、ひとつの皿にきれいに収まっていた。

「あれ、おいしそうだね」

「同じのにしよう」

そう話していると、すぐ隣の三人組の卓にも、若い店員さんが注文を取りに来た。

三人のうちの一人がメニューを見ながら、店員さんに声をかけた。

「デザートはいらないから、その分50円引きにしてよ」

怒っているわけではなかった。むしろ笑顔で、ちょっとしたお願いをするような口調だった。

店員さんは一瞬言葉を止め、それから丁寧に答えた。

「申し訳ございません。ランチはセットになっておりまして」

その人は「そうなの?」と笑いながらも、もう一度続けた。

「でも、食べないならもったいないじゃない。50円くらい引けない?」

店員さんは困ったように少しだけ間を置き、もう一度、「セットになっておりますので、申し訳ございません」と説明した。

同じ卓の二人は何も言わず、メニューを見ている。母も隣を気にしていたようで、開いていたメニューを静かに閉じた。

強い言葉ではない。それでも、断ったあとにもう一度同じお願いをされるのは、対応する側には気を使うだろうなと思った。

結局、注文はそのまま通った

しばらくすると、その人は笑ったまま言った。

「じゃあ、それでいいわ」

それ以上話が続くことはなく、三人とも普通にランチを注文した。

少しして、私たちの前にも白いワンプレートの皿が運ばれてきた。もちろん、小さなデザートものっている。

母が皿を見ながら、小さな声で言った。

「ああいうの、断るほうも疲れるね」

その言葉が妙に残った。

私も以前、別の店で「もう少し安くなりませんか」と軽い気持ちで聞いたことがある。断られたので、すぐに「分かりました」と引いた。それまで深く考えたことはなかった。

お願いすること自体が悪いとは思わない。ただ、一度断られたあとも繰り返せば、相手に同じ説明をさせることになる。

それ以来、何かをお願いするときも、難しいと言われたらそこで引こうと思うようになった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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