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「学校に行きたくない」子どもは休ませるべき?保護者の対応を精神科医が解説

  • 2026.8.20

特にトラブルもなさそうなのに、朝突然「学校に行きたくない」と言われたらどうする?親が直面しやすいこの悩みについて、さくらひだまり訪問クリニック院長の加藤久普先生に、適切な対応術をお伺いしました。

ママ広場

昨日までは楽しそうに登校していたのに、今朝になって突然「学校に行きたくない」と子どもが言い出す。友人関係のトラブルもなく、いじめがあるわけでもない。そんなとき、親としては戸惑い、焦ってしまうのも当然です。
今回は、中学生・高校生を中心に、理由の分からない行き渋りや欠席に対する家庭でのサポート方法と、専門機関へつなぐ目安についてお伝えします。

なぜ?昨日と今日で違う「行きたくない」の背景

「とくに理由はないけれど、どうしても行く気になれない」。実は、この言葉の裏には「本人にも明確な理由が分からないほどの、心のエネルギー不足」が隠れていることが少なくありません。
心の中のコップを想像してみてください。日々の学習、部活、友人関係、進路へのプレッシャーなどの小さなストレスが少しずつコップに溜まり、ある朝、ついに限界を超えて溢れ出してしまう。これが「昨日までは元気だったのに、今日突然行けなくなる」という現象の正体です。特定の大きな出来事がなくても、疲労は確実に蓄積しているのです。
また、中高生になると「進学に影響しないよう出席日数を計算しながら、ギリギリのところで休む(出欠席をコントロールする)」というケースも見られます。これは一見、計画的なサボりのように見えて親をヤキモキさせますが、裏を返せば「そこまでしてエネルギーをやり繰りしないと学校生活が維持できない」というSOSのサインでもあります。

家庭でできる対応:まずは「休ませる勇気」を

子どもが理由の分からない休みを求めてきたとき、日常の中で親ができる対応は以下の3つです。

○理由を問い詰めない
「どうして?」「何かあったの?」と問い詰めることは逆効果です。本人も理由がわからず混乱していることが多いため、まずは「そっか、疲れたんだね。今日は休もうか」とフラットに受け入れる姿勢を見せましょう。
○家を「絶対的な安心の場」にする
学校を休んだことに罪悪感を抱いている子どもは少なくありません。「休んでよかったんだ」と思えるよう、過度な干渉は控え、普段通りに接することが大切です。
○年代に合わせた距離感を保つ
小学生以下であれば、親がそばにいて話を聞いたりスキンシップをとったりすることが安心につながります。しかし、自立心が芽生える中高生の場合は「一人でゆっくり休む時間」を必要とすることが多いです。自室にこもりがちになっても詮索しすぎず、食事の声かけなどは続け、「いつでも味方だよ」というサインは出し続けましょう。

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専門家や受診を検討するタイミング

家庭でゆっくり休ませても、理由の分からない休みが長期化したり、以下のようなサインが見られたりする場合は、家庭内だけで解決しようとせず、外部の専門家を頼るタイミングです。
●身体症状が出ている
頭痛、腹痛、吐き気、朝起きられない(睡眠障害)などの症状が続く場合。心が限界を迎え、身体にSOSが出ている状態(心身症など)の可能性があります。
●生活リズムの著しい乱れ
昼夜逆転が固定化し、食事や入浴など日常生活に支障をきたしている場合。
●感情のコントロールが効かない
激しいイライラ、あるいは無気力で表情が乏しくなっている場合。

文部科学省の不登校支援に関するガイドライン(※)でも、「学校復帰のみを目標にせず、児童生徒の社会的自立を支援すること」「休養を十分に取らせること」の重要性が示されています。
限界を感じる前に、まずは学校のスクールカウンセラーや、小児科、児童精神科、心療内科などの専門機関に相談してください。第三者が入ることで、子ども自身も親には言えなかった本音を吐き出せる場合があります。

まとめ

「学校に行きたくない」という言葉は、子どもが自分自身の心と体を守るために発した大切なサインです。まずは家庭でしっかりとエネルギーを充電できるようサポートし、必要であれば躊躇なく専門家の力を借りてください。親御さん自身も決して一人で抱え込まず、周囲に頼りながらお子さんのペースを見守っていきましょう。

※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」

※本記事の校正や整理には生成AIを活用し、医師の専門的なファストチェック・監修を経た上で信頼できる情報を掲載しています。

執筆者

プロフィールイメージ
加藤久普
加藤久普

さくらひだまり訪問クリニック東京埼玉院院長

東京大学理学部、および名古屋大学医学部を卒業。羽島市民病院にて内科・救急等の幅広い臨床経験を積んだのち、慶應義塾大学精神・神経科学教室に入局し助教を務める。

その後、鶴ヶ丘ガーデンホスピタルや都立松沢病院など精神科医療の第一線で研鑽を積む。さらに複数の在宅クリニックにて精神科および内科の訪問診療に従事して地域医療の経験を深め、「さくらひだまり訪問クリニック」を開設。精神科専門医、精神科指定医、認知症診療医の資格を有する。

精神疾患や認知症を抱える方が、住み慣れたご自宅で穏やかに過ごせるよう、専門性の高い訪問診療に尽力している。

【クリニック情報】
さくらひだまり訪問クリニック
精神科・心療内科・内科・訪問診療

住所:東京都北区赤羽西3ー26-12ロッソカンパーナ205
TEL:03-6324-8406

さくらひだまり訪問クリニック東京埼玉院

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