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おしゃれパリジェンヌのクオリティ・オブ・ライフ vol.56

  • 2026.8.4
Chloé Bruhat

人と比べるのではなく、自分の尺度で幸福を定義し、自分らしい生き方を優先するクオリティ・オブ・ライフという考え方が浸透してきている。今よりもずっと以前から、この考え方を体現してきたのがパリジェンヌだ。個性を大切にし、好奇心旺盛に毎日を自分らしく生きる――そんなエル的ライフスタイルを実践するおしゃれなパリジェンヌにフォーカスする連載。vol.56は、ブランドコンサルタントのマリーナ・リリツィ。

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マリーナ・リリツィ

ブランドコンサルタント

ギリシャ生まれ。イタリアでファッションブランドマネジメントの修士課程を修了後、2013年にパリへ移住。合同展示会トラノイでキャリアを積み、現在はホールセール戦略やブランドポジショニングを専門とするコンサルタントとして活動中。これまでにパリ、ミラノ、リヤド、ジャカルタ、ブダペストなどのファッションウィークに携わり、国際市場におけるブランドの成長にも尽力している。

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Q. 最も幸せを感じる瞬間はいつ?

「大切な人たちと時間を共有している時。それから旅をしている時、新しい場所を訪れたり、初めて会ったのにすぐに心が通じ合う人と出会ったり、海の近くで過ごしたり、太陽の光を浴びている時も幸せを感じるわ。そして何より、人と人との本物のつながりを目にした瞬間。ありがたいことに、私の仕事はそうした幸せの要素を自然と含んでいるの。仕事を通じてさまざまな国を訪れ、多様な文化を持つ人々と出会い、深い関係を築きながら、一緒に取り組むブランドやデザイナーたちが世界へ羽ばたいていく姿を見ることができる。それは私にとって大きな喜び」

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Q. 人生で最も大切にしていることは?

「家族と愛する人たち。それに加えて健康、愛、幸福。そして帰る場所のように感じられる人に囲まれていることも大事だと思う。お互いを理解し合い、信頼し、支え合える関係性。相手の幸せを心から喜び、一緒に意味のある時間を分かち合えることを大切にしているわ。結局のところ、日々の暮らしの中で幸せを感じられること、後悔なく人生を歩めること、自分が成し遂げたことに満足しながら、これから訪れる未来にもわくわくしていられることが私にとって一番かけがえのないことだと思う」

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Q. 毎日を充実させるために実践していることは?

「日々の中で、本当に自分を満たしてくれるものとのつながりを意識しているわ。忙しい時でも、大切な人たちと過ごす時間をつくるようにしているの。音楽も私の人生には欠かせない存在。気分を一瞬で変えてくれる力があるから。運動も同じくらい大事で、心と身体のバランスを整えてくれるし、自分自身と向き合う時間にもなる。それから、常に好奇心を持ち続けること。旅をしたり、新しい人と出会ったり、仕事を通じて異なる価値観に触れることで、世界とのつながりを感じられる。私にとって大切なのは、ポジティブなエネルギーに囲まれながら、自分が愛するものの近くにいること。そしてプライベートの充実と仕事の刺激、その両方のための余白を持つことね」

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Q. あなたにとって“仕事”とは?

「私にとって仕事とは、本当に好きなことをすること。働いているという感覚すらあまりないわ。仕事は人生や自分自身の延長線上にあるもの。私という人間を自然に表現する方法のひとつだと思う」

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Q. あなたにとって“家族”とは?

「友人も家族も、“帰る場所”のような存在ね。そこには本物のつながりと信頼があって、無理をせず自然体でいられる。思いやりや誠実さ、継続的な関係性の中で、お互いの幸せを喜び合い、支え合えることが大切だと思う。一緒に時間を過ごし、笑い合い、思い出を重ね、時には沈黙さえ共有できる。そういう人たちがいるからこそ、人生は意味あるものになるのだと思うわ」

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Q. ファッションに対するこだわりは?

「ファッションで最も大切なのは、自分らしくいること。そして自然体で、自分の個性を表現すること」

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Q. 定番スタイルについて教えて!

「私のスタイルはとても直感的で、その日の気分によって変わる。トレンドも好きだけれど、それに振り回されることはないわ。自分の美意識に響くものだけを取り入れているの。昔からオーバーサイズのシルエットが好きで、そこにフィット感のあるアイテムを合わせることが多い。靴やバッグはいつもスタイリングの主役。最後にルックを完成させる大切な存在ね」

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Q. パリでの理想の休日の過ごし方は?

「たくさん歩くことは、パリに住み始めた頃からずっと続いている、私が最も好きな休日の過ごし方。音楽を聴きながらセーヌ川沿いを何時間も歩いて、この街の空気やリズムを感じるのが好きなの。朝は『ドリーミン・マン』や『シーズン』、『ニュアンス』などでコーヒーをテイクアウトすることが多いわ。アートなら『ブルス・ドゥ・コメルス』や『カルティエ財団』、『グラン・パレ』、『ギャラリー・ペロタン』がお気に入り。

音楽も生活の大切な一部だから、大好きなDJがパリに来る時やフェスが開催される時には必ず足を運ぶわ。夜はその日の気分でレストランへ。『ビリー』、『カーサ・プレゴンダ』、『カルボニス』、『シュガール』などによく行く。私にとって理想の休日は、歩きながら新しい発見をして、街の流れに身を任せること。それだけで十分なの」

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Q. クオリティ・オブ・ライフを向上させるために、必要なモノ・コトを5つ教えて。

質の高い時間 ゆっくりとした朝の時間、罪悪感なく休む時間、焦らずに運動する時間、大切な人たちと過ごす時間。自分自身のための時間と、誰かのための時間。その両方を持てることが、私にとって人生の質を高めてくれる一番大きな要素だと思う。

愛する人たち 家族や友人たちとの深いつながりは、人生に安心感と豊かさを与えてくれる。

健康 心身ともに健康であること。それがすべてのどだいになる。

新しい文化や人との出会いは、常に視野を広げてくれるから。

好奇心 世界に対する興味や学び続ける姿勢が、人生をより刺激的なものにしてくれる。

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Q. 1日のタイムスケジュールは?

8:00 起床。13年以上続けている朝の習慣、ソイチャイラテで一日を始める。

9:00 その日の予定によっては『ドリーミン・マン』や『ニュアンス』、『ホワイト』に立ち寄り、コーヒーをテイクアウト。

10:00 仕事スタート。複数のプロジェクトを並行して進めているため、集中してデスクワークをする日もあれば、ミーティングで市内を移動する日もある。

13:00 ランチ。時間が合えば友人と会うことも多く、一日の自然なリズムの中で大切なコミュニケーションの時間になっている。

15:00 午後はプロジェクトを進めながら、できるだけトレーニングの時間も確保。

20:00 ディナー。ビストロかイタリアン、スペイン料理やステーキだったり、その日の気分によってレストランを選ぶ。

22:00 帰宅後もリサーチをしたり、翌日の準備をしたりしながら、ゆっりと一日を締めくくる。

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Q. 50代はどんな生き方をしていたい?

「私は人生を細かい計画や年齢ごとの目標で考えるタイプではないの。むしろ人生の流れを信じて、その時々のリズムに身を任せたいと思っているわ。だから50代の具体的な姿を想像するよりも、“どう感じていたいか”の方が大切。満たされていて、地に足がついていて、穏やかな気持ちでいられること。愛する人たちに囲まれながら、心から刺激を受けるプロジェクトに携わり続け、旅をして、豊かな経験を重ねていきたい。そして健康で、心のバランスが取れていて、幸せであることが私の理想ね」

photo:CHLOÉ BRUHAT illustration:HELENA ROUX-DESSARPS realization:ELIE INOUE

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