1. トップ
  2. エピソード
  3. 「きゃっ、今、足に何か当たった!」電車の空席に座った四歳の息子。隣の女性が突然声を上げた瞬間

「きゃっ、今、足に何か当たった!」電車の空席に座った四歳の息子。隣の女性が突然声を上げた瞬間

  • 2026.8.31
「きゃっ、今、足に何か当たった!」電車の空席に座った四歳の息子。隣の女性が突然声を上げた瞬間

一席だけ空いていたので、息子を座らせました

休みの日の午後、家族で電車に乗っていたときのことです。

車内はそこそこ混んでいて、座席はほとんど埋まっていました。夫と私は立っていましたが、一席だけ空いているところを見つけました。

「ここ座ろうか」

私は四歳の息子を、その席に座らせることにしました。

まだ座席にそのまま腰を下ろせるほど背が高くないため、息子は座面に手をつき、少しよじ登るようにして座りました。

その直後です。

「きゃっ!今、足に何か当たった!」

隣に座っていた高齢の女性が、びくっと体を起こしました。

それまで目を閉じていたようで、驚いた顔で足元を見ています。

私も息子も固まりました。

「すみません。座るときに、靴が当たってしまったかもしれません」

息子を見ると、自分が怒られたと思ったのか、不安そうな顔で私を見上げています。

「ぼく、何もしてないよ…」

「うん。わざとじゃないよね」

私はそう言いながらも、実際にどこが触れたのかまでは見えていませんでした。

女性もまだ状況が分からない様子で、自分の足元と息子を交互に見ています。

向かいにいた人が、見ていたことを教えてくれました

すると、向かいの席に座っていた人が、こちらへ顔を向けました。

「たぶん、お子さんが座るときに、靴の先が少し当たったんだと思いますよ」

その人は続けて、女性にも穏やかに声をかけました。

「ちょうど眠っていらしたから、びっくりされたんでしょうね」

女性はそこで、ようやく状況が分かったようでした。

「ああ、そうだったの。私、寝てたのね」

そして息子を見て、少し申し訳なさそうに笑いました。

「大きな声出してごめんね。びっくりしちゃったの」

息子はしばらく黙っていましたが、小さな声で答えました。

「ぼくも、ごめんなさい」

「いいのよ、大丈夫」

女性がそう言うと、息子の表情も少しだけやわらぎました。

私も改めて「すみませんでした」と頭を下げると、女性は「こちらこそ驚かせちゃって」と笑ってくれました。

その後は、それ以上何かを話すこともなく、電車はいつもどおり走り続けました。

ほんの一瞬のことでしたが、もし向かいの人が見ていたことを伝えてくれなければ、お互いに何が起きたのか分からないまま、気まずい空気だけが残っていたかもしれません。

誰かの味方をしたわけでも、女性を責めたわけでもありません。

「こう見えましたよ」と一言伝えてくれただけです。

それだけで、お互いに「ああ、そういうことだったのか」と分かることもあるのだと感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ