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「西の大窓、おすすめしません」新築から3度目の9月、設計士の忠告を無視した30代夫婦の末路【一級建築士は見た】

  • 2026.9.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「9月なのに、夕方のリビングが暑くて…。エアコンをつけているのに」

そう話すのは、3年前に郊外の住宅地に地元の工務店で注文住宅(4LDK・延床約97㎡/土地約140㎡、約5,900万円)を建てたAさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。公園に面したリビングの西側には、幅2.7mの大きな掃き出し窓を付けました。

設計士からは「西の大窓は夏から秋の午後、低い日差しが部屋の奥まで入って、エアコンが追いつきません。庇では遮れないので、外付けの日よけを付けないならおすすめしません」と、はっきり止められていました。それでもすっきりした外観と眺めを優先し、ガラスを遮熱タイプにすれば十分だと、Aさんは押し切って日よけなしの大窓にしたのです。

西日は、庇の下をくぐって入る

夏に室内へ入る熱の7割は、窓からです。南の窓の日差しは高い角度から差すので庇で遮れますが、西の日差しは午後遅く、低い角度から水平に近い状態で差し込みます。庇の下をくぐって床の奥まで届くため、遮るなら窓の外側で止めるしかありません。

外付けの日よけは日差しを窓の外で8割以上カットできます。一方で室内のカーテンは、ガラスを通って入った熱を室内側で受けるため、窓際に熱がたまります。遮熱タイプのガラスも日差しを減らしますが、直射日光の熱を止め切るものではありません。

建てて3度目の夏、Aさんの家では9月に入っても、午後3時を過ぎるとリビングの室温が30度近くまで上がりました。エアコンは27度設定で動き続け、遮光カーテンを閉めても窓際の熱は消えません。窓の前の床は触れないほど熱く、ラグとフローリングは窓の形に色が抜けていました。秋が近づくほど太陽の高さは下がり、西日はかえって深く差し込みます。

外に日よけを足して、冬は上げる

そこで、Aさんは窓の外に、下ろして使う布の日よけ(外付けシェード)を付けました。幅2.7mで約8万円。下ろすと窓際の熱気が消え、午後の室温は体感で2〜3度下がりました。冬は日よけを上げて、西日の暖かさをそのまま取り込みます。

「設計士の言葉どおり、日よけの費用を最初から窓の値段に足しておくべきでした」とAさんは話していました。

西の窓は、外で日差しを止める

西に開いた大きな窓は、夕焼けと冬の午後の暖かさをくれる、住まいの楽しみです。日よけを外に付ければ、その楽しみを手放さずに夏を越せます。

一方で、西日は庇では止まらないからこそ、窓の大きさと一緒に日よけまで決めておくことが欠かせません。

・夏の熱の7割は窓から。西日は角度が低く庇で遮れないので、窓の外側で止める
・外付けの日よけは日差しを8割以上カット。室内のカーテンは入った熱を窓際にためる
・遮熱ガラスだけでは直射日光の熱は止め切れない
・東西の大きな窓は、設計のときに外付けの日よけ込みで考える

西に窓を取り付けるなら、窓の外にシェードを取り付けることを検討してみてください。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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