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「ひ孫の顔、早く見せてくれよ」酒が進むほど繰り返す祖父。だが、夫が初めて強く言った瞬間

  • 2026.9.2
「ひ孫の顔、早く見せてくれよ」酒が進むほど繰り返す祖父。だが、夫が初めて強く言った瞬間

笑わない祖父への挨拶

結婚して半年ほどたった年の暮れ、私は初めて夫の祖父母の家へ挨拶に伺いました。

結婚式では一度顔を合わせていましたが、ゆっくり話すのはその日が初めてです。

夫からは、「じいちゃん、ちょっと無愛想だけど、悪い人じゃないから」と聞かされていました。

玄関で頭を下げると、祖父は私をちらりと見て、

「おう。まあ、上がれ」

とだけ言いました。

怒っているわけではないのでしょうが、低い声に少し緊張します。

座卓には祖母の料理が並び、食事が始まると、少しずつ場の空気も和らいでいきました。

酒が進むほど増えていった質問

祖父はお酒が入るにつれてよくしゃべるようになり、私にも何度か声をかけてきました。

「ほら、こっち座れ。そんな端っこにいないで」

先ほどまでほとんど目も合わせなかった人とは思えないほど上機嫌です。

私も少し安心して、祖父の近くへ座りました。

ところがしばらくすると、祖父が笑いながら言いました。

「で、ひ孫はまだか?」

私は一瞬、返事に困りました。

「あ……まだですね」

できるだけ軽く答えると、祖父は「そうかそうか」とうなずきます。

それで終わるかと思ったのですが、少ししてからまた、

「俺も元気なうちに抱っこしたいんだよ。早く見せてくれよ」

と言われました。

悪気はないのかもしれません。それでも何度も言われるうちに、私はだんだん笑えなくなっていました。

夫が横から、

「じいちゃん、その話はもういいって」

と止めます。

祖父は笑って手を振りました。

「なんだよ。楽しみにしてるだけじゃないか」

「それは分かるけどさ」

夫の声が少し低くなりました。

「何回も言われると困るんだよ。俺たちにも俺たちのことがあるから」

祖父は少し意外そうな顔で夫を見ました。

「そんな怒ることか?」

「怒ってるっていうか……もう、その話はやめてほしい」

普段、祖父にはあまり強く言わない夫だったので、私も驚きました。

祖父はしばらく黙っていましたが、やがて杯を持ち上げ、

「……分かったよ。もう言わん」

と小さく答えました。

すぐに空気が元通りになったわけではありません。

それでも祖母が「はいはい、せっかくなんだから冷めないうちに食べましょう」と料理を勧め、少しずつ別の話題へ移っていきました。

帰り道、夫が申し訳なさそうに言いました。

「ごめんな。もっと早く止めればよかった」

私は首を振りました。

「ううん。言ってくれて、ちょっとほっとした」

祖父に悪意があったとは思いません。それでも、楽しみにしている気持ちと、何度も口にしていいかどうかは別なのだと思います。

あの日、夫が自分の言葉で線を引いてくれたことを、私は今でも覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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