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「知りませんでした」長女の大学進学で“奨学金”を申し込み→不採用になった40代母…入学後、判明した意外な事実に“喜んだワケ”

  • 2026.10.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、長女の大学進学で奨学金を申し込んだ40代女性Aさんの体験談です。一度は不採用になった無利子の奨学金を、Aさんが受けられた理由とは。

予約採用で第一種が不採用、残る手は有利子だけ

先日、学費の引き出しで窓口にいらした44歳のAさん。シングルマザーとして正社員で働きながら長女を育て、この春に私立大学へ送り出したところだと話してくださいました。

授業料は年130万円ほど。手元の貯蓄は200万円で、4年間をまかなうには足りません。Aさんは長女が高校3年の春、担任にすすめられて日本学生支援機構の奨学金に申し込みました。高校在学中に申し込む、予約採用と呼ばれる方法です。

長女の評定平均は3.7で、学力の基準は満たしていました。ところが結果は、無利子の第一種が不採用。理由は家計の基準でした。前の年、Aさんは異動前の部署で残業が多く、賞与も上乗せされていたため、収入が基準をわずかに超えていたのです。採用されたのは、利息のつく第二種だけでした。

「収入が多かった年が理由だなんて、思ってもみませんでした…」

第二種を月8万円借りると、4年間で384万円。利息を含めた返済総額は400万円を超えます。返すのは長女自身です。

入学後にもう一度申し込めると知った

状況が変わったのは、入学後の4月でした。大学で開かれた奨学金の説明会で、在学採用という仕組みがあると知ったのです。

在学採用は、在籍する学校を通じて毎年春と秋に申し込む制度です。予約採用で不採用だった人も、あらためて申し込むことができます。

そしてもう一つ、Aさんが見落としていた点がありました。家計の審査に使われるのは、申し込みの時期に応じた住民税の情報だということです。予約採用では収入の多かった年が判定に使われましたが、在学採用ではより新しい年の情報が使われます。Aさんは異動で残業が減り、収入は下がっていました。

「同じ奨学金でも、いつ申し込むかで結果が変わるとは知りませんでした」喜んだ様子のAさん。

長女はあらためて申し込み、第一種に採用されます。月5万4,000円、4年間で259万2,000円。利息はかかりません。

借りすぎを防いで無利子に。返済総額は150万円変わった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

第二種のままだった場合と比べてみます。

月8万円を4年間借りると、元金は384万円。利率を年0.9%、返済期間を15年とすると、返済総額は410万円ほどになります。一方、第一種は259万2,000円で、利息はつきません。その差は150万円ほどです。

内訳は2つあります。利息がゼロになったことで約27万円、毎月の借入額を8万円から5万4,000円に抑えられたことで約125万円。利息の分だけでなく、借りすぎを防げたことが大きいのです。

「娘が社会に出てから返すお金です。150万円の差は大きいと思いました」

ただし、手続きには時間がかかりました。在学採用の初回振込は7月。4月分にさかのぼって支給されるものの、それまでの授業料や教材費は貯蓄から出すしかありません。Aさんは春の学費で、200万円の貯蓄から70万円近くを取り崩しています。

なお、申し込みには締め切りがあります。春の募集を逃すと、次は秋、あるいは翌年度まで待つことになります。

奨学金を申し込む前に確認しておきたいこと

進学の前後で、申し込める機会は一度ではありません。次の点を押さえておきましょう。

  • 予約採用は高校3年の春、在学採用は入学後に申し込む
  • 予約採用で不採用でも、在学採用で申し込める
  • 在学採用の募集は春と秋にあり、締め切りがある
  • 家計の審査は申込時期に応じた住民税情報で行われる
  • 給付型の奨学金にも予約採用と在学採用がある
  • 初回振込までの学費は手元資金で用意する必要がある

奨学金の申し込みは、高校在学中なら高校の奨学金担当、入学後は大学の学生課や奨学金窓口が相談先です。在学採用は大学ごとに採用の枠が設けられている場合があり、必ず通るとは限りません。入学が決まったら早めに窓口で確認しておくと安心です。制度の内容は日本学生支援機構のホームページでも確認できます。入学までのつなぎ資金については、日本政策金融公庫の教育ローンや、お住まいの自治体の入学準備金という選択肢もあります。

「一度だめだったから」とあきらめる前に、次の機会がないかを確かめておくことが、子どもの負担を軽くする第一歩です。


参考:
進学前(予約採用)の第一種奨学金の家計基準(日本学生支援機構)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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