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「作業が早いから」と仕事を任せ続けた私が、休暇中の同僚へ電話した理由

  • 2026.8.22
ハウコレ

月末の締めを任せてきた同僚が5日間の休暇に入り、私は初めて作業の全体を前にしました。机に積んだ書類は減らず、手順書の場所を聞くため、休暇中の相手へ電話をかけました。

覚えることから逃げていた私

月末の締めを最初に頼んだ日のことは覚えています。「作業が早いから、お願いしてもいい?」と声をかけました。

相手の仕事が早いことは事実でした。しかし、それだけが理由ではありません。数字を扱う作業で間違えるのが怖く、手順を覚えることから逃げたかったのです。頼めば断らない人だとも分かっていました。

同僚が5日間の休暇を申請すると、引き継ぎ用の手順書を渡してくれました。私は「大丈夫、なんとかなるって」と答え、内容を確認しないまま机の端へ置きました。分からないと認めて教わることを、恥ずかしいと思っていました。

休暇中にかけた電話

締めの作業を始めると、書類はほとんど進みませんでした。どの数字を照合し、どの資料へ反映するのかも把握していなかったのです。そこで初めて、私は作業の一部を任せていたのではなく、全体から逃げていたと分かりました。

電話をかける前に、発信画面を何度も開きました。休暇中に連絡すること自体が、自分の準備不足を相手へ押しつける行為だと分かっていたからです。それでも締め切りは待ってくれません。

つながると、私は「お願い、締めの処理のやり方を教えて」と頼みました。返ってきたのは、「手順書は、私のデスクの一番上の引き出しにあります」という答えでした。電話で細かく教えてもらうつもりだった私は、その言葉で、休暇前の手順書を読まなかった自分を思い出しました。

手順書を開いて分かったこと

引き出しから出した手順書には、工程が作業順にまとめられていました。私は付箋を貼り、自分が迷ったところへ補足を書きながら、締めの処理を進めました。

終わるまで何度も確認が必要でした。これを同僚は毎月、自分の仕事を終えたあとに続けていたのです。手順書があったから完了できましたが、休暇中の相手へ電話をかけた事実は変わりません。

出社した同僚へ、私は「ごめんなさい。ずっと甘えてました」と謝りました。同僚は「これからは半分ずつやりましょう」と答えました。その週、上司が工程ごとの分担表を作りました。

そして...

次の締めの日、私は分担表の自分の欄から作業を始めました。手順書には、休暇中に貼った付箋と、自分で書いた補足が残っています。

以前のように「作業が早いから」と相手へ任せることはありませんでした。分からない工程はその場で確認し、自分の担当を終えてから手順書を引き出しへ戻しました。

次の月も自分が担当するページには、休暇中に書いた補足がそのまま残っています。

(30代女性・経理事務)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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