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「え?電話ダメなの?」店内で通話を注意された男性。だが、注意に納得しない客が、最後に見たもの

  • 2026.8.31

食事を終えた席で、電話が始まった

ずいぶん前、カレー店でアルバイトをしていたころの話です。

その店では、店内での携帯電話の通話は控えていただくことになっていました。入口にも案内を出していましたが、それほど大きな表示ではありませんでした。

ある日の夜、三人で来店していたお客さんが食事を終え、テーブルで話をしていました。

私が空いた皿を下げていると、そのうちの一人の携帯電話が鳴りました。

男性は画面を見ると、その場で電話に出します。

「もしもし? ああ、今? 大丈夫、大丈夫」

店内が落ち着いていた時間だったこともあり、男性の声はかなりよく響いていました。

最初はすぐ終わる電話かと思いましたが、仕事の話らしく、なかなか切れる様子がありません。

近くのお客さんが何度かそちらを見るようになったため、私は男性の席まで行きました。

「申し訳ありません。店内でのお電話はご遠慮いただいているんです」

男性は電話を耳から少し離し、眉をひそめました。

「え?電話ダメなの?」

「はい。恐れ入りますが、お電話は店の外でお願いしています」

すると男性は、少し納得できない様子で周囲を見回しました。

「でも、もう食事も終わってるし。少しくらいいいでしょ」

電話の向こうから声が聞こえたのか、男性は再び「ちょっと待って」と返しました。

「俺だけ言われるの?」

私はもう一度、「ほかのお客様もいらっしゃいますので」と伝えました。

すると男性は、少し声を強めました。

「さっきから話してたけど、誰も何も言わなかったじゃない。急に言われても困るよ」

連れの二人は黙ったまま、気まずそうに男性を見ていました。

私も、どう言えば余計にこじれないか迷いました。

「お電話でしたら、入口を出たところでお願いできますので……」

そこまで言ったとき、近くのテーブルに座っていたお客さんが男性に声をかけました。

「外なら普通に話せますよ」

男性がそちらを見ると、その人は自分の携帯電話を軽く持ち上げました。

「私もさっき電話がかかってきたので、外で話してきました。入口のすぐ横でしたよ」

責めるような言い方ではありませんでした。

ただ、自分も同じように電話がかかってきて、外へ出たことを伝えただけです。

男性はしばらく黙っていましたが、やがて小さく息を吐きました。

「……じゃあ、ちょっと外行ってくるわ」

そう言って席を立ち、そのまま入口の外へ出ていきました。

戻ってきた男性が、入口で立ち止まった

数分後、男性は電話を終えて戻ってきました。

そのとき、自動ドアの近くで一度立ち止まり、貼ってあった案内を見上げていました。

席へ戻ると、連れの一人が「書いてあった?」と小さく聞きます。

男性は少しばつが悪そうな顔をしました。

「あった。全然見てなかった」

それ以上、電話のことで揉めることはありませんでした。

しばらくして三人が会計に来たとき、男性は私に言いました。

「さっきはごめんね。急に言われたから、ちょっとムッとしちゃって」

私も「こちらこそ、ご協力ありがとうございました」と返しました。

大きな騒ぎになったわけではありません。

ただ、あのとき近くのお客さんが「自分も外で電話した」と伝えてくれたことで、男性も受け入れやすくなったのだと思います。

それから私は、店内で電話をしている方に声をかけるとき、「申し訳ありません。入口の外でしたらお電話いただけます」と、最初から代わりの場所まで一緒に案内するようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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