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「うるさいので静かにしてください」二人の子どもの生活音を詫び続けた私。だが、初めて管理会社に間に入ってもらったワケ

  • 2026.8.21

玄関のチャイムが鳴るたび、体がこわばった

我が家には子どもが二人いる。

どれだけ言い聞かせても、家の中を走る音や、ソファから飛び降りる音が完全に消えることはない。

集合住宅で暮らす以上、その音が床や壁を伝ってどこかの部屋に届いていることは、こちらも分かっていた。

申し訳ないという気持ちは、引っ越してきた日からずっと胸の中にある。

それでも、玄関のチャイムが鳴ったときは体がこわばった。

入居して間もない頃だった。ドアを開けると、上の階に住んでいる人が立っていた。

前置きはなかった。

「うるさいので静かにしてください」

言い返せる言葉は何もなかった。音が出ているのは事実だ。私はその場で頭を下げた。

「すみません、以後気をつけます」

それで終わったと思っていた。けれど、玄関に人が立つ日は一度では終わらなかった。

何度目かのあと、ドアを閉めた私の背中に、妻が小さく声をかけた。

「また来たね」

床にマットを敷き足し、夕方以降は座って遊ぶよう子どもと約束した。

それでも足音が消えるわけではない。謝ることが、我が家の日課のようになっていた。

子どもの歩き方が変わった日

変化が出たのは、こちらの子どもたちのほうだった。

リビングを歩くとき、かかとを浮かせるようになった。

おもちゃを落とすたび、天井のほうをちらりと見上げる。

笑い声が大きくなると、自分から口をつぐむ。家の中でどう動けばいいのかを、うかがいながら暮らしているように見えた。

その様子を見て、私は管理会社に電話をかけた。

音を出しているのはこちらで、迷惑をかけているのも承知していると、まず伝えた。

そのうえで、一つだけお願いをした。

「直接ではなく、管理会社を通してほしい」

担当の方は最後まで話を聞いてくれた。そして、こちらが頼んだとおりに間へ入ってくれた。

「先方にはお伝えしておきます」

それ以降、玄関のチャイムが鳴ることはなくなった。

ただ、ちょうど同じ頃から、上の階の物音が前より耳につくようになった。夜、頭の上で何かを引きずるような音が続く。物を置く音が、やけにはっきり響く。妻も気づいていた。

「上の音、前はこんなに聞こえなかったよね」

意図があるのかどうかは、私には分からない。偶然かもしれないし、もともとそういう響き方をする建物なのかもしれない。

確かめる方法もないし、確かめに行くつもりもない。ただ、玄関先の声が消えた家の中で、代わりに増えていったものがある。子どもに向かって私が言う、この一言だ。

「静かにしなさい」

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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