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『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』がNo. 1に返り咲き!入場者特典「ボンボンドロップシール」効果で前週比150%の大躍進

  • 2026.8.12

8月7日から8月9日までの全国映画動員ランキングが発表。前週、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』(公開中)に首位の座を明け渡した『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』(公開中)が、前週を大きく上回る成績を叩きだしNo. 1に返り咲き。その起爆剤となったのは、やはり8月8日から配布がスタートした“入場者特典”だろう。

公開17日間で動員469万人&興収67億7000万円を突破!

もうすぐ動員500万人!『映画ちいかわ』が入場者特典の概念を変える?

公開17日間で動員469万人&興収67億7000万円を突破! [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会
公開17日間で動員469万人&興収67億7000万円を突破! [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の公開3週目の成績は、観客動員が114万7000人で興行収入が16億9900万円。公開初週末から一気に半分近く数字を落とした前週末の成績と比較してみると、動員が150%で興収は158%(前週末は映画サービスデーが含まれていたため)と大躍進。公開17日間の累計成績は、動員469万人&興収67億7000万円に達している。

この週末から配布がスタートした入場者特典第2弾は、いま小学生をはじめ幅広い世代で大ブームを起こしている「ボンボンドロップシール」。公開初週末に配布された第1弾もチャームミニフィギュア(いわゆる「めじるしチャーム」)と流行を的確に押さえており、作品自体が大ブームの最中にある「ちいかわ」との相乗効果は抜群であろう。近年こうした入場者特典でリピーター促進、動員アップが図られる傾向が目立つが、実際その効果はどれぐらいなのだろうか。

大流行の“ボンドロ”が入場者特典となり、劇場は大混雑に [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会
大流行の“ボンドロ”が入場者特典となり、劇場は大混雑に [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会

昨年夏にメガヒットを記録した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(25)も、多くの入場者特典が配布されていた。公開2週目に初動対比55%前後まで下落した後、公開3週目に第2弾が配布され、同週末の前週比は80%前後。公開10週目までに7回(初週末を含む)新たな特典の配布があったものの、前週比100%を超えたのは公開9週目のみで、それでも動員の前週比は104%。そもそもの数字があまりにも大きいと、効果が目立たないのかもしれない。

続いて『劇場版「チェンソーマン レゼ篇」』(25)を見てみると、公開9週目まで隔週で特典の配布を行い、公開3週目が前週比110%、公開5週目は同92%、公開7週目は同115%、公開9週目は同157%(いずれも動員数)。その公開9週目には動員ランキングで4位から1位へ一気に返り咲きを果たしている。さらに前の『ONE PIECE FILM RED』(22)も、公開4週目の第3弾配布時が動員前週比149%と最も効果を発揮しており、第4弾から第6弾の配布時も前週比100%を上回る動員をあげていた。

近年アニメ映画を中心に目立っている入場者特典。従来とは異なる狙いがあるのかも… [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会
近年アニメ映画を中心に目立っている入場者特典。従来とは異なる狙いがあるのかも… [c]ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会

これらの事例から考えるに、入場者特典は動員や興収を大きく伸ばすことよりも、その下落のスピードをゆるやかにするために用いることを目的としていると考えられる。シネコンが中心になった昨今の映画興行では、上映週を重ねるごとにシアターの規模や上映回数が縮小していくのが基本的な流れ。特典のようなある種の“テコ入れ”によってシアターを着実に確保していくことでロングランに結びつけ、メガヒットに繋げていくといったところだ。

では今回の『ちいかわ』の場合はどうか。そもそも特典による上昇率は、前週の成績や特典の内容によって変わりやすいもの。公開序盤にしては数字の跳ね方が大きく、かつ“ボンドロ”のようなグッズとして豪華な特典も珍しい。目的自体は従来と同じではあるはずだが、同作に限っていえば映画と特典の立場が逆転しつつあるように思えてしまう点は否めない。まだ計り知れない部分は多いものの、この先に第3弾や第4弾の配布が行われれば、その時だけ爆発的に数字を伸ばし、入場者特典の概念自体を変えていくかもしれない。

『ミニオンズ』『あの星』『ブルーロック』がいずれも好成績で初登場!

ここからはランキングに戻ろう。前週1位に初登場を果たした『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は、週末3日間で動員36万3000人、興収6億2900万円を記録し2位にランクイン。前週比37%の動員と、下落幅は大きいもののまだまだ抜群の成績をキープしており、累計成績は動員180万人&興収29億円を突破。すでに『スパイダーマン:ホームカミング』(17)の国内最終興収を上回っている。

ミニオンズ最新作『ミニオンズ&モンスターズ』は3位に初登場! [c] illumination Entertainment and Universal Studios. All Rights Reserved.
ミニオンズ最新作『ミニオンズ&モンスターズ』は3位に初登場! [c] illumination Entertainment and Universal Studios. All Rights Reserved.

新作は3作品がランクイン。そのなかで最上位に入ったのは、イルミネーションの「怪盗グルー」シリーズから生まれた人気キャラクター“ミニオンズ”を主人公にしたスピンオフシリーズの第3弾『ミニオンズ&モンスターズ』(公開中)。初日から3日間の成績は、動員が30万9700人、興収が4億2400万円と上々のスタートで3位に初登場を果たした。

とはいえ一昨年に公開され最終興収45億3000万円だった『怪盗グルーのミニオン超変身』(24)は初動で動員51万人&興収6億8100万円、その前の『ミニオンズ フィーバー』(22)は最初の土日2日間で動員48万1000人&興収5億3100万円だったので、やや下落傾向にあるようだ。ミニオンズのキャラクターとしての人気はいまだに高いことを踏まえれば、例年にも増してビッグタイトルがひしめき合う夏休み興行の相手関係が影響しているのかもしれない。

『映画あの花』の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は4位スタート [c]2026「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」製作委員会
『映画あの花』の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は4位スタート [c]2026「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」製作委員会

女子中高生を中心に口コミが広がり、最終興収45億4000万円というサプライズヒットを記録した『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(23)の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』(公開中)は4位スタート。前作は公開2週目で初週末を上回る成績をあげ、3週目と4週目も初週末とほぼ変わらない成績を維持していた。今回も口コミと夏休みの効果で持続力のある興行を見せるだろうか。

累計発行部数6500万部を突破した金城宗幸・ノ村優介による同名マンガを、高橋文哉主演で実写映画化した『ブルーロック』(公開中)は8位に初登場。412館(IMAX65館を含む)で公開され、初日から3日間の成績は動員18万8212人、興収2億7764万8800円。8月14日(金)には全国5大都市の5劇場で「声出しOK」の応援上映が実施され、8月21日(金)からはMX4D、4DX、Dolby Cinemaでの上映も決定。ここから巻き返しを図れるか注目だ。

高橋文哉主演で人気漫画を実写化した『ブルーロック』 [c]金城宗幸・ノ村優介/講談社 [c]CK WORKS
高橋文哉主演で人気漫画を実写化した『ブルーロック』 [c]金城宗幸・ノ村優介/講談社 [c]CK WORKS

8月5日に2026年公開作として2本目の興収100億円の大台に到達した『トイ・ストーリー5』(公開中)は5位にランクイン。週末までの累計成績は、動員755万人&興収105億9000万円。すでに前作『トイ・ストーリー4』(19)の最終興収100億9000万円は抜き去っており、まもなく『トイ・ストーリー3』(10)を超えてシリーズ最高成績を樹立する見込みだ。

前週3位だった『映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ~ション』(公開中)は6位となり、10日間で累計動員95万人&興収11億円を突破。公開4週目で7位にランクインした『キングダム 魂の決戦』(公開中)は、累計で動員318万人&興収49億円を突破。シリーズ5作連続の50億円突破に王手をかけている。

以下は、1~10位までのランキング(8月7日〜8月9日)。

1位『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』

2位『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』

3位『ミニオンズ&モンスターズ』

4位『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』

5位『トイ・ストーリー5』

6位『映画クレヨンしんちゃん 奇々怪々!オラの妖怪バケ~ション』

7位『キングダム 魂の決戦』

8位『ブルーロック』

9位『モアナと伝説の海』

10位『Michael/マイケル』

次週末は、アン・ハサウェイとユアン・マクレガーが主演を務める『オークストリートの異変』(8月14日公開)、サーチライト・ピクチャーズ製作のバイオレンスホラー『レディ・オア・ノット2』(8月14日公開)、「機動警察パトレイバー」シリーズの完全新作アニメーションの第2章『機動警察パトレイバー EZY File2』(8月14日公開)などが控えている。

文/久保田 和馬

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