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映画『ブルーロック』主演・高橋文哉が語る「選んだ道を後悔しない生き方」と、役から学んだ自分の“エゴ”

  • 2026.8.8

インタビュー前編>> https://i-voce.jp/feed/5097453/

”選択を後悔しない”潔世一と共鳴するブレないマインド

——映画の中では高橋さん演じる潔世一が悩みながらも思考し続け、ゾーンに入って覚醒していく姿が印象的でした。『ブルーロック』の大きなテーマである「エゴイズム」について、高橋さんご自身はどんな風に考えていますか。

高橋文哉(以下・高橋): 「エゴ」はとても難しいですし、ジャンルとしても大きい言葉だと思います。ただ、もし世の中の人を2つに分けるとしたら、僕はおそらく「エゴイスト側」の人間です。自分の意見も意思も、自分なりの言葉も持っているタイプだと思っています。

この作品に出てくる「エゴ」は、僕は「自分を信じること=自信」だと思っていて。「自信」て、生きていく中でいろいろな否定や肯定に出会って、誰しも見失いそうになることがあると思うんです。でも、自信があるとなんでも成し遂げられるし、不正解なのに、不思議と正解だと思えたりもする。

映画にちなんでサッカーで言うなら、ゴール前でキーパーと1対1になった時に、「オレなら決められる」と自分を信じてシュートを打つこと。それはただの自己中心的な考えではなくて、自分を信じる強さだと思うんです。

——高橋さんご自身も、人にあまり相談せず自分で考え抜いて決断されるタイプだと伺いました。自分が選んだ道に対して、迷いや後悔はないのでしょうか。

高橋: 後悔がないわけではないです。でも僕は、「自分が選んだことを反省しない」と決めているんです。反省してしまうから後悔になるので、反省ではなく「回顧(振り返り)」するようにしていて。

本当に考え方ひとつなのですが、それによって自分を保っています。 選択する瞬間は、実は「間違えてもいいや」とも思っているんですよね。その瞬間の自分が「相談しない」という選択をしたなら、どちらにしても同じというか。失敗も成功もすべて引き受ける覚悟を持つことが、僕にとっての自信(エゴ)なのかなと思います。

——迷いながらも自分の思う道を突き進む潔くんのマインドとも、完全に重なりますね!

高橋: 役作りのマインドという点では、自分と重なる部分が多かったです。

未経験からのスタート、過酷な肉体改造と人間らしさ

——今回、サッカー未経験からスタートされたと伺って本当に驚きました。劇中の動きや体の仕上がりを見ても、全く未経験には見えませんね。

高橋: ありがたいです。実はお話をいただいてから撮影まで約3年ほど期間があったのですが、ジムに通い始めて本気で体を作り始めたのは撮影の約1年前からです。 原作のビジュアル(ボディスーツ姿)をジムのトレーナーさんに見せて、「僕、1年後にこれになりたいんですけど、何をしたらいいですか?」と相談して。トレーナーさんに「週3回来てほしい」と言われたのですが、「難しいので、週2でどうにかなりませんか⁉︎」と交渉して(笑)、家でできる体幹トレーニングや足トレを教えてもらいました。

暇さえあれば片足立ちをして、テレビを見ながらプランクをして。言われたものを飲んで、食べて。サッカー選手はあまり腕の上半身の筋肉がつかなくて、体幹と太ももの筋肉が重要らしいんです。ちょうど連続テレビ小説『あんぱん』の撮影時期と被っていたので、体を大きくしなければいけない時期でもあったのですが……。「『あんぱん』のこの撮影日までは今の体型をキープして、ここから先で一気に絞ります」みたいに、スケジュールを綿密に計算しながら調整していました。

——聞いているだけで気が遠くなるようなストイックさです!

高橋: いえ、でも自分の中では「言われたメニューの6割くらいしかできてないな」という感覚です。プロ意識高く完璧にやっているように思っていただくこともあるのですが、マネージャーさんや家族、友達には「もうしんどい! 無理! 嫌だ!」と愚痴っています(笑)。 途中で「もう全部投げ出してやる!」とばかりに、ラーメンをドカンと食べちゃったりもします。

でも、そのあとにちゃんと罪悪感がやってくるので、それも利用して「よし、そろそろギア入れるか!」と切り替える。デビューしてからはそんなの肉体改造を何度もしているので、自分の体が「どれくらいの期間でどれくらい体重が増えて、どう落ちるか」がわかるようになっていて。だからこそガチガチに固めすぎず、少し力を抜けるようになったかもしれません。

憧れの存在・窪田正孝さんとの共演、そして「目標とされる側」へ

——今作では、高橋さんがかねてから憧れとして挙げていた窪田正孝さんとの共演も果たされましたね。

高橋: その話、なんとか窪田さんの耳に入らないようにと思っていたのですが……あ、いえ、書いてださい(笑)。 実は役者になる前の高校生の頃から、純粋に『本当にカッコいいな!』と思って見させていただいていたんです。

特に『HiGH&LOW』のスモーキー役のアクションシーンが大好きで、切り抜いた動画のシーンを何度も見ていたくらいで。 本格的に役者の道を歩み始めてから、改めて窪田さんのお芝居のすごさを知って写真集を買ったり、インタビューが載っている雑誌を読み漁ったりしていました。

——まさに憧れと尊敬の存在だったわけですね。現場でお話しする機会はありましたか。

高橋: 窪田さんのクランクインの日に、自分の撮影はなかったのですが、現場に行ってご挨拶させていただきました。ただ純粋に、窪田さんのお芝居を生で見させていただきたかったんです。実は、『ブルーロック』への出演が決まった22歳頃からは、「憧れの人や目標とする役者は誰ですか?」と聞かれた時に、「いません」と答えるようにしていました。

そのときはちょうど、「自分が誰かに目標とされる側にならなければいけない」という意識に変わっていった時期だったので……。それが、まさにその『ブルーロック』で、一番憧れていた窪田さんと共演させていただけるなんて! 本当に感無量でしたし、大きな刺激をいただきました。

——最後に、VOCE読者に向けて映画『ブルーロック』の見どころをお願いします!

高橋: 『ブルーロック』は若い男子たちが「自分のため」に熱くぶつかり合う「青春劇」なのですが、大人の女性にこそぜひ見ていただきたい作品です。大人になると、誰かのために生きていたり、周りに気を遣って過ごすことが増えて、ふと「自分を見失ってしまう瞬間」ってあると思うんです。

この映画に出てくるキャラクターたちは、全員が徹底的に「自分のため」に戦っています。映画を観ながら「自分だったらどうするかな?」「私の中にあるエゴ(自分らしさ)って何だろう?」と、自分自身を振り返るきっかけにしていただけたら嬉しいです。そこにきっと、あなただけの「自分らしさ」が隠れているはずなので、ぜひ劇場で体感してみてください!

プロフィール

【高橋文哉】

2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(25)では主人公の親友役で注目を集めた。近年の主な出演作に、ドラマ『最愛』(21)、『君の花になる』(22)、『フェルマーの料理』(23)、映画『交換ウソ日記』(23)、『ブルーピリオド』(24)、『少年と犬』(25)、『SAKAMOTO DAYS』(26)など。2026年7月期ドラマ『Tシャツが乾くまで』出演中。8月7日より主演映画『ブルーロック』が公開!

映画「ブルーロック」公式サイトはこちら

撮影/岡田健 ヘアメイク/大木利保 スタイリスト/鴇田晋哉 取材・文・構成/小川聖子

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