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「早期退職したほうが得?」に答える:退職金の差と再就職リスク、定年前の備え3つ

  • 2026.8.10

「早期退職したほうが得?」に答える:退職金の差と再就職リスク、定年前の備え3つ

「退職金が増えるなら、早期退職したほうが得?」——そう考える人は少なくありません。でも、その判断が老後の家計や働き方を大きく左右します! 人生100年時代を迎え、定年後の働き方は誰にとっても身近なテーマ。新刊『定年後の働き方で知りたいことが全部のってる本』からお届けする第2回は、早期退職のメリット・デメリットと、退職前にやっておきたいこと。

早期退職の募集があれば応じたほうがおトク?

目先の退職金だけでなく、転職市場における自分の価値や今後のキャリアも含めて検討を

企業が人員整理や、組織の若返りを目的として募集する「早期希望退職」。通常の退職金に割増金が上乗せされ、資金を使って起業したい人や、次のキャリアに挑戦するなど目的がある人にとっては大きな魅力があります。

今の会社の経営状況や将来性も冷静に観察し、事業転換などで自分のスキルが生かせなくなる予兆があるなら、好条件のうちに動くのもひとつの手といえるでしょう。

ただし、目先の退職金に飛びつくだけではリスクが伴います。再就職が決まらない場合や、起業しても軌道に乗るまでは貯蓄を切り崩して生活することになるためです。

また転職は、年齢が上がればスキルや経験にも高いレベルが求められるのが一般的です。転職市場で価値の高い優秀な人ほど、こうした機会を逃さず早めに次のステージへ移る傾向があること。また無職の期間が長くなると再就職が難しくなる傾向もあり、精神的なプレッシャーになることも覚えておきましょう。

これらもふまえ、再就職先で条件が変わらない・悪くならない、また将来的なスキルアップにつながる、長く雇用されるメリットがあるかなどの検討を。同じ会社に定年まで勤めた場合の給与と退職金も併せて比較し、じっくり考えてみましょう。

早期退職をチャンスととらえるべきか よ~く検討しよう

早期・希望退職を募集した上場企業の業種(2024年 社数 上位8業種)

大手メーカーを中心に募集人数も大型化の傾向

黒字企業のほうが募集は多い!

企業の構造改革も大きな理由に

上場企業の早期・希望退職募集は2024年のデータで前年から39%増加、募集人員も3倍に急増。大手メーカーの大型募集が相次ぎ、黒字企業が将来的な構造改革を狙って今後も募集を増やす可能性が示されています。

退職金はどのくらい差がある?

早期退職の平均額は、定年退職に比べて370万円以上。ただし企業によって差があり、上乗せ額は数年分の年収~数十万円程度の場合も。

定年前、会社員のうちにやっておきたいことは?

人生の節目を迎えるタイミングの人脈づくりは積極的に。社会保険をフル活用できる機会も逃さないこと!

定年後のセカンドライフを充実させるには、会社員という安定した立場にあるうちに取り組んでおきたい3つの柱があります。

1つ目は、「人脈づくり」。定年を迎える節目のタイミングは、これを理由に人と会う機会を持てる時期でもあります。同窓会を開いたり、退職した先輩に話を聞くのもいい方法です。成功体験だけでなく、失敗談からも学ぶことは多いでしょう。またUターンを希望する人が地元の同級生から人脈を広げ、再就職先を紹介してもらったケースもあります。

2つ目は「資格取得・教育訓練」などによる学び直し。ハローワークが実施する教育訓練は雇用保険に加入している在職中(退職後は基本的に1年以内)から受講できるため、セカンドキャリアに役立つ資格やスキルがあれば再就職への大きな自信につながります。

3つ目は、「健康面の管理」。会社員への手厚い健康診断補助などもフル活用し、健康状態をチェック。定年後に「障害年金」を受け取る場合、初診日が厚生年金加入期間中なら、障害基礎年金に加え、障害厚生年金も受給できる可能性が。病気やケガで働けなくなった際に支給される「傷病手当金」は、在職中から受給していることなどが継続受給の条件です。

50代で行っておくべきことは…

60~70代が回答した、「50代で行っておくべきこと」は、現職に集中する、お金を貯める、が圧倒的。

漫画・イラスト/森下えみこ

この本の監修

西村栄子●にしむらえいこ
キャリアコンサルタント。株式会社Nキャリアート代表取締役、一般社団法人高齢者再就職支援センター代表理事。国家資格キャリアコンサルタントの中でも数少ない、定年後や高齢者の再就職に特化した専門家。 自治体や企業での再就職支援のほか、人材不足の企業の仕事と雇用の形を変える人材コンサルタントとしても活動。

國富真●くにとみまこと
ファイナンシャル・プランナー。1級FP技能士・CFP®。くにとみFPオフィス代表。旅行会社・保険会社勤務を経て2020年FPオフィス開設。相談すると未来を見通せるといわれる「みらいへの旅先案内人」として、ライフプラン・資産運用・ローン・保険など、のべ500名以上の顧客の幅広い相談に対応している。

※この記事は、『定年後の働き方で知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社刊)の内容を、ウェブ記事用に再編集したものです。

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