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グラビアで輝いた今やドラマ引っ張りだこの女優、NHK大河出演から日本アカデミー賞受賞まで

  • 2026.9.12
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小池栄子-2001年10月撮影(C)SANKEI

小池栄子の歩みをたどると、映画の受賞歴の横に、長く続けた司会の仕事が並んでいる。グラビアとバラエティーで存在感を放った人が、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では北条政子を演じた。その間に積み上がったのは、映画の役だけではない。舞台に立ち、スタジオでゲストを迎え、異なる仕事を続けた時間こそ、この人を知る手がかりになる。

主演作で評価が形になる

2008年公開の主演映画『接吻』で小池が演じた遠藤京子は、周囲になじめずにいる会社員だ。ある日、テレビに映った殺人犯の姿に引きつけられ、事件を調べ始める。誰かとつながりたい気持ちが、容易には理解しがたい相手へと向かっていく。物語の中心にいるのは、明るく人の輪に入っていく女性とはかけ離れた人物だった。

バラエティーで親しんだ小池の顔を知っていればこそ、この役との距離が際立つ。京子の孤独や危うい愛を一身に担う主演作が、俳優としての評価を確かな形にした。翌2009年には、第63回毎日映画コンクールの女優主演賞、第30回ヨコハマ映画祭の主演女優賞などを受賞。親しみのあるタレントの名前が、ひとつの役の演技によって映画賞に刻まれたのだ。

2011年公開の『八日目の蟬』では、主人公とともに過去の傷に向き合う安藤千草を演じ、第35回日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受けた。物語を中心で背負う仕事と、主人公の隣で別の人生を立ち上げる仕事。その両方に評価が重なっているところに、『接吻』だけでは終わらない歩みが見える。

その間も司会席にいた

この間も、小池の仕事には司会席があった。経済トーク番組『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)では、2006年の放送開始から作家の村上龍とともにMCを務め、2026年3月に卒業するまで約20年、経営者たちを迎えてきた。

『接吻』が公開されたときには、すでにこの番組に出演していた。映画賞を受けてから司会を離れたわけではなく、俳優としての評価を積み重ねる時間と、相手の話を聞く時間が重なっている。ひとつの仕事が別の仕事に置き換わるという見方では、小池の経歴の厚みを捉えきれないのだ。

舞台でも、2015年上演の『グッドバイ』で永井キヌ子を演じ、翌年の第23回読売演劇大賞で最優秀女優賞を受賞した。映画の画面、劇場の客席、トーク番組のスタジオ。観客との距離も相手役との関わり方も違う場所で、仕事を続けてきた。その並びを見ると、俳優として注目が高まったあとも、活躍する場所をひとつに絞らなかったことがわかる。

大役の先でも主演が続く

そして2022年、小池は『鎌倉殿の13人』の北条政子となる。『接吻』の公開から、十数年にわたる仕事を重ねての出演だ。大河ドラマの役名だけに目を向けると見えにくいが、その前には映画の主演と助演、舞台、長期の司会がある。政子という大役は、小池の表現が突然始まった場所ではなく、それまでの仕事を振り返る入り口にもなるのだ。

その先の主演作にも、異なる顔が待っていた。2023年の『コタツがない家』(日本テレビ系)では、ウェディングプランナーで会社社長の深堀万里江に。仕事をこなしながら夫、息子、父を養う女性が、家庭で起こる騒動に向き合うホームコメディーだ。大河の政子から、家の中のやりとりに振り回される現代の主人公へ。小池が物語を担う場所は、ぐっと身近になる。

翌2024年には、仲野太賀とともに『新宿野戦病院』(フジテレビ系)で主演。今度は歌舞伎町の病院に現れる、アメリカ国籍の元軍医ヨウコ・ニシ・フリーマンを演じた。家庭の暮らしを支える人から、背景の異なる患者が集まる病院で命に向き合う人へ。同じ主演という肩書でも、役が立つ場所も抱える問題も大きく変わる。政子を演じたあとにも、ひとつの人物像に収まらない広がりが続いている。

いくつもの場所が今をつくる

小池栄子の経歴で心を引かれるのは、役が変わるたびに、以前の仕事まで見直したくなることだ。京子の孤独を担った俳優と、約20年にわたり経営者を迎えた司会者は、同じ時間を生きてきた。司会の仕事を続けながら政子を演じ、家庭や病院を舞台にした主演作へと進んでいる。

グラビアとバラエティーを彩った頃から続く道には、映画賞だけを結んだ線では拾えない仕事がある。ひとつの場所で得た評価のあとも、別の現場に立ち続ける。その積み重ねを含めて眺めると、小池の長い助走も、今なお広がる主演作の幅も、いっそう味わい深くなるのだ。


※記事は執筆時点の情報です

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