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部屋に飾った人形たちが一斉にこっちを向く⁉グラフィックデザイナー・佐藤卓が考える「妄想おもちゃ」

  • 2026.8.14

おもちゃは遊ぶ以上に作ることが面白い。グラフィックデザイナー・佐藤卓さんが自由に考えた、“あったらいいな”な妄想をプレゼンテーションしてもらいました。実現できるメーカーさん、連絡お待ちしています!

illustration: Yoko Eda / text: Masae Wako

えだようこ
BRUTUS

部屋に飾った人形たちが一斉にこっちを向く⁉

佐藤卓の「妄想おもちゃ」企画書

【商品名】
私を見る人形

【ターゲット】
子供の心を持つ大人

【概要】
お気に入りの人形やオブジェに「持ち主だけを見る」機能を搭載。
身近に飾っているヴィンテージの人形や置物を少しだけ改良。雰囲気や表情はそのまま、「持ち主が近づくとスマホなどに反応して、目だけがそちらを向く機能」を搭載する。

部屋に飾ったヴィンテージの人形や置物たち。私がドアを開けて入った瞬間、彼らが一斉にこちらを見るんです。ギロッ。ちょっとホラーですが、長年大事にしてきた子たちだから愛おしくもある──。

私が妄想したのは、身近な人形に「持ち主に反応して目玉だけが動く機能」を搭載したおもちゃ。もともと古いオブジェや昔の広告キャラクターの置物が好きで、世界各国で買ったものがいっぱいあるんです。そこにこの機能が付いたら、今までと違う付き合い方ができるかな、とひらめいてしまった。私からは愛情をたくさん注いだので、君たちも少し返してよ、という感じです(笑)。

基本は目玉が動くだけ。それでも個性は出ます。紳士のオブジェはクールな視線を向けるでしょうし、豚の貯金箱は「ご主人が来た!」と期待に満ちた目で見てくれるはず。「今日はこっち向いてくれないけど、機嫌悪い?」という日もあっていいし、いずれは目を閉じるとか、スーッと移動してきて目線を向けるとか、進化するかもしれません。

AIなどの最新テクノロジーをほんの少し使って、大人たちの胸の奥にある童心を、優しく刺激するようなおもちゃができればと思います。何でもしてくれるロボットじゃなくていい。単純で微細な動きだけで、さりげなくつながれたら十分です。人の気持ちって、ちょっとしたことでも動く時は動くものですから。

人形
パリで買ったヴィンテージの胸像や、1970~80年代に作られた広告キャラクターのオブジェなど、佐藤さんが買い集めた人形たち。目玉だけが動く機能を付けるとこんな感じ……⁉

profile

佐藤 卓(グラフィックデザイナー)

さとう・たく/1955年生まれ。〈21_21 DESIGN SIGHT〉ディレクターおよび館長。京都芸術大学学長。ソーラーパネルを利用した《光で歩く人》や《ルビンのこけし》など、おもちゃのデザインも手がける。

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