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「赤字になる…」タワマンを8,000万で購入した3年後、30代妻の“思わぬひと言”に夫が途方に暮れたワケ

  • 2026.9.30
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※ChatGPTにて作成(イメージ)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

共働きで収入に余裕があると、「二人で働き続ければ、このくらいの住宅ローンなら払える」と考えて住宅購入の予算を決めることもあるでしょう。

しかし、今の収入が何十年も同じように続くとは限りません。出産や育児、転職などをきっかけに、夫婦のどちらかの収入が大きく変わることもあります。

今日は、タワーマンションを購入した30代夫婦が、3年後に妻の「仕事を辞めたい」という一言で初めて気づいた家計の誤算をご紹介します。

世帯年収1,500万円で8,000万円のタワマンを購入

数年前、住宅購入についてご相談いただいた30代のAさんから聞いたお話です。

Aさん夫婦は結婚後も共働きを続けており、夫婦合わせた世帯年収は約1,500万円でした。二人とも安定した収入があり、賃貸住宅で暮らしていた頃には、家賃や生活費を支払っても毎月ある程度のお金を貯蓄できていたそうです。

結婚生活が落ち着いた頃、二人は住宅購入を考え始めました。いくつかの物件を見ていくなかで気に入ったのが、通勤にも便利な場所にある約8,000万円のタワーマンションでした。

8,000万円という価格に迷いがなかったわけではありません。ただ、夫婦ともに収入があり、当時の家計にも余裕があったため、「二人で働いていれば大丈夫だろう」と購入を決めたそうです。

購入後は、住宅ローンに加えて管理費や修繕積立金、駐車場代なども毎月かかるようになりました。それでも、夫婦ともにフルタイムで働いていた当時は、毎月の支払いに困ることはありませんでした。

新居への引越しを機に家具や家電も買い替え、外食や旅行もこれまでと同じように楽しんでいたといいます。

収入に余裕があったこともあり、Aさん夫婦には「住宅を購入したのだから、ほかの支出は抑えよう」という意識はあまりありませんでした。むしろ、新しい住まいでの生活が始まったことで、以前よりも少しずつ生活にかけるお金が増えていったそうです。

子どもが生まれて家計が変わり始める

タワーマンションを購入してから数年後、Aさん夫婦に子どもが生まれました。

妻は育休を取得したあと職場へ復帰しましたが、育児との両立を考えて時短勤務を選択。フルタイムで働いていた頃と比べると、収入は少なくなりました。

一方、子どもが生まれたことで、日用品や衣類をはじめ、これまでになかった支出が少しずつ増えていきます。

しかし、家族が増えても住宅ローンの返済額は変わりません。管理費や修繕積立金、駐車場代など、タワーマンションにかかる固定費もこれまでどおりです。

ある月、Aさんが給与の入った口座から住宅ローンやクレジットカードの支払いが引き落とされたあとの残高を見ると、以前より明らかにお金が残っていないことに気づきました。

「こんなに使ってたっけ…」

振り返ってみると、大きな買い物をしたわけではありません。妻の収入が減った一方で、子どもにかかる支出が増え、それまで続けていた外食や旅行、車にかかる費用なども重なっていました。

それでも、住宅ローンが払えないほど家計が苦しいわけではありません。

Aさん夫婦は「少し貯金しにくくなったかな」という程度に考え、外食を大幅に減らしたり、車を手放したりするほどの家計の見直しはしませんでした。

ところが、そんな生活を続けていたある日。妻から、これまでの家計そのものを考え直すことになる一言を告げられたのです。

「もう仕事を辞めたい」そこで気づいた家計の誤算

「家事と育児との両立が難しい。もう仕事を辞めたい」

ある日、妻から突然そう打ち明けられました。

Aさんは仕事の都合で平日の家事育児に携わることが難しく、妻が復職後、時短勤務をしながら仕事と育児を両立。子どもの送迎に加えて、帰宅後には家事や育児を妻一人でこなさなくてはいけない生活が続いていました。そんな生活が続き、仕事を続けることに負担を感じるようになっていたそうです。

Aさんも妻の負担の大きさを理解し、最初は「育児に専念できるよう、しばらく仕事を辞めても大丈夫だろう」と考えました。

しかし、妻が退職した場合の家計を具体的に計算したことはありません。そこで、自分の収入だけになった場合を想定し、住宅ローンや管理費、修繕積立金、駐車場代、生活費などを一つずつ確認してみました。

すると、思わぬ現実が判明します。

「今までと同じ生活を続けたら赤字になる…」

外食や旅行を減らしたり、車や保険を見直したりすれば支出は減らせます。しかし、住宅ローンや管理費など、簡単には減らせない固定費もあります。

「私が仕事を辞めたら、この家に住み続けるのは難しいってこと?」

妻からそう言われ、Aさんも返す言葉がなかったそうです。結局、妻はすぐに退職せず、夫婦ともに勤務時間などを調整しながら仕事を続けることに。

Aさん夫婦にとっての誤算は、住宅ローンが払えなくなったことではなく、一方が働き方を変えたいと思ったとき、住宅費を含めた毎月の支出がその選択を難しくしてしまったことでした。

共働きなら「片方の収入が減った場合」も考えておく

共働きで住宅を購入する場合、夫婦二人の収入をもとに予算を考えること自体に問題があるわけではありません。

ただし、現在の世帯年収を前提に住宅費を決めてしまうと、どちらかの収入が減ったときに家計が苦しくなる可能性があります。出産や育児による育休・時短勤務のほか、転職や独立、家族の事情などによって、働き方が変わることもあるでしょう。

住宅を購入する前には、夫婦どちらかの収入が減った場合の家計も一度計算してみることをおすすめします。住宅費を払いながら生活費や教育費、貯蓄にどのくらいのお金を回せるのかまで見ておくと、無理のない予算を考えやすくなります。

また、タワーマンションでは住宅ローンのほかに、管理費や修繕積立金、駐車場代、固定資産税などもかかります。毎月の返済額だけを見るのではなく、購入後にかかる費用をまとめて把握しておきましょう。

住宅ローンは長期間にわたって返済していくケースが一般的です。その間に家族構成や働き方が変わることもあります。将来の選択肢をできるだけ狭めないためにも、今の収入に余裕があるうちに、収入が減った場合まで想定して資金計画を立てておきたいものです。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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