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300万円のドレスに400万円のダイヤ。20年前、ブライダル界の巨匠が“初めて”選んだ22歳のモデル

  • 2026.10.4
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2006年9月、桂由美のブライダルファッション・フォト撮影に登場した山田優(C)SANKEI

20年前の2006年9月、都内のスタジオに、ウエディングドレスに身を包んだ、当時22歳の山田優の姿があった。

この撮影は、ブライダル界の巨匠・桂由美にとっても特別なものだった。デザイナー生活の中で、自身のブランドに特定のモデルを起用したことのなかった桂が、初めてブランドの顔として白羽の矢を立てたのが、ほかならぬ山田優だったのだ。

一式300万円の手作りドレスに、指先には400万円のブルーダイヤモンド。超豪華な衣装で報道陣のカメラの前に立った山田は、「本当に幸せな気分でどこかに飛んで行きそう!」と笑顔でポーズをとった。

大御所デザイナーが見込んだ堂々たるモデルの顔と、まぶしい衣装に胸をときめかせる等身大の素顔。その鮮烈なギャップが、22歳の山田優のいちばんの魅力だったと思う。

パリの現地スタッフをざわつかせた「本当に日本のモデル?」

桂が山田に惚れ込んだきっかけは、2004年秋冬のパリ・オートクチュールコレクションにさかのぼる。

ゲストモデルとしてランウェイに登場した山田の堂々たるステージに、現地の報道陣やスタッフからは「本当に日本のモデル?」と絶賛の声が上がった。彼女の「クールでセクシー」な雰囲気は時代にも合う、と桂は見ていた。

「堂々としたステージだった」とほれ込んだ桂は、オファーへと踏み切ることになる。折しも当時、ファッション誌『CanCam』はブームの真っ只中にあり、2000年から専属モデルを務めていた山田は、蛯原友里や押切もえとともに誌面の顔を担っていた。

巨額のドレスの前で見せた22歳の無邪気な憧れ

スタジオで行われた撮影には、フォトグラファーに安珠、ヘアメイクに藤原美智子、スタジオを彩るフラワーアレンジメントに假屋崎省吾と、一流のクリエイターが集結した。

桂から、映画『タイタニック』のように好きな人へ気持ちが飛んでいく気持ちで、と声をかけられた山田は、髪をなびかせてシャッターの前に立った。パリのランウェイで絶賛を浴びたモデルが、きらびやかなドレスを前にすると、「この姿には、とっても憧れますね」と素直に口にする。

歌にドラマに駆け抜けた2006年という熱い秋

この撮影が行われた2006年秋、山田の活動はモデルの枠を軽々と飛び越えていた。

撮影のわずか9日前には、自らヒロインを演じた映画『アキハバラ@DEEP』の挿入歌『REAL YOU』でソロ歌手デビュー。翌月からはテレビ朝日系ドラマ『だめんず・うぉ〜か〜』で、普段は強気なのに惚れた男には従順になってしまう女性を演じた。出演が発表された夏には、実生活でそうならないようドラマでしっかり勉強したい、とコメントしている。

ウエディングドレスで未来の花嫁像に思いを馳せながら、銀幕ではヒロインを演じて挿入歌も歌い、テレビではダメ男ばかり好きになる女性を演じる。モデルと歌と芝居を軽やかに横断していくスピード感もまた、当時の彼女ならではの勢いを物語っている。

着せてもらう側から自ら形にする人へ

桂由美との絆は、この撮影にとどまらなかった。その後も桂の広告「YUMI KATSURA PARIS」に登場し、2007年には大阪で開かれた桂のショーのランウェイにも華を添えた。

2010年、テレビ朝日系の主演ドラマ『崖っぷちのエリー』で白無垢姿を披露した際には、一生に一度の結婚式では、欲を言えば白無垢もウエディングドレスも両方着たい、と願いを口にしていた。そして2012年3月、俳優の小栗旬との結婚を発表。一人で臨んだ会見では「アットホームな式にしたいですね」と話し、翌2013年1月にハワイ・ラナイ島で式を挙げた。着たのは、英国のデザイナー、イアン・スチュアートのドレスだった。

あれから20年。42歳になった山田優は、今もブランドの広告やキャンペーンに起用されている。2026年2月にはワコールの下着ブランド「AMPHI」の着用ビジュアルに登場した。宝島社のファッション誌とのコラボ商品だった。8月には、ABC-MART限定のadidas Originalsのキャンペーンで、スニーカーを履きこなしている。

だが、今の彼女の姿を見ていると、かつてとは明確な変化を感じる。

それは、一流のクリエイターたちに服を着せてもらう側から、自分の欲しい服を自ら形にする側へと踏み出している点だ。ファッションブランドWRINNとのコラボライン「YU×WRINN」では、2026年春夏に向けて全3型を発表した。山田は、長く服作りを続けてきたデザイナーとなら、ずっと欲しかった服が形になると思い、今回のコラボが実現したと話している。2026年7月には、THE WEEKEND HOTELとのコラボのラウンジウエアも発売されている。

20年前、300万円のドレスに身を包み笑顔を見せていた22歳の彼女は今、自分の意志で、自分が心から愛せるスタイルを形にしている。


※記事は執筆時点の情報です

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