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沖縄の美食&手仕事を求めて。新生リゾートで見つけた美しき琉球カルチャー|エディターズOKINI

  • 2026.9.2
Hearst Owned

沖縄本島北部・やんばるの豊かな自然に抱かれたラグジュアリーゴルフ&スパリゾート「ザ・リッツ・カールトン沖縄」が、2026年7月17日、レストランとアクティビティを刷新しリニューアルオープン。沖縄の食文化を新たな感性で表現する料理や、この土地ならではの自然・文化に触れる体験を通して、滞在そのものが沖縄を深く知るひとときへと進化している。

さらに、ホテルで味わう美食の背景には、琉球ガラスややちむんをはじめとする、沖縄の風土に根づいた手仕事の存在がある。新しく生まれ変わったホテルを起点に、そこからつながる美しい沖縄工芸の魅力に触れる旅へ出発!

首里城の記憶を受け継ぐ高台のリゾート

自然に溶け込み悠然と構える「ザ・リッツ・カールトン沖縄」。夕方からのライトアップが幻想的。 Hearst Owned

名護市喜瀬の高台、名門ゴルフリゾート「かねひで喜瀬カントリークラブ」に隣接する「ザ・リッツ・カールトン沖縄」。どこまでも続く雄大な庭のようなゴルフコースに囲まれ、開放的な景色が広がる。

ホテルのモチーフは、沖縄のシンボルである首里城。赤瓦と琉球石灰岩を取り入れた白壁の佇まいがまるでグスク(城)でかっこいい。ゲストを温かく迎え入れるグスクの精神が息づいていて、エントランスでは三線の生演奏が流れ、泡盛やさんぴん茶がお出迎え。滞在の始まりから、沖縄ならではのおもてなしに包まれる。

エントランスの奥には水をたたえる庭「 御庭(うなー)」が広がる。沖縄の文化で人々が集い、自然と水に感謝を捧げる神聖な空間。窓枠の先に望む名護湾が額縁の絵のようで美しく、海風が水面を優しく揺らして安らぎのひととき。 Hearst Owned

客室は2024年末に全室リニューアル。琉球漆喰や琉球藍など、沖縄の素材や伝統技術を取り入れ、“やんばるグリーン”や“名護ブルー”の風合いが窓の外に広がる自然とゆるやかにつながるような空間に生まれ変わった。

部屋に入ってまず目に飛び込んでくるのが、沖縄出身の左官職人が手がけたベッドボード。琉球漆喰のやわらかな表情に、やんばるの山並みや名護の高台を渡る風、波の動きが琉球藍で表現されている。自然の風景をそのまま切り取ったようで、眺めているだけでも沖縄の空気が伝わってくる。

今回宿泊したベイデラックスルーム(45㎡)。伝統的な帽子のクバ笠をモチーフにした照明や、愛らしいガジュマルの盆栽など、沖縄らしさを感じるディテールも随所に。 The Ritz-Carlton, Okinawa
至福のバスタイムを約束。 The Ritz-Carlton, Okinawa

そして何よりこのホテルで圧巻なのは、高台から名護湾を見渡すオーシャンビュー。刻々と表情を変える海は、滞在中何度眺めても飽きない。特にサンセットの時間は、海に沈む夕日が息を呑む美しさでスマホのシャッターを何度押したことか! 沖縄の自然が魅せる一大スペクタクルショーは必見。

日が暮れだすと灯りがやさしく御庭(うなー)を包み込む。 Hearst Owned

沖縄のストーリーを美食×工芸で体感

やんばるの自然で丁寧に育まれた沖縄・本部町の黒毛和牛「もとぶ牛」など地産食材を堪能できる鉄板焼「喜瀬」。 Hearst Owned

今回のリニューアルで、館内3つのレストランが一新。なかでも特に注目したいのが、沖縄ならではの美食を味わえる鉄板焼「喜瀬」だ。料理長の森 桂太さんが沖縄各地の作家のもとを訪ね、こだわり抜いて選んだ器やグラス、カトラリーが新たに取り入れられ、沖縄の工芸を一緒に楽しめるのも魅力。

たとえば、琉球王国時代から続く錫(すず)細工を現代に蘇らせた「金細工(かんぜーく)まつ」上原俊展さん作のクバの葉をモチーフにしたおしぼりトレーや、沖縄の木工職人によるハンドメイドの箸、琉球ガラスの代表的作家である稲嶺盛吉氏が設立した 「宙吹ガラス工房 虹」のユニークなグラスなど、料理が始まる前から沖縄のストーリーに触れられる。

「喜瀬」コース¥35,000より、島らっきょうの風味が食欲をそそるゴーヤーと長命草のガスパチョ。器は読谷村のやちむんの里に工房を構える陶芸家、伊波祐也さんによる作品。 Hearst Owned
練りたてジーマーミー豆腐は、固まる前の状態でもっちり食感がやみつき。下の器は 「宙吹ガラス工房 虹」の稲嶺盛一郎さんによる作品で、金箔のような彩りはなんとカレー粉。 Hearst Owned

全7品ほどのコースには、食材の恵みで沖縄をめいっぱい感じられる皿がずらり。ゴーヤと長命草のガスパチョや、“練りたて”のジーマーミ豆腐など、伝統的な料理に森さん流のツイストを加えたメニューから、もとぶ牛などこの土地ならではの厳選食材をストレートに楽しめるものまで、まさに美食のオンパレード。なかでも忘れられないのが、沖縄の魚8種を使ったスープで味わうイセエビ。ぷりぷりの身にぎゅっと凝縮した魚介のうま味が絡んで絶品!

目の前で焼き上げてくれるカウンター席はライブ感たっぷり。 Hearst Owned
大ぶりのイセエビはもちろん、イユ(沖縄の言葉で魚の意味)スープは余すことなく味わいたいおいしさ。 Hearst Owned

沖縄に根づく食文化や美しい手仕事に出合える鉄板焼「喜瀬」。料理を味わう時間が、この土地の風土やものづくりを深く知る旅になる特別な1軒だ。

南イタリアと琉球、旅を彩るふたつの食体験

Tボーンステーキをカットする総料理長の松山 怜さん。“沖縄とのつながり(結いまーる)”を館内レストランのコンセプトに掲げる。 Hearst Owned

ほかにも、新たに誕生した「Riva Ristorante(リヴァ リストランテ)」は、南イタリアと沖縄の食文化を融合させたレストラン。アラカルトで楽しめるメニューは大皿を囲むシェアスタイルで、リゾートらしい開放感とライブ感を楽しめる。

シグネチャーの「フィレンツェ風Tボーンステーキ」(1kg ¥15,000)は、見た目も味も豪快でジューシーな一皿。また、沖縄三大高級魚であるアカハタなどの鮮魚を濃厚な地中海風ソースでいただける「沖縄県産魚のグリル」(¥8,000)も見逃せない。目の前でカクテルを仕上げてくれるトローリーサービスも楽しく、沖縄の紅いも焼酎「紅一粋(べにいっすい)」を使った「焼酎エスプレッソマティーニ」(¥2,800)はデザートに合わせたくなる1杯だ。

ゴーヤチャンプルやにんじんしりしりといった定番から、泡盛とシークヮーサーを使った明太子、紫いものごま団子まで。「グスク」の朝食ビュッフェでは沖縄づくしなチョイスを! Hearst Owned

沖縄料理「グスク」では、沖縄料理をビュッフェ形式で満喫できる朝食がうれしい。沖縄そばやジューシー、島野菜を使った料理など土地の味がずらりとそろい、あれもこれもと目移り必至。朝の光が差し込む店内も心地よく、1日の始まりに沖縄らしいエナジーチャージをかなえてくれる場所だ。

沖縄の美しい手仕事を訪ねて

琉球ガラスの第一人者・稲嶺盛吉氏が設立した読谷村の「宙吹ガラス工房 虹」。 Hearst Owned

前述の鉄板焼「喜瀬」で出合った、沖縄の美しい工芸の数々。この土地に根づく伝統を今に伝える名工たちの思いに触れるべく、リゾートから飛び出して工房めぐりへ出発。琉球ガラスややちむん、そして琉球王国時代から約300年続きながらも100年ほど前に途絶えてしまった琉球錫器(すずき)。沖縄の美意識が息づく手仕事を求めて、3つの工房を訪ねた。

現代の名工、故・稲嶺盛吉氏の技巧を受け継ぐ二代目・稲嶺盛一郎さん(左)と三代目の歩夢さん。工房には約1400℃でガラスを溶かす窯の熱気が残る。 Hearst Owned

宙吹ガラス工房 虹

ホテルから車で約40分、読谷村やちむんの里にある「宙吹ガラス工房 虹」。廃瓶の活用から始まった琉球ガラスにおいて、かつて欠陥とされた“泡”を魅力へと昇華させ、独自の泡ガラスを築いた現代の名工・稲嶺盛吉氏が設立した工房だ。

現在は息子の盛一郎さんがその技術と精神を受け継ぎ、若い職人たちと琉球ガラスの新たな表現を追求している。「真似は絶対にしたくない。試行錯誤を重ね、自分たちにしかできないものを楽しく作ることが原点」と盛一郎さん。その言葉通り、工房では米ぬかや備長炭、カレー粉など身近な素材を用いて独創的な泡や深みのある色合いを生み出し、挑戦を続けている。

併設するギャラリーでは工房で制作された琉球ガラスを購入できる。一目惚れして右下の皿(¥11,000)を購入。 Hearst Owned

ギャラリーに並ぶ作品は、ひとつとして同じものがない。金箔のように美しい彩りに魅せられ購入したお皿の染料には、なんとカレー粉を使用。食卓に置くたび、沖縄の海のきらめきや風を感じられそうで使うのが楽しみ。一つひとつに手仕事ならではの味わいがあり、沖縄の風土を感じさせる作品に出合えるはず。

宙吹ガラス工房 虹
沖縄県中頭郡読谷村座喜味2748
Tel.098-958-6448
営業時間/9:00~17:30
定休日/工房 日・木曜、ギャラリー(店舗)木曜
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鉄板焼「喜瀬」でお茶菓子入れとして使われている「陶芸工房ふじ」の丸重箱。 Hearst Owned

陶芸工房ふじ

「宙吹ガラス工房 虹」と同じくやちむんの里にある「陶芸工房ふじ」。鉄板焼「喜瀬」で、コースを締めくくるお茶菓子が美しく映えていた魚紋のお重が印象的だったが、それを手がけた工房だ。主宰する藤岡香奈子さんは、人間国宝・金城次郎氏を祖父にもち、その伝統を受け継ぎながら女性ならではのしなやかな感性を融合させたやちむん(陶器)を生み出している。

ギャラリーに並ぶのは、柔らかな線描きと鮮やかな色彩を生かした器たち。躍動感ある魚やクジラ、カメ、そしてハイビスカスや月桃など、沖縄の自然界のモチーフがこの土地ならでは。なかでも魚の線彫りは、のびやかな筆致と愛嬌のある表情が魅力だ。

金城氏を代表するモチーフ「魚紋」を受け継ぎ、すらすら線を彫る藤岡さん。 Hearst Owned
自然のモチーフが映える器がギャラリーに並ぶ。下の丸皿¥8,800、上の角皿¥3,300。 Hearst Owned

同じ柄でも、焼き上がりによって色の出方や表情が少しずつ異なるのも手仕事ならでは。沖縄の風土と作り手の温もりが宿る作品の数々は、眺めているだけでも心を惹きつけられる。

陶芸工房ふじ
沖縄県中頭郡読谷村字座喜味2677-1
Tel.098-989-1375
営業時間/9:00〜18:00
不定休
公式サイト
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鉄板焼「喜瀬」ではおしぼりトレーとして使われている「金細工まつ」のクバ葉皿。 Hearst Owned

金細工まつ

琉球王国時代、祭祀道具や王室の酒器として栄えながらも約100年前に途絶えたという「琉球錫器(すずき)」。その文化を、職人の上原俊展さんが研究・復元して現代の暮らしに寄り添うカタチで蘇らせているのが、宜野湾を拠点に活動している「金細工(かんぜーく)まつ」だ。

「錫は潮風に強くさびにくいうえ、融点が低く加工しやすい。何より、酒の香りや味わいを邪魔せず、泡盛をおいしく飲める素材として重宝されていて、かつては王室お抱えの錫職人もいたほどです」と上原さん。失われた文化の足跡を探りながら、今に伝えている。

純錫の一輪挿し¥14,300。 Hearst Owned

自然の造形を思わせる姿に、控えめな光沢が美しいクバ葉皿のほか、泡盛や日本酒をゆっくり味わいたくなる盃、ミニマルな造形ながら存在感のある一輪挿しなど、作品は日常に取り入れたいものがそろう。主な商品は公式オンラインショップのほかセレクトショップなどで入手可能。琉球の美意識が宿る沖縄の手仕事の奥深さを、あらためて感じさせてくれる工房だ。

金細工まつ
沖縄県宜野湾市野嵩
Tel.098-914-4228
※一般の工房見学は不可
公式サイト

土地ともっと深くつながるアクティビティが目白押し

大自然へ分け入るやんばるサイクリングアドベンチャー。リバートレッキングコースも選べる。 The Ritz-Carlton, Okinawa

工房めぐりは今のところホテル主催のアクティビティではないが、リニューアルした「ザ・リッツ・カールトン沖縄」では沖縄の自然や文化とつながる現地体験がさらに充実。新たに発足した専任の“ゲストエクスペリエンス チーム”が、やんばるの森を舞台にしたアクティブなアドベンチャーをはじめ、琉球紅型染めなどの伝統文化に触れるツアーなど32種類ものプログラムを用意し、現地体験をナビゲートしてくれる。

ホテルの屋内プールに浮かびながら行う軽いストレッチ×瞑想のオリジナルプログラム「琉球フローティング サウンド ヒーリング」。 The Ritz-Carlton, Okinawa

数ある魅力的なプログラムの中でも、今回体験したのが新しく誕生した「琉球フローティング サウンド ヒーリング」。朝日が差し込む屋内プールで水面に身を委ね、沖縄伝統の舞踊に着想を得た動きを取り入れたストレッチで心身を丁寧にほぐしていく。呼吸が深まったところで、シンギングボウルの音色と振動に包まれれば、まるで海風や雄大な自然とひとつになるような深い瞑想状態へ。沖縄の澄んだエネルギーを全身で感じながら、五感を静かにリセットできる極上のリトリート体験だった。

知れば知るほど奥深き琉球の魅力。この旅を通して、まだ見ぬ沖縄の物語に会いにまた訪れたいという思いが心に刻まれた。

ザ・リッツ・カールトン沖縄
沖縄県名護市喜瀬1343-1
Tel.0980-43-5555
宿泊料金/1室1泊¥98,670(税・サ込み)~
公式サイト
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