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お盆の保育園はいつもと違う?保育士が見た、お盆ならではの子どもの成長エピソード

  • 2026.8.7

こんにちは!保育士のはるです。もうすぐお盆休み。世の中がお休みモードに入っていくこの時期、「うちは仕事があるから、保育園にお願いするしかない」というママ・パパもいらっしゃるのではないでしょうか。まわりの家族がお出かけしていたり、帰省の予定を楽しそうに話していたりするのを見ると、「うちの子だけ、お盆も保育園……なんだか申し訳ないな」と、ちょっと胸がチクッとすること、ありますよね。私自身、保護者の方からこの時期になると「お盆まで預けてしまってすみません」と申し訳なさそうに言われることがよくありますし、自分も預けていた側なので(保育園はやっているので)その気持ちよくわかります。でも、お盆期間の保育園って実は普段とはひと味違う、ちょっと特別な時間になっているんです。むしろ私は「お盆は逆に出勤したい」と思うタイプの保育士でした。今日はその理由を、実際のエピソードを交えながらお話ししたいと思います。

お盆の保育園、実はいつもと違う顔をしている

お盆期間は子どもも減り保育士も減る…だからこそ意外な一面がみられます。

登園する子どもの数がぐっと減る

お盆期間中は、帰省や家族旅行、会社の夏休みに合わせて子どももお休みにするご家庭が増えるため、園全体の登園人数がふだんの半分、場合によってはそれ以下になることも珍しくありません。0歳児クラスから5歳児クラスまで、ふだんは各クラス十数人〜20人前後の子どもたちが賑やかに過ごしている保育園も、お盆の間は各クラス数人ということもあります。園やクラスによっては全員がお休みだったということもありました。そうなると当然、保育園側の体制も変わってきます。園によっては、この時期は「合同保育」という形をとります。普段は年齢ごとに分かれているクラスをいくつか合わせて、少人数の異年齢グループとして過ごすのです。0歳児から5歳児まで、ひとつの部屋に集まって過ごす日もあります。

「特別扱い」ではなく「特別な体験」

保育士も交代でお休みをとるので、子どもの人数に比例して保育士の人数も少なくなりますが、いつもよりも少ない人数だからこそ、保育士ひとりひとりの子どもへの関わりが濃くなります。普段は20人のクラスを2〜3人の保育士で見ていたところを、お盆期間は5人の子どもを2人の保育士で見る、というようなこともあります。単純計算でも、大人ひとりが向き合える子どもの数がぐっと減るわけです。さらに、ふだんとは違う環境で過ごすことは、子どもたちにとっても実はたくさんの学びと発見のある時間になります。

少人数だからこそ生まれる、子どもたちの新しい出会い

合同保育になると、あまり顔を合わせる機会の少ない、年上・年下の子どもたちと同じ空間で過ごすことになります。これは子どもたちにとって、実はとても貴重な経験だったりするのです。

異年齢の友だちと過ごす時間

たとえば、クラスの中で月齢や発達が少しゆっくりめのお友だちのお世話をする側になることがある子も、お盆の合同保育では上の学年の子と一緒になり、今度は自分が「お世話される側」になることがあります。逆に、ふだんは甘えてばかりいる2歳児が、お盆の合同保育で1歳児と過ごしたらお世話をしたがって「給食を食べさせてあげる!」と張り切ることがあったりすることも。年齢が違う子ども同士の関わりには、同年齢だけで過ごしているときとは違う学びがあります。年上の子は、自分より小さい子に合わせて言葉を選んだり、待ってあげたりする「思いやりの表現」を身につけるきっかけになり得ます。年下の子は、年上の子の遊び方や振る舞いを見て真似をすることで、ふだんより少し背伸びした経験をすることができます。「自分より小さい子・大きい子」という関係性を通して、家庭の中の兄弟関係に近いような感覚を園の中でも経験できるのです。

いつもは関わりの少ない先生・友だちとの出会い

合同保育になると、担任の先生だけでなく、別のクラスを担当している先生と過ごす時間も増えます。子どもたちにとっては、「いつもの先生」以外の大人と関わる貴重な機会です。これは保護者の方にとっては「担任の先生じゃないと、うちの子ちゃんと見てもらえるかな」と心配になったり、知らない先生だと話しかけにくい……と思われるかもしれません。でも実際には、新しい先生との関わりを楽しむ子どもも少なくありません。ふだんとは違う遊び方を教えてもらったり、違う絵本の読み方をしてもらったり、違う声かけをされたり。子どもなりに「あ、この先生はこういう人なんだ」と少しずつ距離を縮めていく姿は、見ていてとても微笑ましいですし、私もここぞとばかりに他のクラスの子と関わるようにしています。友だち関係も同じ。ふだんは別のクラスで過ごしていて、園庭やホールですれ違うくらいだった子同士が、お盆の合同保育をきっかけに仲良くなることもよくありますし、同じクラスでもいつも遊んでいる子が休みだから違う子に話しかけてみたら意外と気が合ったなんていうことも。お盆の時期に新しい人間関係が生まれたり、お友だちが増えたり。そんな子どもの姿を見られることがお盆保育の特権でもあります。

おもちゃも遊具も、独り占めできるぜいたくな時間

人数が少ないということは、単純に、おもちゃやスペースを使える子どもの数も少なくなるということです。いつもなら順番待ちをしたり使える個数が限られている人気のブロックや電車のおもちゃも、お盆期間中はじっくりと、時間を気にせず遊べます。ホールに出す滑り台や三輪車も、待ち時間ゼロで何度も楽しめる。絵本コーナーでは、いつもなら誰かに読まれている絵本を、ひとりで静かにめくることもできます。なんならお盆は人数が少ないから普段は出さないおもちゃを出すことがありますし、人数が少なく保育士の人手が余ると倉庫を掃除したりするので、眠っていたおもちゃが出てくる!なんていうこともあります(笑)。子どもたちにとって、「好きなものを、好きなだけ、誰にも邪魔されずに楽しめる時間」は、実はとても貴重です。集団生活の中で「順番を守る」「譲り合う」ということを一生懸命頑張っている子どもたちにとって、お盆期間は思いきり遊びに没頭できる、ごほうびのような時間になっているのかもしれません。

保育士が見た、お盆ならではの子どもの成長エピソード

ここからは、私自身がお盆期間の保育園で実際に見てきた、子どもたちの印象的な姿をいくつかご紹介したいと思います。

ふだんは見せない「甘えん坊」な一面

5歳児クラスでリーダー的な存在の女の子がいました。下の子の面倒をよく見て、けんかが起きればさっと仲裁に入る、困っている子がいたらすぐに駆け付ける。製作も一番に終わってしまう子です。でもその年のお盆、合同保育で一緒になったとき、普段は見せないような甘え方をしてきました。私の膝の上に座りたがったり、近くで寝転がったり「今日は〇〇先生(担任)いないの~?」と少し不満そうに聞いてきたり。「お姉さんらしさ」が少し肩の力を抜いて、素の甘えん坊な部分が顔を出していたんです。これは、いつもと違う環境だからこそ、逆に「がんばらなくていい」という安心感が生まれた結果だったのかもしれません。ふだん「お姉さん」という役割を無意識にがんばっている子ほど、少人数でゆったりした環境になると、素の自分を出しやすくなることがあります。そんな時は私も存分に甘やかしますし、なんなら一緒に転がって「休憩しよ~」って言ったりします。その時は「先生仕事して」って怒られましたけど(笑)。

年下の子に自然と手を差し伸べる姿

反対に、クラスの中で一番月齢が低くみんなに世話をされる側の2歳児クラスの女の子が、合同保育でたまたま自分より小さい0歳児クラスの赤ちゃんと同じグループになったときの姿も印象的でした。その子には弟や妹がいないので、赤ちゃんを見て怪訝な顔をしたり、おもちゃを急にとられて怒ったり……最初はどう接していいかわからず戸惑っていた様子でしたが、しばらくすると、赤ちゃんが泣き出したときに、ティッシュを持ってきてくれたり、「よしよし」と背中をトントンしてあげたりする姿が見られました。ふだんは「一番小さい自分」しか知らなかった彼女が、「自分より小さい存在」に出会ったことで、思いやりの気持ちを行動に移すことができたのです。この姿を見たとき、私は「環境が変わることで、子どもは自分でも気づいていなかった一面を発揮するんだな」と、あらためて実感しましたし、自分が「されたことがある」からこそ、年下の子に同じように接することができたんだなと思いました。

いつもと違う先生に見せた、意外な得意分野

まだ私が保育士2年目くらいの頃のことです。あまり自分から話しかけてこないタイプの年長の男の子が、お盆の合同保育で、乳児クラスを担当している先生と一緒になったとき、彼はその先生に電車のおもちゃの仕組みをとても熱心に説明し始めました。後から聞くと、その先生は電車や乗り物にとても詳しい先生で、彼の「好き」がぴったりとかみ合ったようでした。地方出身ということでその地域の特急や駅名などがわかるというのも大きかったのかもしれません。「あさま」と「かがやき」しか新幹線を知らないはる先生よりも、「たくさんの電車を知っている乳児の先生」は魅力的だったんでしょうね(笑)。そんな新たな先生との出会いというのもお盆期間の面白いところだなと思います。

お盆に預けるママ・パパへ伝えたいこと

最近はSNSで「お盆は休みたいから預けるな」という保育士の意見がバズったりすることもあります。ですが、お盆期間に子どもを保育園に預けることは、決して子どもにとってかわいそうなことではありません。むしろ、いつもと違う環境の中で、新しい出会いをしたり、いつもは見せない一面を発揮したり、少人数だからこその手厚い関わりを受けたりする、貴重な時間になっています。もちろん、家庭で過ごす時間にも保育園にはない良さがたくさんあります。だからこそ、「お盆まで預けてしまって申し訳ない」と自分を責めすぎず、「今日は保育園でどんな出会いがあったかな」と、少し前向きな気持ちで送り出してあげてほしいなと思います。

家庭でできる、ちょっとした声かけ

もし可能であれば、お迎えのときや帰宅後に、・「今日は誰と遊んだ?」(いつもと違う友だちの名前が出てくるかもしれません)・「今日はどの先生と一緒だった?」(新しい先生との関わりを聞けるチャンスです)・「今日はどんなおもちゃで遊んだの?」(じっくり遊べたおもちゃの話が聞けるかもしれません)いつもと違う質問をしてみることで、子ども自身も「今日はいつもと違う一日だったんだ」と、ポジティブに振り返ることができます。そしてその会話は、親子にとっても、ふだんとは少し違う話題で盛り上がれる、いい時間になるはずです。

それでも、家庭で過ごす夏休みの時間も大切に

ここまでお盆の保育園の良さについてお伝えしてきましたが、誤解してほしくないことがひとつあります。それは、「保育園があるからお盆に預けても大丈夫」ということが、「家庭で過ごす時間は必要ない」という意味では決してない、ということです。子どもたちは、保育園でどんなに楽しく過ごしていても、やっぱりパパやママと一緒に夏休みを過ごしたい、という気持ちを持っています。花火を見たり、プールに入ったり、おじいちゃんおばあちゃんの家に行ったり。そうした家庭での経験は、保育園での経験とはまた違う、かけがえのない思い出になります。お仕事の都合でお盆も保育園にお願いせざるを得ないご家庭ももちろんあると思います。それは決して悪いことではありませんし、この記事でお伝えしてきたように、子どもたちはその時間の中でもたくさんのことを学び、育っています。ただ、お盆とは違う時期に夏休みをとれたり、お盆休みのある企業であれば、家庭で過ごす夏の思い出をつくってあげられるといいなと思います。仕事が休みだけど登園するかどうか、何日間お願いするかなど、お盆期間の利用については、ぜひ一度、保育園の先生とも相談してみてくださいね。園によって受け入れ体制や柔軟に対応できる範囲もそれぞれ違いますので、「こんな風に過ごしたいんですが、可能ですか?」と気軽に聞いていただければと思います。そして、休むのであればできるだけ早く教えていただけると保育士の休みを確保できます!登園予定のお子さんが10人だったところ、当日朝にたった2人しか来なかった……なんていうお盆の日も、実際にありました。保育園では子どもの人数に合わせて最低限の保育士を確保しています。その中にはお休みをとりたい保育士もいます。ぜひ早めに教えていただけたら嬉しいです。保育園もご家庭も、子どもにとってはどちらも大切な居場所です。お盆というちょっと特別な時期だからこそ、保育園での時間も、おうちでの時間も、それぞれのいいところを大切にしながら、親子で楽しい夏を過ごしていただけたら嬉しいです。

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Blog:保育士ママのリアルな毎日

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