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妻が他界した80代男性→「保険金を渡す相手もいないし」終身保険を解約しようとするが…窓口で告げられた“思わぬ事実”に驚愕

  • 2026.10.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

元金融OLでFPのかきまりです。

今回は、長年加入していた生命保険の解約の手続きのために窓口に訪れたAさん(80代男性)のお話です。

Aさんは、社会人になって間もないころ、知人に勧められて終身保険に加入しました。保険料の払い込みはすでに終わっており、長い間、大切に持ち続けてきました。しかし、長年連れ添った妻はすでに他界。子どもたちにも「死亡保険金は必要ない」と言われています。

「もう、自分が亡くなったときに保険金を渡す相手もいないし、解約しよう」

そう考え、Aさんは保険窓口を訪れました。ところが、そこで思いもよらない事実を知ることになります。

解約するつもりで確認したら、思った以上の金額に

Aさんが加入していたのは、かなり昔に契約した終身保険でした。

窓口で解約返戻金などの金額を確認してみると、長年加入していたこともあり、思っていた以上の金額になっています。

しかも、解約返戻金だけではありません。契約には、これまで積み立てられてきた「割戻金」も含まれていました。合計すると、払い込んだ保険料との差額は約300万円。

「こんなに増えているのか」

Aさんは驚きました。

もちろん、そのまま解約してお金を受け取ることもできます。

しかし、ここでAさんが気になったのが「税金」でした。生命保険を解約して受け取るお金は、契約者や保険料の負担者、受け取り方などによって税金の扱いが変わります。

今回のAさんの場合、単純に解約して多額の利益が一度に発生すれば、一時所得として課税関係が生じる可能性があります。

「せっかく長年かけてきたお金なのに、税金も結構かかるのでは?」

そう考えたAさんに、窓口担当者がもう一つの選択肢を説明しました。

「解約返戻金」と「割戻金」は分けて考える

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんの契約でポイントになったのが、解約返戻金とは別に積み立てられていた割戻金です。

Aさんは割戻金を「据え置き」にしていました。契約内容にもよりますが、据え置かれている割戻金は、契約者が申し出ることで受け取れる場合があります。

そして、Aさんの契約では、割戻金を受け取ったからといって、終身保険そのものを解約する必要はありませんでした。ここがAさんにとって大きなポイントでした。

「それなら、全部を一度に受け取らなくてもいいのでは?」

そこで担当者と、税金も含めて受け取り方を検討することになりました。

Aさんの場合、割戻金が約200万円を占めていました。解約返戻金として一括で受け取るのではなく、まずは割戻金の一部を受け取る方法も選択肢になります。

もちろん、税金の計算は単純に「50万円までなら無税」というものではありません。一時所得には特別控除があるものの、実際には払込保険料やその年に受け取った金額などを含めて計算する必要があります。

そのため、担当者からはAさんの契約内容を確認したうえで、受け取り時期を分ける方法を提案されました。

「今すぐ全部もらう」だけが正解ではなかった

このときは12月。Aさんは、まずその年に割戻金の一部として50万円を受け取ることにしました。

そして翌年1月になってから、さらに50万円を受け取ることに。

「元気であれば、また次の1月にも考えればいい」

そんなふうに、必要なタイミングで少しずつ受け取る選択肢ができました。Aさんには、今すぐ大きな買い物をしたいという希望があったわけではありません。だからこそ、急いで全部を受け取る必要もありませんでした。

保険を解約する前に「解約返戻金はいくらなのか」だけでなく、「その中にどんなお金が含まれているのか」「解約せずに受け取れるお金はないのか」を確認したことで、Aさんは自分に合った受け取り方を考えることができたのです。

長年持ち続けてきた終身保険。「もう必要ないから解約する」と決めていたAさんでしたが、結果的には、契約をすぐになくすことなく、必要なお金を少しずつ受け取るという方法も知ることができました。

そして何より、気になっていた税金についても、受け取り方を工夫することで税負担を抑えられる可能性があることを知りました。

長年加入した保険だからこそ、最後の確認を 

生命保険は、加入したときには「もしものときに家族へお金を残す」という目的があっても、年齢や家族構成が変われば、その役割も変わっていきます。

「もう死亡保険金を渡す相手はいないから、解約しよう」

そう考えること自体は、決して間違いではありません。

ただ、解約手続きをする前に確認しておきたいのが、解約返戻金だけではなく、契約にどのようなお金が積み立てられているのかということです。

今回のAさんのように、割戻金が据え置かれている契約であれば、契約内容によっては、解約とは別に受け取れる場合もあります。

また、まとまったお金を一度に受け取ることで税金が発生する可能性がある場合には、受け取り時期や金額を含めて検討することも大切です。「解約するか、しないか」の二択ではなく、「いつ、どのお金を、どのように受け取るか」までを考えてから決める。

長年大切に持ってきた保険だからこそ、最後までその契約を確認してから手放すことが、Aさんにとって納得できる選択につながったのかもしれません。


執筆:かきまり|元金融OL・現役FP

金融機関で14年間勤務した後、Webライターに転身。銀行業務、保険業務では、預金や資産運用、保険商品の提案をはじめ、相続対策や資産形成、ライフプランに関するアドバイスなど、多くのお客様の相談に携わってきた。専門的な内容も読者目線でかみ砕いて伝え、「読んで終わり」ではなく、実際の行動につながる実用的なコンテンツを目指している。FP2級/AFP資格保有。

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