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初雪 2016〜26年の10冬 大阪は7冬が平年より遅い

  • 2026.10.4

気象台が公表した初雪の日を2016〜17年から2025〜26年の10冬で並べると、大阪は平年(12月26日)より遅い冬が7冬、東京は早い5冬・遅い5冬でした。仙台は2024年に観測が機械に変わり、平年値も11月26日から11月17日に。比べる平年値を取り違えると早い・遅いの判定が変わる点も解説します。

10月も後半になると、北の地方から「初雪を観測」という便りが届き始めます。初雪の平年値は、東京が1月3日、大阪が12月26日です。では実際の初雪は、平年値の日と比べてどのくらい前後しているのでしょうか。
東京・大阪・仙台の気象台が公表した初雪の日を、2016〜17年の冬以降の10冬(2025〜26年の冬まで)で拾い、平年値と1冬ずつ比べました。大阪では平年より遅い冬が7冬あり、東京は早い冬と遅い冬が5冬ずつです。仙台は2024年3月に観測が機械に変わって平年値も更新されたため、どの平年値と比べるかで判定が変わる点もあわせて見ていきます。

初雪は8月からの1年で最初の雪 みぞれも入る

初雪の「初」は、8月から翌年7月までの1年(寒候年)の中で、という意味です。気象庁の平年値の解説には「雪(降雪)、霜、結氷について、前年の8月以降はじめて観測した日を初日とし、当年の7月までの間で最後に観測した日を終日として、平年値を収録している。」とあります。
ここでいう雪には、雨まじりのみぞれも入ります。同じ解説では、雪の日数について「雪(降雪)日数は、雪、しゅう雪、ふぶき、みぞれ、霧雪及び細氷のうち、一つ以上の現象のあった日数で、現象の強さには関係しない。」と説明し、「凍雨、雪あられ、氷あられ、ひょうは含めない。」としています。降り方の強さは問われず、積もらなくても、雪やみぞれを観測した日が初雪です。
観測するのは、各都市の観測地点1か所です。東京と大阪は今も人の目で観測しています。気象庁は「気象庁(東京)と大阪管区気象台では、雲、視程、大気現象等は目視で観測し通報していますが、その他の気象官署では地上気象観測装置によって自動的に観測通報を行っています。」と説明しています。

この記事の数え方

数え方は次のとおりです。
・期間:2016〜17年の冬から2025〜26年の冬までの10冬(寒候年2017〜2026年)
・初雪の日:各気象台が公表した日。東京管区気象台・仙台管区気象台の発表資料と、気象庁「日々の天気図」の記事欄で確かめた
・平年値:1991〜2020年の30年平均(東京1月3日・大阪12月26日)
・早い・遅い:その冬の初雪の日が平年値の日付より前か後か(同じ日の冬はありませんでした)
・仙台:目視だった8冬は更新前の平年値11月26日と、機械の観測に変わった2冬は今の平年値11月17日と比べる
東京・大阪は10冬とも目視で物差しがそろうため並べ、仙台は観測方法が変わった例として加えました。札幌・新潟・名古屋などは2024年3月26日に10冬の途中で観測方法が変わるため、対象から外しています。
主要都市の初雪の平年値の一覧は、富士山の初冠雪の記事で紹介しています。

大阪の初雪 10冬で平年より遅い冬が7冬

大阪の初雪の平年値は12月26日です。10冬の初雪の日と、平年値との差です。
・2016〜17年の冬 12月28日(2日遅い)
・2017〜18年の冬 1月3日(8日遅い)
・2018〜19年の冬 12月28日(2日遅い)
・2019〜20年の冬 1月5日(10日遅い)
・2020〜21年の冬 12月30日(4日遅い)
・2021〜22年の冬 1月1日(6日遅い)
・2022〜23年の冬 12月23日(3日早い)
・2023〜24年の冬 12月21日(5日早い)
・2024〜25年の冬 12月19日(7日早い)
・2025〜26年の冬 1月2日(7日遅い)
平年値との差を見ると、遅い側は2〜10日で7冬、早い側は3〜7日で3冬でした。10冬のうち4冬は、初雪が年明けの1月にずれこんでいます。
10冬の中で最も早かったのは2024年12月19日、最も遅かったのは2020年1月5日です。最も早い冬と最も遅い冬の差は17日で、10冬とも、平年値の前後10日以内でした。ただし遅い冬が多かったのはこの10冬の結果で、早い冬もあります。

東京の初雪 早い5冬と遅い5冬 年明けが6冬

東京の初雪の平年値は1月3日。早い冬と遅い冬の並びは次のとおりです。
・2016〜17年の冬 11月24日(40日早い)
・2017〜18年の冬 12月31日(3日早い)
・2018〜19年の冬 1月12日(9日遅い)
・2019〜20年の冬 1月4日(1日遅い)
・2020〜21年の冬 1月12日(9日遅い)
・2021〜22年の冬 12月26日(8日早い)
・2022〜23年の冬 1月24日(21日遅い)
・2023〜24年の冬 1月13日(10日遅い)
・2024〜25年の冬 12月19日(15日早い)
・2025〜26年の冬 1月2日(1日早い)
早い冬と遅い冬はちょうど5冬ずつでした。年明け(1月)以降に初雪となった冬が6冬あります。
10冬で最も早かったのは2016年11月24日です。東京航空地方気象台の資料では、11月の初雪は54年ぶりだったと説明されています。最も遅かったのは2023年1月24日です。東京管区気象台の資料では、これまでで最も早い初雪は1900年11月17日、最も遅い初雪は2007年3月16日です。

平年値は大阪が8日早いのに 東京と大阪は4冬ずつ先に

平年値では、大阪の初雪(12月26日)は東京(1月3日)より8日早くなっています。ところが10冬を1冬ずつ比べると、東京が先だった冬が4冬、大阪が先だった冬が4冬、同じ日だった冬が2冬(2024年12月19日・2026年1月2日)でした。平年値の順番が、そのまま毎冬の初雪の順番になるわけではありません。

仙台は2024年から機械で観測 平年値は11月26日から17日へ

東京・大阪以外の気象台では、初雪を観測機器で判定しています。気象庁は、自動化した気象台では「感雨器により降水現象を観測した際に、気温および湿度の観測値から雨/みぞれ/雪を判別します。」と説明しています。
仙台は2024年3月26日に目視から自動観測に変わりました。これにあわせて気象庁は、札幌・仙台など8地点で雪の平年値を計算し直し、同じ日から新しい値を使っています。仙台の初雪の平年値は11月26日から11月17日へ、9日早くなりました。同じ資料で、仙台の雪(降雪)日数の平年値も、1年(寒候年)65.6日から80.3日に変わっています。
8地点の初雪の平年値は、どれも1〜9日早くなりました。
・札幌 11月1日 → 10月28日(4日早く)
・仙台 11月26日 → 11月17日(9日早く)
・新潟 11月26日 → 11月23日(3日早く)
・名古屋 12月22日 → 12月18日(4日早く)
・広島 12月13日 → 12月8日(5日早く)
・福岡 12月18日 → 12月16日(2日早く)
・高松 12月24日 → 12月19日(5日早く)
・鹿児島 1月6日 → 1月5日(1日早く)

目視の冬は前の平年値と 機械の冬は今の平年値と比べる

仙台管区気象台は、観測方法が変わったことについて「なお、これまでの目視観測と自動観測では観測方法が異なるため、目視観測による初雪の統計は終了し、自動観測による統計を開始しています。」としています。同じ発表には「初雪の平年値は観測方法変更前の目視観測データを自動観測相当データで補正した値です。」ともあります。今の平年値は自動観測にそろえた値なので、仙台は期間を分けて比べました。
・2016〜17年の冬 11月23日(目視・11月26日比 3日早い)
・2017〜18年の冬 11月19日(目視・11月26日比 7日早い)
・2018〜19年の冬 12月8日(目視・11月26日比 12日遅い)
・2019〜20年の冬 11月21日(目視・11月26日比 5日早い)
・2020〜21年の冬 12月13日(目視・11月26日比 17日遅い)
・2021〜22年の冬 12月2日(目視・11月26日比 6日遅い)
・2022〜23年の冬 12月2日(目視・11月26日比 6日遅い)
・2023〜24年の冬 11月25日(目視・11月26日比 1日早い)
・2024〜25年の冬 11月19日(自動・11月17日比 2日遅い)
・2025〜26年の冬 11月18日(自動・11月17日比 1日遅い)
目視の8冬は、早い4冬・遅い4冬で半々でした。8冬で最も早かったのは2017年11月19日、最も遅かったのは2020年12月13日です。機械の観測になってからの2冬は、今の平年値より2日・1日遅い初雪でした。
もし目視の8冬を今の平年値11月17日と比べると、8冬すべてが「遅い」になります。目視の冬で最も早い11月19日でも、11月17日より後だからです。古い記録を今の平年値で比べると、観測方法の違う値どうしを比べることになるので注意が必要です。

平年差は観測方法と平年値の版をそろえて見る

気象台の初雪の発表には、「平年より◯日早く」のような平年差が添えられます。この差は、その地点の観測方法と、発表の時点で使われていた平年値で計算されたものです。
「東京の初雪」は、東京の観測地点1か所の記録です。東京・大阪は人の目、ほかの気象台は観測機器で観測していて、自動化の時期は気象台ごとに違います。
札幌・仙台・新潟・名古屋・広島・福岡・鹿児島・高松は、2024年3月26日に平年値が変わりました。それより前の発表の平年差は前の平年値で計算されています(仙台の2023年の発表は平年11月26日と比較)。古い発表と最近の発表の平年差を並べるときは、どちらの平年値による数字かを確かめると取り違えを防げます。
10冬の初雪は、どの都市でも2週間以上の幅がありました。平年値は「このころに降りやすい」目安として見るのがおすすめです。

よくある質問

初雪の日に雪が積もるとは限らないのですか

初雪は、雪やみぞれが降ったことを観測した日で、積もったかどうかは問いません。地面が雪でおおわれた日は、「積雪」の初日として別に記録されます。平年値では、積雪(0cm以上)の初日は東京が1月22日(25年分の資料から)、大阪が1月31日(15年分の資料から)で、どちらも初雪の平年値より後です。気象庁の説明では、資料の年数は「観測された年合計数」を表すもので、積雪は30年に足りていません。

11月に東京で初雪が降ったことはありますか

この10冬では、2016年11月24日の1回です。それ以外の9冬は12月中旬以降でした。東京管区気象台の資料にある、これまでで最も早い東京の初雪は1900年11月17日です。

まとめ 10冬の初雪は大阪で遅めが7冬 東京は半々

東京・大阪・仙台の10冬(2016〜17年の冬〜2025〜26年の冬)の初雪を、平年値と比べた結果です。
・大阪は平年(12月26日)より遅い冬が7冬、早い冬が3冬。最も早いのは2024年12月19日
・東京は平年(1月3日)より早い5冬・遅い5冬。年明け以降が6冬、11月は2016年の1回
・東京と大阪は、どちらが先かが4冬ずつ、同じ日が2冬
・仙台は2024年3月26日から機械の観測。平年値は11月26日から11月17日に。目視の8冬は早い4冬・遅い4冬
・目視の冬を今の平年値と比べると、仙台の8冬はすべて「遅い」に見える。比べる平年値は観測方法にそろえる
初雪のニュースは、冬の準備を始める合図にもなります。平年値は目安としてとらえ、日々の天気予報で寒気の入り方を確かめてください。

※初雪の日・平年値・観測方法は、気象庁と東京・仙台の管区気象台の公表資料によります。各冬の早い・遅いの判定、冬の数、東京と大阪の比較はweboo編集部が数えたものです。どの都市も観測地点は1か所です。内容は2026年10月4日時点で確認した情報にもとづきます。

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