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「ちゃんと待ってるから」スピーチで涙が止まらなくなった友人。だが、新婦が笑って返した言葉とは

  • 2026.8.31

途中で、友人の声が出なくなりました

親族の結婚式に出席したときのことです。私は披露宴会場の後ろのほうの席に座っていました。

披露宴が進み、友人代表のスピーチが始まりました。前に立った女性は手紙を手にして、最初は笑顔で話していました。

学生時代の思い出を振り返りながら、「昔から、本当に変わらないよね」と新婦に笑いかけると、新婦も少し照れたように笑っていました。

ところが、話が進むにつれて、その人の声がだんだん震え始めました。

一度言葉が止まり、深く息を吸います。それでも次の言葉がなかなか出てきません。

手紙を持つ手も小さく震えていました。

きっと、伝えたいことがたくさんあったのでしょう。続きを読もうとしているのに、涙が先にあふれてしまったようでした。

会場も静かになりました。

私もどう反応していいのか分からず、その人がもう一度話し始めるのを待っていました。

「ちゃんと待ってるから」

すると、高砂から新婦の声がしました。

「大丈夫、急がなくていいよ。ちゃんと待ってるから」

励ますというより、本当に友人へ話しかけるような声でした。

その言葉を聞いた友人は、泣きながら少し笑いました。

新郎も隣から笑顔で、「うん。ゆっくりで大丈夫」と声をかけました。

友人は何度かうなずいてから、「ごめん、ちょっと待ってね」と笑いました。

新婦も涙を拭きながら、「何分でも待つよ」と返します。

そのやり取りで、会場の空気がふっとやわらいだのを覚えています。

友人はもう一度手紙に目を落とし、少しずつ続きを読み始めました。途中でまた声を詰まらせることもありましたが、今度は誰も焦っているようには見えませんでした。

最後の言葉を読み終えると、会場から大きな拍手が起こりました。

友人は何度も目元を拭きながら新婦を見て、新婦も泣きながら笑っていました。

披露宴には華やかな演出も、おいしい料理もありました。でも、今でもいちばん覚えているのは、この数分間です。

言葉に詰まった人を急かさず、「待ってるよ」と伝えること。それだけで、人はもう一度話せることがあるのだと思いました。

それ以来、誰かが言葉を探しているとき、私はできるだけ先回りして続きを言わないようにしています。

黙って待つことも、相手を思う気持ちのひとつなのかもしれません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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