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「同じ歳なのに」褒められる私が従妹へ明かした事実

  • 2026.8.7
ハウコレ

褒め言葉が増えるほど、言えないことも増えていきました。

数日後に送った短いメッセージが、従妹との距離と、止まっていた私自身を動かし始めます。台所で湯のみを洗いながら、私は居間から聞こえる自分の名前を数えていました。

褒められるほど

居間では、私の勤め先の話が続いていました。父が誇らしげに語るその会社を、私はもう辞めています。少し前、叔母が従妹の母に言うのが聞こえました。

「同じ歳なのにねえ」

子どもの頃から、テストの点も進路も、従妹と並べて語られてきました。褒められる側は楽だと思われがちですが、あのときの私は笑えず、手元の湯のみだけを見ていました。

従妹にだけ

洗い物を口実に、私は席を立って台所へ逃げてきたのでした。しばらくして、従妹が食器を下げに入ってきます。この人の前でだけは、居間の私のままでいたくないと感じました。

「私、会社辞めたんだ。まだ誰にも言ってないんだけど」

口に出すと、数カ月1人で抱えてきたものが少しだけ軽くなりました。従妹は泡のついたお椀を持ったまま、こちらを見ています。

本当はずっと

「あんたのお店の話、うちの母がよくしてた。楽しそうだなって、ずっと思ってた」

お客さんの名前を覚え、常連さんに頼りにされている従妹の話を、母は何度もしていました。私の履歴書には立派な社名が並んでいても、誰かに必要とされた実感は思い出せません。それなのに居間へ戻ると、私はまた、褒められる側の顔をしてしまいました。

そして...

数日後、私は従妹にメッセージを送りました。

「今度、お店に行ってもいい?」

返ってきたのは、従妹が店頭に立つ日でした。次の仕事はまだ決まっていません。それでも、行きたい場所が1つできただけで、止まっていたものが動き始めた気がしています。

(20代女性・元会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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