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CMにドラマに引っ張りだこだった“清純派女優”。人気のさなか、ブログで活動休止を告げた“美少女”

  • 2026.10.7
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2005年8月、映画「あそこの席」舞台挨拶に登壇した浅香友紀(C)SANKEI

2000年代半ば、お茶の間のテレビを彩ったひとりの清純派女優をご記憶だろうか。消費者金融「ほのぼのレイク」のCMで大注目を浴び、ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』にもレギュラーで出ていた浅香友紀だ。

今から20年前となる2006年9月、新作DVD『友紀色景色』の発売記念イベントで、彼女が口にしたある言葉があった。

DVDの宣伝で本人が見せたかったもの

大人の魅力を携えたDVDは、映画のような構成のパートに加え、それまでの清純なイメージとは違う水着姿にも挑んだ。

イベント当日、浅香は、イベント自体が久しぶりで緊張したと打ち明けつつ、「たくさんの人に集まっていただいて、うれしかったです」と喜んだ。撮影エピソードのトークから撮影会、握手会へと続き、ファンと触れ合うイベントは盛況だった。

だが、この日もっとも印象的だったのは、彼女自身がアピールした見どころだった。浅香は「台湾の街を歩いているところは素の私が出ています」と語り、「CMやドラマとは違う私が出ていると思うので、ぜひ見てください」と続けた。

発街並みをただ歩く姿に、彼女は素の自分を重ねていた。なぜ彼女は、その素顔をファンに届けたかったのだろうか。

CMとドラマに追われた日々

2005年1月にスタートした「ほのぼのレイク」のCMで、一躍その名と顔が知られるようになった。その前年、社会現象となった『世界の中心で、愛をさけぶ』のドラマ版(TBS系)にレギュラー出演して以降、ドラマや映画の仕事が続いた。

特に2006年は、多忙を極める1年だった。春には上戸彩主演の『アテンションプリーズ』(フジテレビ系)に出演し、『特命!刑事どん亀』(TBS系)には第1話のゲストで登場した。イベントが開催された初秋には、永井大主演の深夜ドラマ『黒い太陽』(テレビ朝日系)にも出演した。

さらに映画界でも、3月公開の『I LOVE 湯!』に続き、イベントの約1カ月後には俳優・池内博之の初監督作『13の月』の公開が控えていた。CMで見せる清純派の顔と、ドラマや映画で求められる劇中の登場人物としての顔。求められる役割を演じ分ける日々だった。

九份と烏来の街で見せた素顔

そんな日々のさなかに発売されたのが、台湾ロケのこのDVDだった。撮影地は、映画『悲情城市』の舞台として知られる山あいの町・九份(ジョウフェン)と、温泉と渓谷の町・烏来(ウライ)だ。

60分の映像には、映画のような構成のパートや、水着での体当たりのシーンも収められている。発売元の紹介文も、テレビでは見られない大胆な姿と素の魅力をうたっていた。

彼女が放った「素の私」という言葉には、作られたイメージではなく、何の色もついていない自分を見てほしいという、密やかな願いが込められていたのではないか。

駆け抜けた時代の向こうに

イベントのあとも、彼女の快進撃は止まらなかった。10月には『世にも奇妙な物語 06秋の特別編』に出演し、下旬からは小林製薬「アイボン・トローリ目薬」、11月からは三菱自動車「i(アイ)」と、次々にCMが始まった。テレビで彼女の姿を見かけることの多い、実り多き秋だった。

15歳で芸能界に足を踏み入れた浅香は、このイベントから2年あまりのちの2008年の大晦日、その日をもって芸能活動を休むと自身のブログで伝えた。

画面の中の彼女は、誰かが望む清純派であり、物語の中の誰かだった。2006年の秋、久しぶりのイベントで緊張しながら、台湾の街を歩く素の自分をぜひ見てほしいと勧めた彼女の言葉が、今も鮮やかに思い出される。


※記事は執筆時点の情報です

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