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「触らないで!自分でやるから」会計のたびにレジを止める常連客。対応した店員の本音

  • 2026.8.29
「触らないで!自分でやるから」会計のたびにレジを止める常連客。対応した店員の本音

会計になると始まる、いつもの小銭数え

スーパーでレジを担当していた頃、会計のたびに少し身構えてしまう常連のお客様がいました。

その方は年配の女性で、買うものはいつも数点ほど。商品を読み取るところまでは、ごく普通のお会計です。

ところが、合計金額をお伝えすると状況が変わります。

「ちょっと待っとりや。今、小銭を数えるでな」

女性はそう言うと、小さな財布から硬貨を何枚も取り出し、レジ台の上に一枚ずつ並べ始めるのです。

十円玉、五十円玉、百円玉……。種類ごとに分けながら、指先で一枚ずつ確かめるように数えていきます。

もちろん、小銭で支払うこと自体は珍しいことではありません。

ただ、その方の場合は毎回かなり時間をかけて数えるため、夕方の混雑時には、気づけば後ろに長い列ができていました。

私は後ろのお客様の視線を感じながらも、急かすわけにはいきません。

「ゆっくりで大丈夫ですよ」と声をかけながら、内心では列のことが気になって仕方ありませんでした。

手伝おうとすると返ってきた一言

ある日、いつものように女性が小銭を並べ始めたときのことです。

その日は特に店内が混み合っていて、私のレジにも次々とお客様が並んでいました。

少しでも早く会計を終えられればと思い、私は女性に声をかけました。

「よろしければ、一緒に数えましょうか?」

すると女性は、並べていた硬貨を手で覆うようにして言いました。

「触らないで!自分でやるから」

思っていたより強い口調に、私は思わず手を引っ込めました。

「失礼しました」

それ以上は何もできず、女性が一枚ずつ硬貨を数え終えるのを待つしかありません。

その間にも後ろの列は伸びていき、別の店員が慌てて隣のレジを開けて、お客様を案内し始めました。

ようやく必要な金額がそろうと、女性は何事もなかったように硬貨を差し出します。

「はい、これでちょうどやろ」

「ありがとうございます」

会計を終え、女性を見送ったあと、私は小さく息をつきました。

自分でお金を確認してから払いたい、という気持ちは分かります。数え間違えたくない事情もあったのかもしれません。

それでも、手伝おうとすれば怒られ、何もせず待っていれば列が伸びていく。

その方がレジへ来るたび、私は「今日は混んでいませんように」と、心の中で願うようになっていました。

悪い人だと決めつけたいわけではありません。ただ、ほんの少し周りにも目を向けてもらえたらと思わずにはいられなかった出来事です。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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